マルティン・セスクスが乗りこむ2025年型フォード・プーマ・ラリー1のカラーリング 2月13日から16日にかけて、北欧スウェーデンを舞台に2025年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』が開催される。
全14戦で争われる2025年シーズンのなかで、唯一のフルスノーラリーとなる第2戦。この『ラリー・スウェーデン』は、ステージのほぼ全域が雪に包まれながらも、圧雪路とスタッドタイヤの組み合わせによってハイスピードでの走行が可能となるために、屈指のハイスピードラリーに数えられる1戦だ。
そんな第2戦を前にした各陣営より、ドライバーのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)
「雪や氷の上をまたドライブできるのが楽しみだ。ただ、僕たちはあまり慣れていないうえに、それほど頻繁にはできないことでもある」
「僕たちはイベント前のテストを行っており、そこでは新しいタイヤの使い方を少し学ぶことができた。それがこのイベントでの興味深い要素になると思う」
「ラリー・モンテカルロでの結果を受けて、僕たちは有利な出走順になるので、金曜日はその恩恵を受けられるように力を尽くしたい。モンテカルロでのペースは良かったから、雪のコンディションも楽しめるように期待しているよ。今回は路面がまったく違うが、あの勢いをスウェーデンにも持ち込みたい」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)
「ラリー・スウェーデンに本当に興奮している! このイベントはいつも素晴らしいんだ。雪と氷の上で競うというのはユニークな挑戦で、とても特別なイベントだ」
「これらのマシンがスタッドタイヤで生み出すグリップは別格だ。モンテカルロでは多くのことを学ぶことができたので、さらなる一歩を踏み出し、スピードを上げることに重点を置きたい」
「マシンに戻って、森のなかを全開で駆け抜けるスリルを体験するのが待ち切れないね!」
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)
「Mスポーツとともにラリー1に復帰できることに興奮している。今年、シーズンの半分を彼らとともに戦う機会を得られたことに感謝している。これにより、僕たちのペースとマシンの成熟度を示すチャンスが増えるだろう」
「これは僕たちにとって今シーズン初のラリーで、ラリー1カーでは初めてのスノーラリーとなる。素晴らしい学習曲線を伴う、良い経験になることは確かだろう! 僕たちはシーズンの半分しか走らないので、長期的にはプレッシャーが少なく、ラリーごとに自分たちの感覚やペースがどうなるか見ていくことができる」
「雪の上を走行できるのが楽しみだ。道路の周りの雪壁を利用して、このような状況でドライブするのは本当に楽しいものだ。面白い週末になるはずなので、とても楽しみにしている」
●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)
「ラリー・スウェーデンは、僕たちにとって2025年のWRCへの初出場になる。また雪の上でドリフトすることに興奮しているよ!」
「スウェーデンは僕たちがもっとも多くの経験を積んでいる場所ではないが、このイベントは3月にケニアでより高い目標に取り組むのに役立つはずだと考えている。ウーメオーでチームメイトとともにプーマに戻るのが待ちきれないね」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ラリー・スウェーデンは、クルーとマシンに多くのことが要求されるユニークなイベントだ。できるだけ余裕を持てるように優れたセットアップが必要で、スウェーデンで成功するには、反応、精度、トラクションが重要になる」
「新しいタイヤでテストすべきことはまだたくさんある。スタッドがどれくらいもつのか、キャンバーをどれくらいにできるかなど、学ぶ必要があることがまだ多くあるんだ。さらに今年は新しいステージもあるから、課題はさらに増えるだろう」
「僕たちはこのイベントから多くのポイントを持ち帰りたいと思っており、表彰台を目指して戦う決意でいる。僕たちにとって勝利よりも重要なのは、チャンピオンシップでポイントを獲得することだ。日曜日にはそれを最大限に達成したい」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)
「今年のラリー・モンテカルロはサプライズに満ちていて、変化するコンディションのなかで新しいタイヤにすぐに適応するのに苦戦した。スウェーデンでもこれは依然として課題となるだろうが、タイヤの選択肢がないので、できるだけ早くパフォーマンスを最大化することに集中する必要がある」
「スウェーデンでは、とくに一部のステージの2ループ目などで出走順が重要な役割を果たすだろう。だがそれ以外では、スピードとパフォーマンスが依然としてもっとも重要な要素だ」
「12月とモンテカルロの後にも、それぞれテストデーがあったが、これまでのところはすべて順調だ。いくつか大きな課題はあるだろうが、週末に向けてモチベーションは高まっている。力強い結果を出せるようプッシュしたいね」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)
「ラリー・モンテカルロで表彰台に上がれたことは、僕たちにとってもチームにとっても素晴らしいことだった。とても難しいイベントをそのように締めくくることができたことは、大きなモチベーションになる」
「モンテを出発したとき、スウェーデンでは厳しい挑戦が待ち受けていることはわかっていた。第1ラウンドで好成績を出したら、第2ラウンドでは出走順がよりトリッキーになるからね。ただそれでも、12月に2日間、そして1月にも雪上でテストを行ってある程度経験を積んだから、自信を持ってイベントに臨むことができるよ」
「昨年の表彰台フィニッシュを再現するためにプッシュしたいと思っているが、このラリーではできるだけ多くのポイントを獲得する必要がある。まずは、僕たちがどの順位につけることができるのかを見ていこう」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「自分たちにとって、ラリー・モンテカルロはシーズンをスタートするうえで必ずしもうまく行ったとは言えないイベントだったが、ポイントはそれなりに獲得することができた。なので、スウェーデンではさらに力強いパフォーマンスを発揮したいと思っている」
「雪道を走るのはいつだって楽しいし、イベント前のプレイベントテストに加えてアークティック・ラップランド・ラリーにも出場したことは、新しいタイヤで雪道を長い距離走り、フィーリングをつかむという意味で非常に有効だった」
「チームと協力してベストなセットアップと正しい方向性を見つけるために一生懸命努力してきており、ここまでところは良いフィーリングを得られている。コンディションがどうなるかは分からないが、自分たちにとって良いラリーになることを願っているよ」
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「モンテカルロで表彰台を獲得したことによって、順調に新しい年をスタートすることができたので、次のスウェーデンのチャレンジが楽しみだ」
「ハイスピードなステージが多く、つねに運転を楽しめるイベントだが、昨年のように新雪が大量に積もっていると、1番手でステージを走行する者にとっては難しいスタートとなる可能性がある。一方で、路面が凍結していたら僕たちにとっては好都合だが、いずれにせよ全力で臨むことに変わりはない」
「シーズンの初めは、新しいハンコックタイヤについて学ぶことがたくさんあるが、スウェーデンについても同様だ。ここまでのところ、以前のタイヤとフィーリングがかなり大きく異なっているので、それに適応し、性能を最大限引き出さなければならないだろう」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ラリー・スウェーデンはお気に入りのラリーのひとつなので、チームのために最善を尽くすつもりです。今回はタイヤも新しくなり大きなチャレンジとなるので、スノーロードでのフィーリングはきっと以前とは少し異なると思いますが、うまく適応できるように頑張ります」
「このラリーは、自分たちが直面する状況によって、多くのことが左右されると思います。もし昨年のように雪が大量に降れば、自分たちの出走順はきっと有利になるでしょうが、純粋なアイス路面だったとしたら、自分たちにとってはより難しい状況になるはずです」
「もちろん雪が多く降ることを期待していますが、どちらにしてもベストを尽くして戦います」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)
「ラリー・スウェーデンはWRCシーズンのなかでもお気に入りのイベントのひとつなので、とても楽しみにしている。路面のコンディションは安定しているし、タイヤの選択肢は1種類のみとシンプルなので、ラリー・モンテカルロとはまったく異なるイベントだ」
「そういう意味では、ラリーへのアプローチはよりシンプルだと思う。もしかしたら上位入賞を期待している人もいるかもしれないが、自分にとってはラリー1で出場する初めてのウインターラリーなので、まだ学ぶことが多い」
「なので、それほど高い期待は設定しないでいるよ。ただラリーを楽しみ、堅実に戦い切ることだけを考えるようにしたいね」