IMSAでは第2戦セブリングから出場する予定のアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHもテストに参加した ハート・オブ・レーシングチームが走らせるアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では3月の第2戦セブリング12時間レースでデビューを飾るが、これに先立つ2月12〜13日、セブリングで行われた公式テストに出走した。
V12エンジンを搭載するこの“モンスター”においてはサイレンサーの調整が行われたため、いまは以前よりもはっきりとしたサウンドを奏でている。
アストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者であるアダム・カーターは先週、コスワース製の6.5リッターエンジンのサイレンサーに対して「安全なアプローチ」を行うと以前に語っており、このセブリングテストでそのアップデートが実装された形だ。
IMSAが公式YouTubeチャンネルで公開しているショート動画では、そのサウンドを確認することができる。
「車両のサイレンサーに少し調整を加えたところ、皆が私に近づいてきて、祝福してくれた。正しい方向に進んでいると思う」とチーム代表のイアン・ジェームスは語っている。
「素晴らしいサウンドだ! トラック上でどこにいるのか、トラッカー(GPSを使った位置情報システム)で確認する必要はない。 GTの連中は『このクルマに追い抜かれると嬉しいよ』って感じさ」
ウェザーテック選手権の残りのシーズンでロス・ガンとともに23号車ヴァルキリーをドライブするロマン・デ・アンジェリスにとって、ヴァルキリーの音は、父マックスがプロトタイプ・チャレンジでレースをするのを見ていたレースファンだった頃を思い出させるものだという。
「子どもの頃を振り返ると、父がIMSAでレースをするのを見るのを楽しみにしていたんだ」とデ・アンジェリスは回想する。
「アストンがLMP1カーを製作し、マッスル・ミルクがIMSAで走らせていたのを覚えている。それはV12だった……10歳か11歳の頃、そのクルマを見るためだけにコース脇に行ったものだ。最高の音を出すクルマだったからからね。それがIMSAとそのレーススタイルへの愛と情熱をかき立てたんだと思う」
アストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHはIMSAでの初陣となるセブリング12時間に先立ち、2月末のWEC世界耐久選手権第1戦カタールで、レースデビューを飾る予定だ。