中学受験「俺が送れば合格する」!? 単身赴任パパの“受験ジンクス” まさかの崩壊…札幌から東京へ4往復して気づいたこと

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2025年02月15日 18:50  まいどなニュース

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中学受験はパパの運転で合格だ!…と言われても

受験は、受験生だけでなく家族にとっても大きな試練です。ときには、親の気合いが空回りし、思わぬ展開を迎えることもあります。東京都に住むYさん(40代)の家庭では、ある「ジンクス」をめぐる騒動が起こりました。

【写真】受験を終えて…夫には「もうしばらく帰ってこなくていいよ」と告げています(全編を読む)

伝説の始まり:父親の"勝率伝説"

Yさんの夫は、3年前から札幌に単身赴任をしています。子どもの教育に関心はあるものの、単身赴任ということもあり、日々の通塾や勉強のサポートは、もっぱらYさんが担当していました。

そんな夫に転機が訪れたのは、4年前の長男の受験のときです。夫は「有休を取って送迎するよ」と言い張って、夫が4校の入試の送迎を担当。その結果4校すべて合格しました。これが夫の中で伝説となり、「俺が送れば合格する!」という謎のジンクスが誕生したのです。

そして今年、次男の受験を迎えた夫は、そのジンクスを証明しようと再び動き出しました。1月初旬から2月初旬にかけて有休を取得し、単身赴任先から帰省。「俺の出番だ!」と鼻息荒く、意気込んでいました。

1戦目:ジンクス、まさかの崩壊

最初の試験は、偏差値的に余裕のある安全校でした。夫は「俺に任せろ!」と自信満々で送迎しました。しかし、結果はまさかの不合格。家族一同、驚きと苦笑いが入り混じる中、夫も「おかしいな…」と困惑していました。

2戦目:リベンジ戦:母の逆襲

不合格のショックも冷めやらぬうちに、同じ学校の2度目の受験がありました。1回目で合格するつもりだったため、夫は単身赴任先に戻っており、今回はYさんが送迎を担当しました。すると、結果は見事合格でした。

「ということは、きっと誰が送迎しても関係ないのよ」とYさんは主張。しかし夫は「いや、2回目は試験問題が簡単だったからだよ」とジンクス崩壊を認めようとしませんでした。

3戦目:奇跡の共同作戦

次の試験は、自宅からのアクセスが悪い場所でした。電車で行くには乗り換えも多く、次男の負担も多いと考え、夫の運転する車で試験会場付近まで行き、実際の会場まではYさんが担当する「共同作戦」を決行しました。渋滞などを考慮し早朝に出発したこともあり、無事到着することができました。

この時は夫婦のコンビネーションが功を奏したのか、合格という結果に。夫は「やっぱり俺の力もあったはず!」と強引にジンクスを復活させようとしましたが、Yさんは静かに微笑むだけでした。

4戦目:再び父親単独送迎、そして…

勢いを取り戻した夫は、次の試験でも単独送迎を担当しました。「やっぱり俺が送ると合格する」と自信を見せていましたが、結果は再び不合格でした。

「ということは、本当に誰が送迎しても関係ないのよ」と冷静に分析するYさんに対し、夫は「いや、この日は天気が悪かったから…」と意味不明な言い訳を繰り返していました。

最終決戦:父親、ついに弱気に

最終戦となる5回目の試験。合格請負人として夫が送迎する予定でしたが、これまでの残念な結果を振り返り、夫はついに弱気な提案をしてきました。

「やっぱり一緒に送らない?2人で一緒に行ったときの方が合格してる」

その結果は…さて、ご想像にお任せします。

ジンクスよりも気になる…夫の交通費

この一連の騒動を通じて、家族は大切なことに気づきました。それは、「誰が送迎するか」ではなく、「家族の支えがあること」が受験生にとっての本当の力になる、ということです。

夫のジンクスは崩壊しましたが、2人で送迎に出かけた時間があったからこそ、息子たちの将来について話し合うこともでき、夫婦の絆も以前にも増して深まりました。

ただ、Yさんが最後まで気になっていたのは、夫の交通費のことでした。今年に入ってから夫は年末年始を含めて、4回も札幌と東京を往復していたのです。

「中学受験は課金」と言いますが、夫の交通費もその一部になるのだろうか…と悩むYさん。受験を終え、「もうしばらく帰ってこなくていいよ」と夫には告げています。

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)

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