食品サンプルを作って93年 老舗イワサキ・ビーアイの“食品サンプル”を前に、小山薫堂&宇賀なつみ「お腹が空いてきますね(笑)」

1

2025年02月16日 20:10  TOKYO FM +

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

TOKYO FM +

食品サンプルを作って93年 老舗イワサキ・ビーアイの“食品サンプル”を前に、小山薫堂&宇賀なつみ「お腹が空いてきますね(笑)」
放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00〜15:50)。2月9日(日)の放送は、食品サンプルの老舗であるイワサキ・ビーアイ(株式会社岩崎)代表取締役の岩崎毅(いわさき・つよし)さんをゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)パーソナリティの小山薫堂、岩崎毅さん、宇賀なつみ



◆食品サンプルを作って93年!

デパートやレストランのショーウィンドウなどで見かける本物そっくりな食品サンプルを作って93年になる老舗のイワサキ・ビーアイ。その4代目社長である岩崎さんが持参してくれた食品サンプルの数々が、スタジオ内のテーブルにズラリと並びます。

とてもリアルでおいしそうなものからユニークなものまで、たくさんの食品サンプルを前に、思わず小山が「お腹が空いてきますね」と反応すると、宇賀も「そうですよね! もう、すごいですよ、机の上が(笑)」と目を輝かせます。

数あるなかでも、2人が興味を示したのは、ピザをモチーフにした帽子。食品サンプルでありながら、ハットとしても被れる作りになっており、実際に被ってみた小山は「これを被って街を歩いていたら、いろんなところで注目を集めますね! イタリアとかで歩いてみたいですね」とご満悦の様子。

そんな和気あいあいとした雰囲気でトークが弾むなか、岩崎さんは、食品サンプルを作る会社ができた経緯や歴史について説明。

「明治維新とともに海外の料理が一気に日本に入ってきて、明治時代は上流階級の方がメインに西洋料理を食べられていたんですけど、大正、昭和初期になってだんだん一般大衆にも広がるようになっても、ビフテキやビーフシチューなんてどんなものかまだまだみんな分かりませんよね。そこでどうやったら本物の料理に近いサンプルが作れるのかと、いろんな場所でいろんな研究者が作っていたんです。そのうちの1人が岩崎瀧三(いわさき・たきぞう)という私の祖父でした。祖父が、ロウソクのロウが畳に落ちたときに畳の面を拾ってくることをヒントに、ロウでサンプルを作り始めたのが外食店でサンプルが飾られるようになった最初の段階です。昭和初期にうちの会社は生まれたということになります」と話します。

岩崎さんいわく、創業当初の食品サンプルはロウで作られていたものの、現在は“塩化ビニル”で作られており、「(創業以降)少しずつうちの職人たちが『こう作ったほうがよりリアルになるんじゃないか』と、そういうことの積み重ねが今の技術になっていると思います」と胸を張ります。

小山から「(イワサキ・ビーアイに)入社する方は、芸術系の人が多いんですか?」との質問に、岩崎さんは「例えば、ピーマンがあるとすると、うちは緑で作らないといけないんですよね。芸術家の方は赤で作ったり、他の色で作るのが芸術じゃないですか。職人は基本的には本物そっくりに、お客さまから言われた通りに作らないといけないので」と答えます。

ちなみに、イワサキ・ビーアイでは年に1度だけコンクールを開催していて、そこでは自分のアイデアで自由に作品を作れる機会となっており、小山が被らせてもらった“ピザハット”もコンクールで生まれたのだそう。


本当においしそうな食品サンプル



また、4月に開催を控えている2025年大阪・関西万博で、小山プロデュースのシグネチャーパビリオン「EARTH MART」に、イワサキ・ビーアイはサプライヤーパートナーとして参加しており、小山は「今回はイワサキ・パビリオンみたいなものですよ! あちらこちらにイワサキさんならではの技術があってこそ、展示できる展示物があります。リアルな食品は展示できないので、そうなるとイワサキさんに頼るしかないんですよね」と感謝しきり。

さらに小山が一番見てほしいところとして挙げたのは、「クライマックスのところ」。「食の未来を提案するところで、未来の食を料理人が作ったんです。日本ならではの食の知恵で作られたものをさらに加工し、世界に発信するために未来の料理を25品ほど作ったんです。これもすべて岩崎さんのところで再現してもらっています」と解説します。

未来の料理25品を実際に味わってみたという小山は「どれもおいしかったです」と回顧。「ただ、そのおいしさをそのまま(サンプルの展示品として)提案しないといけないので……あれは大変じゃないですか?」と尋ねると、岩崎さんは「大変なところもありました。例えば、泡状のものとかはあまり普段では取り扱わないので、そういうものの再現とかは難しかったですね」としみじみ。

料理人たちが未来の料理の品々を作る現場で、イワサキ・ビーアイの方たちも足を運び、料理の写真を撮ったり、試食したりする姿を小山は目にしていたと言います。「ちなみに味って関係があるんですか?」と問いかけると、岩崎さんは「例えば『こういう形をしているけど、カキの味がする』というものがあるとすれば、1度食べさせていただくとより実物感をイメージして作ることができる。そういう意味では、食べさせていただくのはありがたいですね」と大きくうなずきます。

「基本的に作れないものはないんですか?」との質問には、「一昔前は水が作りにくかったんです。無色透明の液体の固まったものが。いまは、もう再現できるようになったので、できないものはないです」と断言していました。


ピザモチーフの帽子をかぶった小山薫堂



----------------------------------------------------
2月9日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年2月17日(月) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00〜15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/

動画・画像が表示されない場合はこちら

    ニュース設定