
電車での寝過ごしは酒を飲んだ後に起こりやすい。中には何度も寝過ごしてしまう人もいるようで……。東京都の50代男性は、
「私は以前に塩山(山梨県)まで乗り過ごしたことのある会社員です。その後、寝過ごさない様に気を付けていながらも、また乗り過ごしたことを報告します」
と再び投稿を寄せた。
前回の投稿によると、男性は自身の送別会のあと後輩とはしごし、渋谷から電車で八王子に帰る予定だった。だが途中で寝てしまい、電車が山梨県甲州市にある塩山駅に到着する直前に目が覚めた。慌てて塩山駅で降りた男性は、そこから82キロほど離れている八王子駅まで、歩いて帰ることを決意。結局、2時間半歩き、途中ヒッチハイクもし、なんとか帰宅できたようだ。
そんな目に遭っても、また寝過ごしてしまったという。今回はどんな冒険をしたのだろうか。(文:天音琴葉)
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「先輩ガンガン飲みましょう」フラグが立ちすぎ!
塩山まで乗り過ごしてから半年後のこと。新しい職場の後輩から「先輩ガンガン飲みましょう」と言われ、「嬉しくなった」という男性は「適量を遥かに超えたビール」を飲んだそう。
前回、新宿駅から「中央ライナー(編注:現在は廃止)」に乗り換え、座ったことで塩山まで行ってしまった経験から、「ライナー号と特急は危険」と、新宿駅から別の電車に乗り込んだ。目的地である八王子まで、JR中央線特別快速で38分ほどで到着する。だが再び睡魔に襲われた……
「向かい合わせの席に座ることができたのでウトウトタイムに突入。『ヤバい! このまま寝てはダメだ』と、無理やり目を覚まし周囲を見ると、前回の様にトンネルではなかったので安心しました。が、車内放送は『次は四方津』と……」
四方津は塩山より手間ではあるが山梨県だ。またやってしまった男性。ちなみに高尾駅でJR中央本線に乗り入れており、乗り換え不要で大月まで行くことができる。
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「いやー最低でも2万円弱ですね」
四方津駅で降りた時、22時半を過ぎていた。今回は財布に1万円札が入っていたため、「まぁタクシーで帰れば大丈夫っしょ」と楽観的に考えていた。駅前のタクシー乗り場に、5台ほど停まっていた客待ちタクシーのうちの1台に乗り込んだ。
四方津から八王子まで35キロほど離れているから、とりあえず高尾まで行こうと考えたようだ。高尾までなら20キロほどだ。
「『すいません。高尾までなんですが1万円で足りますか?』と聞くと『いやー最低でも2万円弱ですね』と運転手さん。血の気が引いた私の顔を見た運転手さんが『とりあえず1万円で行けるとこまで行ってあげるよ』とありがたいお言葉」
車内で前回は塩山まで乗り過ごした体験を話したら、運転手は「お客さん、ずいぶんと冒険してますね」と大笑い、打ち解けた雰囲気になったようだ。すると予想外の出来事が起きたのだった。
「タクシーメーターが1万円に差し掛かると運転手さんはメーターを精算ボタンを押したのです。『ここからは俺のサービスだよ。大冒険をしている話を聞いたら、俺も楽しくなったから授業料として走ってあげるよ』と」
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当初降りる予定だった高尾も通り過ぎ、八王子まで乗せてくれたという。四方津から八王子までのタクシー料金は1万6000円ほどかかり、深夜割増料金が2割追加されると19000円ほどになる。1万円ほど運転手さんがサービスしてくれたようだ。
「運転手さんの優しさに涙を堪えながら、塩山からたくさん歩いた話をして車内が暖かくほんわかとした雰囲気になって、八王子まで帰ってこれました」
運転手さんの優しさを無駄にしないよう、寝過ごしに気を付けてもらいたい。
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