「１００億円宣言」企業を募集＝目標明示で成長促進―中小企業庁

　中小企業庁は２０２５年度から、売上高１００億円以上を目指す「１００億円宣言」を行う中小企業を募集する。地域経済への貢献が期待される「１００億円企業」への成長意欲を高めたい考えで、宣言した企業には設備投資に対する補助金を交付する方針だ。

　売上高１０億円以上１００億円未満の中小企業約９万社を対象に、５月ごろから募集を始める。希望する企業には、売り上げの目標や実現に向けた具体的な取り組みの内容などを申請してもらう。宣言内容は専用サイトで公表する。１００億円企業を目指す姿勢を社内外に明示してもらうことで、さらなる成長を促す。

　宣言を行う企業には、大規模な設備投資への支援を開始。工場の整備などにかかる費用に対し、最大５億円を補助する。税制優遇の適用や経営者同士のネットワーク構築に向けたイベント開催も検討している。

　経済産業省によると、１００億円企業は全国に約４５００社程度あるが、その多くは大都市圏に集中しているという。担当者は「地方にある中小企業の成長は地方創生に欠かせない。まずは多くの企業に宣言してもらえるように努めたい」としている。