限定公開( 1 )
Xユーザーの「めがね」さんの「献血行ってきました。お決まりのハーゲンダッツをいただく」という投稿が話題です。
献血はもちろん素晴らしい行為。しかし著名人でもない一般の人の「献血行ってきました」というポストがなぜ話題に?と思う方もいるかもしれません。実はめがねさんは日本人では非常に珍しい「Rhマイナス」の血液型の持ち主なのです。
血液型には、A型・B型・O型・AB型に分類されるABO型のほか、Rh型という分類方法も存在します。
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Rh型は赤血球の中の抗原の有無によって血液型を分類するもの。抗原の種類が多く、非常に複雑ですが、抗原のうちの1つである「D抗原」がある場合をRh陽性(プラス)、ない場合をRh陰性(マイナス)と表記します。
Rhマイナスの血液型の人の割合は、人種によってばらつきがあり、欧米人(白人)が15%もいるのに対し、日本人は約0.5%しかいません。医療ドラマなんかでもたまに「患者が大量出血して輸血が必要だけど、Rhマイナスだから血が足りない!」といった展開がありますよね。それほど珍しい血液型なのです。
筆者も実際に見かけるのは初めてだったので、実際にめがねさんに連絡をして、詳しくお話をうかがってみました。
−− ご自身の血液型が「Rhマイナス」だと知ったのはいつごろでしょうか?
母は私を出産した病院で私の血液型がRhマイナスだと聞かされたそうです。
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私にも小さい頃から教えてくれていたので、物心つく頃には自分の血液型のことは把握していたと記憶しています。
−− ということは「Rhマイナス」を知った時は、あまり実感と言うか驚きもなく……?
教えてもらったのが小さい時だったので「そうなんだ」くらいの感想でした。
−− ご家族や知人など、ほかに周囲に「Rhマイナス」の血液型の方はいらっしゃいますか?
父と姉がRhマイナスです。知人でRhマイナスという人には会ったことがありません。
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ただ、家族に3人いるとそれほど珍しいものでもないように感じてしまいます。
−− 「Rhマイナス」であることを周囲の人に伝えたことはありますか?
血液型の話題の時に話したことはあります。「Rh-の人に初めて会った!」と言われることが多いです。
−− やっぱり驚かれるものなのですね。「Rhマイナス」だったことで生じた特別なエピソードとかはありますか?
医療系の学校に通っていたのですが、血液型の簡易検査の実習時にRhマイナスの人が私だけだったため、みんなが私の結果を見て比べたりしていました。
−− 投稿文から定期的に献血をされていると推察しますが、そのきっかけや理由は何かあるのでしょうか?
何か人のためにできることをと思っていた時に一番手軽で自分が役に立てそうだなと思い行くようになりました。
あとは、いつか自分もお世話になる日が来るかもしれませんので……。
−− 献血の動機も、実際に行動に移していることも本当に素晴らしいと思います。
* * *
筆者はRhプラスのA型という、日本人で一番多い血液型です。なので何かあった際には一番心配しなくていい立ち位置にいさせてもらっています。
ただ、日本人のRhマイナスの血液型の方は約0.5%と、数字だけ見るとかなり低い割合に思えますが、人数で考えると200人に1人です。
筆者がこれまでの人生で関わってきた人たちは200人をゆうに超えるので、その中には筆者が知らないだけで実は「Rhマイナス」なのだという人もきっといるはず。小学生の頃からの付き合いであるあいつが……なんてことも。
自分の知らないところで自分の知らない誰かが、自分の知っている誰かを助けてくれたかもしれない。
そう考えると定期的に献血をしてくれるめがねさんたちRhマイナスの方々、というよりもすべての献血をしてくれる方々に対して、感謝の念は尽きませんね。
<記事化協力>
「めがね」さん(@ZOZrcmxamdpRp1N)
<参考・引用>
日本赤十字社 兵庫県赤十字血液センター公式HP「Rh血液型について」
(ヨシクラミク)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025031709.html
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