鈴木えみ、40歳を前に「Lv40と言うようにしてレベルが上がると考えている」 思春期の娘とは“お互い褒め合い”

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2025年03月23日 11:10  クランクイン!

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クランクイン!

鈴木えみ  クランクイン! 写真:上野留加
 モデルの鈴木えみが、Koki,が主演を務める『女神降臨』で約20年ぶりに映画出演。その第一報が解禁されると、ネットには驚きと歓喜の声があふれ大反響を巻き起こした。ヒロインの運命を大きく変える重要なキャラクターのオファーに驚いたという鈴木に、本作で演じたセレーナの印象や、40歳を前にした“ありのままの鈴木えみ”を語ってもらった。

【写真】オーラあふれる美しさ! 鈴木えみ、撮りおろしショット

◆約20年ぶりの映画出演オファーに驚き

 韓国発の大ヒットWEBマンガ『女神降臨』(yaongyi著)を実写映画化する本作は、誰もが憧れる“女神“として完璧な学校生活を送りながらも、誰にも言えないすっぴんの秘密をもつ主人公・谷川麗奈(Koki,)が、同級生の神田俊(渡邊圭祐)、そして俊と因縁の仲にある五十嵐悠(綱啓永)と織りなす恋模様を描く。鈴木は、麗奈が<女神>と変身するきっかけを作る、カリスマメーキャップアーティストのセレーナを演じる。

――約20年ぶりとなる映画へのご出演。オファーを聞かれた時のお気持ちは?

鈴木:「なんで? 本当に私?」って思いました(笑)。プロデューサーさんも“えみちぃ”世代なのかなと思うのですが、熱いメッセージをいただきまして。カリスマメーキャップアーティストという役どころで、私は普段美容雑誌のモデルをやらせてもらったり、SNSでもメイク動画を発信したりと、メイクにまつわる仕事も多いので、やっていることは遠くはないと思い、何か私が貢献できることがあればと、だいぶ勇気がいりましたが出演させていただきました。

20年ぶりの撮影現場は借りてきた猫状態(笑)。今回は単独での撮影だったので少しは気持ちが楽でしたが、それでもやっぱりドキドキしましたね。なにより、『女神降臨』という作品の「女神の“女神”」ということで、プレッシャーもありました。

――セレーナの役作りでこだわられたポイントはどこでしょうか?

鈴木:主人公の麗奈がセレーナの言葉が響いてメイクを始めようと決心したり、重要なポイントで大事な言葉を言うという役どころだったので、なるべく言葉に重みを出せるようにセリフの言い方やビジュアルで説得力やカリスマ性を感じさせられるように監督と相談しながら作っていきました。セレーナは海外でも活躍するレベルなのかなと思ったので、そういう方々をイメージしたりもしましたね。

普段の私だったら洋服によってガラッとヘアメイクを変えてみたりするんですけど、あくまでも裏方という設定なので、洋服によってちょっとヘアチェンジするくらいに。洋服が実は6体チェンジしていて、それぞれに合わせて髪も全部違うんです。ヘアとリップの色は分かりやすいと思うので、それぞれのこだわりに注目してほしいです。

――“なりたい自分を諦めない”麗奈の姿や俊&悠との三角関係は、鈴木さんの目にはどのように映りましたか?

鈴木:本当に気持ちいいくらいにポジティブで前向きで、すごいなって思いながら見させてもらいました。俊や悠との関係もキュンキュンが詰まりすぎですよね。俊と悠の2人の王子でどちらを選ぶかですか? ん〜、考えますよね。私だったら、悠かなぁ。歌上手な人、好きなんですよね(笑)。

――麗奈はメイクによって人生が変わりますが、鈴木さんにとってメイクとはどんな存在ですか?

鈴木:メイクしない日はないほど大好きで、コンビニへ行くだけでもメイクします。モデルを始めてから、いろんなプロの方たちにメイクをしていただいて、そこからメイク楽しい、ファッション楽しいとなっていって、美容雑誌をやるようになってからはスキンケアや美容もより好きになりました。

美容は自分を労わるものだと感じますし、メイクに関してはもうちょっとファッションに近くて、それこそなりたい自分に近づけたり、自分の気持ちを後押しして励ましてくれたり、メイクによっては癒やしてくれたりもする。私には欠かせない存在ですね。

◆ポジティブな性格 失敗してもあまり失敗とは思わない


――鈴木さんご自身が“なりたい自分”に近づくために心がけていることは何でしょう。

鈴木:私もポジティブなので新しいことを始めたりする時はあまり深く考えずに一歩踏み出せるタイプなんです。なので、別に失敗したらやめたっていいじゃん!と思うので、割とそんな感じでやってきました。好奇心旺盛なほうなので、なんでもやってみたくなっちゃう。いろんなことにチャレンジすることで、なりたい自分に近づくというか、自分をすごく知ることができるのかなって思います。

私は悩み相談をされることも多いんですけど、結局共通しているのが、みんな考えすぎなんですよね。やってみないとどうなるか分からないのに、手前の段階で考えすぎて動けなくなっちゃう。動かないと何も景色は変わらないので、やってみたらいいじゃん!って思います。

失敗してもあまり失敗と思わないかもしれないです。「なるほどね。じゃ次こうしてみよう」、そういうふうに捉えるようにしています。意識してそう思おうとしているわけじゃないんですけど、すぐどんどん次!次!と考えるんですよね。

――そうした考え方は小さいころからだったのでしょうか?

鈴木:13歳でデビューしてるんですけど、結構早い段階で自分の決断を迫られるじゃないですが、どうしたい?何がやりたい?こういう時はどうする?みたいなことが多くて。それがいい結果を生んで、自分の自信につながっていったんですよね。成功体験の積み重ねのおかげで、この性格になりました(笑)。

例えば、ケツメイシの『さくら』も、当時は俳優やモデルがMVには出演していなかったので、事務所的には実はそんなに前向きじゃなかったんですよ。でも、もともとケツメイシが好きだったし、デモを聴かせていただいたらめちゃくちゃいい曲で! このお仕事は絶対にやりたいですと、私の意見でやることになって。その結果、すごく名作として皆さんに愛される楽曲になって。本当にやってよかったなって思いましたね。

◆思春期の娘とは「お互い褒め合っている」


――麗奈は、すっぴんにコンプレックスを抱いていますが、鈴木さんはコンプレックスに感じるところはありますか?

鈴木:モデルを始めたときは、中学生だったというのもあるんですけど、例えば「タラコ唇やだな」とか、「耳が立ってるのやだな」とかいろいろありました。当時は「アヒル口の女の子がかわいい!」という時代だったので、「分厚い…」と思ったり。でも時代によって流行りの顔も変わりますし、ちょっとしたら、しばらくは私の時代がやってきて(笑)。「ありがとうございます、お母様」という感じでした。

あとはヘアメイクさんとかにたくさん褒めていただくようになって、自信が持てるようになったというのもありますね。思春期特有だったのかなと思います。私の子どもがちょうど今その年代に差し掛かろうとしているので、どうでもいいよっていうことも気にし出しているので、「あぁ私もこうだった。誰も気にしてないよ〜。でも気になるんだよね、分かるよ〜」と思って見ています。

――娘さんとの母娘関係はどのような感じですか?

鈴木:娘とは褒め合ってますね。娘もすごく褒めてくれるし、私も毎日「今日もかわいいね」と言って。友人同士でもそうしたことを習慣化するといいと思うんですよね。「その色めちゃくちゃ似合うじゃん!」「今日髪ツヤやばくない?」とか。お互い褒めていくといいこと尽くしだと思って。日本ってそういう習慣ないじゃないですか。「ちょっと太った?」とかネガティブなことを言い合えるのが、本当のことを言ってもらえて信用できるみたいな。その逆がもうちょっと多いほうがよくない?って思うんですけど…。

ママ友同士の会話でも、「うちの子なんて…」って私は絶対言わないようにしています。「本当にいい子なの!」と褒めまくっていますね。

――娘さんはお母さんのお仕事をどのようにご覧になっていますか?

鈴木:つい最近、「ママっていつも主役でいいよね」って言われて(笑)。「どういうこと?」って聞いたら、こういう取材の場もそうだし、ママがすごくしゃべっていて、みんながママの話を聞いてくれている。洋服の展示会とかでも、ママの友達がママに会いに来ているように映るっぽくて、いつもママ中心にいろんなことが動いているように感じるようなんです。「そういう仕事だからね」って説明したんですけど、そんなふうに思ってたんだって面白かったです(笑)。

◆今年9月で40歳に「Lv39、Lv40と言うようにしてレベルが上がると考えている」


――今年40歳を迎えらえます。振り返ってみると、30代はどんな印象ですか?

鈴木:30代は、いろいろ整えていた10年間だったかな。28歳で出産をして、その4年後に洋服のブランドを立ち上げたりして、仕事は割とマイペースにゆるりと、SNSのお仕事も増やしながら雑誌もやりつつな感じでした。お家のことだったり子育てだったりが中心だったかな。とってもバランス良く心地よかったです。

――40代を迎えることになにか特別な思いはありますか?

鈴木:私、39歳、40歳と言うのはもうやめて、Lv39、Lv40とレベルが上がっていっていると言うようにしましたので。あ、またレベルが1つ上がるなと(笑)。

東京が特にそんな気がするんですけど、「50に見えなくない?」「60に見えない!」みたいな方がいっぱいいて、周りにもすごく素敵で元気はつらつでパワフルな先輩たちがいっぱいいるので勇気をもらえるというか。私も10年後、20年後これくらいキラキラしているといいなとイメージしながら、過ごしていきたいです。

「無茶はしてもいいけど無理はしない」がモットーなので、チャレンジはするけれど、自分の気持ち的にしっくりこないことはやらない。それは変わらずにいたいです。

――セレーナは、麗奈にとって女神的存在ですが、鈴木さんにとって、そうした方はどなたでしょう。

鈴木:絶対的な存在って母親な気がします。私の母は、今はちょっとカジュアルになってきましたけど、基本黒しか着なくて、ハイヒールに赤リップという人だったので、子どもながらにこれが大人の女性像だと強くインプットされたんですね。なんとなくその背中を追いかけている気がしなくはないですね。

――今度は娘さんが、鈴木さんの背中を追いかけることになりそうですね。

鈴木:どうでしょうね。娘はファッションも美容もメイクも好きですし、性格はすごく似ているんですけど、キャラは私と違っていて。運動神経もいいですしヘルシーな感じで、私よりもできることが多いかもしれないです。

――お忙しい毎日かと思いますが、日々の癒しはありますか?

鈴木:猫が4匹いるので、くっついて二度寝するのがすごく幸せ(笑)。末っ子の猫は甘えん坊で、肉球を必ず顔にピタッとくっつけて寝るんですよ。それがたまらなくて! たまに来ない時は私から肉球を顔に持ってきて寝ています。

――麗奈はなりたい自分を諦めたくないという気持ちで前に進みますが、鈴木さんが諦めたくないものは何でしょう?

鈴木:諦めたくないものは全部なんですよね。すごく欲張りで、全部やりたいんです。お家のこともやりたい、子育てもしたい、友達とも遊びたい、もちろん仕事もしたい。お酒も飲みたい、美味しいものも食べたい、猫とも戯れたい…。一つも諦めたくないので全部やっちゃうから、大忙しなんです。でも強く思っていたら夢は全部かなうんですよね。

『女神降臨』での麗奈の前向きな姿も、私もこんなに前向きだったら日々楽しいと思える時間がもっと増えるかも!と思ったので、みなさんも頑張る麗奈の姿からいい影響を受けていただけるといいなと思います。

(取材・文:佐藤鷹飛 写真:上野留加)

 映画『女神降臨 Before 高校デビュー編』は公開中、『女神降臨 After プロポーズ編』は5月1日より公開。
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