
【写真】米フィラデルフィアの街で起きた連続殺人事件の真相とは『ロング・ブライト・リバー』フォトギャラリー
本作は、バラク・オバマ元アメリカ合衆国大統領の「今年のお気に入り本」にも選ばれたリズ・ムーアのベストセラー小説『果てしなき輝きの果てに』(早川書房刊)が原作の犯罪サスペンス。シングルマザーの警官が、犯罪が横行する米フィラデルフィアの貧困地区で起きた売春婦連続殺人事件と失踪した妹を追う姿を描く。
映画『Mank/マンク』で第93回アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされたアマンダが、主演だけでなく、『ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男』のショーランナーで、本作では脚本も手掛けるニッキー・トスカーノとともに製作総指揮を担当。「犯人は誰か?」という謎解きに加えて、家族の葛藤や現代の米国の闇をリアルに浮かび上がらせる、2025年3月に全米プレミアされたばかりの最新話題作だ。
先日開催された第97回アカデミー賞でエイドリアン・ブロディの2回目の主演男優賞受賞が話題となった『ブルータリスト』の脚本を担当したモナ・ファストヴォルドが第4話の監督として参加している。
麻薬の売人や常習者の溜まり場となり、犯罪が横行する米フィラデルフィアのケンジントン地区で売春婦の遺体が発見される。地元出身でフィラデルフィア市警のパトロール警官ミッキー・フィッツパトリック(アマンダ)は他殺を疑うが、相棒のラファティをはじめ、署内の同僚や上司はオーバードーズ(薬物の過剰摂取)として、売春婦の死に一瞥(いちべつ)もくれない。そして遺体から致死量のインシュリンが検出され、他殺であることが判明する。
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やがてミッキーは自身の暗い過去が、連続殺人事件と関係しているのではないかと疑い始める。姉妹の隠された秘密とは? 事件の真相は? 過酷な運命により、いつしか疎遠になってしまった姉妹は再会することができるのか…。
アマンダが暗い過去と家族関係に苦悩する女性警官役に挑み、新境地を見せる本作。ほかにも『フォー・ライフ』や『ジャンゴ・ザ・シリーズ』で活躍する英俳優のニコラス・ピノック、『GOTHAM/ゴッサム』や『THE WIRE/ザ・ワイヤー』にも出演したベテラン俳優のジョン・ドーマンなど、実力派俳優が集結。ミッキーの息子・トーマスを演じる子役のカラム・ヴィンソンが見せる、大人たち顔負けの秀逸な演技にも注目だ。
本作は、機能不全の家族が必死に家族を再構築し、人生を立て直そうとする様子を描くヒューマンドラマである一方、舞台となる米ペンシルヴァニア州フィラデルフィア市の中心部にあるケンジントン地区が実際に直面する問題をリアルに描き出す。全米で最も貧しく、最も薬物中毒者が氾濫している地域のひとつとされるこの場所でも人々は必死に生き、お互いに思いやりを持って支え合う姿も。最後には一筋の希望が見出されたような気持ちにさせてくれる、魅力あふれるドラマとなっている。
ドラマ『ロング・ブライト・リバー』(全8話)は、「BS10スターチャンネル」にて、字幕版が5月13日より毎週火曜20時ほか1話ずつ放送、吹替版は5月19日より毎週月曜20時ほか1話ずつ放送。
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