食べ終わったパイナップルの葉を植え、4年かけて育てた結果をまとめた動画がYouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で12万回以上再生され、「貴方すごいよ、ほんと」「初めて見た」「感動」といった声が寄せられています。
投稿者・のりんごさんは、YouTubeチャンネル「のりんご」で家庭菜園に関するさまざまな動画を公開しています。以前は、スーパーで購入した半玉キャベツの芯を、5カ月育てた様子が話題となりました。
今回は、食べ終わったパイナップルの葉を植え、4年間育てた記録を紹介します。
●食べ終わったパイナップルの葉を植える
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動画は4年前の5月10日、買ってきたパイナップルの葉をひねって取り、切って水を入れた500ミリのペットボトルにつけるところからスタート。20日後には水につけていた葉の切り口から、立派な根が生えてきました。
約2カ月後の7月21日(72日目)、葉も根も成長したパイナップルを植え替えることに。パイナップルは酸性で水はけのよい土壌を好むため、鹿沼土を使用したそうです。植え替え後のパイナップルはすくすくと成長し、青々とした葉が伸びてきました。
11月に入ると寒い日が増えてきたため、11月7日(181日目)には室内に入れ、春まで水やりをやめることに。1月には屋外の気温がマイナスになったり雪が降ったりしましたが、室内で育てているおかげで、葉先が少し枯れてしまった程度で済みました。
4月には室内の気温が15度を下回らなくなったため、4月10日(335日目)に5カ月ぶりの水やりをすることに。5月3日(358日目)には肥料を与え、鹿沼土を足しました。
パイナップルの葉を植えて約1年後の5月28日(383日目)には屋外へ出し、毎月肥料を与えながら育てていくことに。10月29日(537日目)には大きく育って根詰まりしていたため土を入れ替え、リング支柱を立てて葉をまとめて室内に入れました。
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葉を植えて約2年後となる、6月17日(768日目)。パイナップルはとても大きく育っていますが、花が咲く気配はありません。10月7日(880日目)にはまたリング支柱を立てて葉をまとめ、室内に入れることにしたのでした。
翌年の1月、今回の冬は定期的に暖房を入れて部屋を暖かくしてみたそうです。パイナップルの葉は日照不足のせいか大きく伸びすぎてしまいましたが、高さは110センチ、株元の太さは7.3センチにまで成長していました。
しかしどうにも花が咲かないため、2月4日(1000日目)にはエチレンガスを利用してみることに。土の上にリンゴを置き、プランターごと袋で密閉。毎日袋の中の空気を入れ替える作業を10日間続けたら、リンゴと袋を取りのぞきます。
4月25日(1081日目)には外に出して広がりすぎた葉を切り、5月には葉を植えて3年が経過しました。しかし、エチレン処理をすると3カ月で花が咲くといわれているものの、3カ月半経過した6月15日(1132日目)にも花が咲く気配はありません。
●ついに念願の花芽が
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今年もダメか……と諦めかけた8月24日(1202日)、念願の花芽が出てきました。花芽は度重なる豪雨にも負けることなく成長し、紫色の花を咲かせ、花が咲き終わると葉が成長して……少しずつ、見慣れたパイナップルの姿に変化していきます。
この年は10月17日(1256日目)に室内へ入れ、肥料と水をやりつつ、寒い日には暖房をつけて育てることに。12月14日(1314日目)には実が横幅12.1センチ、縦幅15センチ、全長40センチにまで成長しました。
大きく成長した実は下から少しずつ色が変化していきますが……、1月下旬には熟している部分から果汁が出てしまったり、過熟になっている部分が痛んできてしまったり、実の付け根の部分が折れそうになったりと、立て続けに心配事が起きてしまいます。
実の全体が黄色くなるまで待つか悩みつつ、1月28日(1359日目)に測った身の大きさは横幅12.3センチ、縦幅15.5センチ。完熟が近づくと傾いてくるというパイナップルの実は、この段階でほぼ真横を向いていました。
●いよいよ収穫&実食
そして翌日の1月29日(1360日目)、ついにパイナップルを収穫することに。収穫後は数週間で脇芽が出てくるため、今後はそちらも育てていくそうです。
とても立派なパイナップルが収穫できましたが、4年かけて育てたパイナップルは、果たしてどんなお味になっているのでしょうか。4年前と同じように葉をひねって取ってから実の重さを測ってみると、1.5キロにもなっていました。
皮を器にする方法でカットしたパイナップルの糖度を測ってみると、過熟部分は18度、真ん中の部分は16度、葉に近い部分は12度もありました。パイナップルの糖度は14度程度で食味がいいとされているようなので、十分な甘さが期待できそうです。
そしていよいよ、実食タイム。最も糖度が高い部分は全く酸味がなくてとても甘く、真ん中は少し酸味を感じるけれどおいしかったとのこと。皮付近の果肉をそぎ取って作った100%パイナップルジュースも舌触りがよく、濃厚で甘いお味だったそうですよ。
なお、食べ終わった後の皮には二十日大根を植え、プランターとして再利用できるかどうか挑戦しているとのこと。4年もの歳月をかけた挑戦は、栽培も味も大成功。経過や結果はもちろん、皮まで余すことなく利用しようと挑戦するのりんごさんの姿勢に、拍手を送りたくなりますね!
●「4年もうまいこと続けているのすごい」「生産者さんに感謝」の声
動画には「4年もうまいこと続けているのすごいし、農家さんのすごさがわかる良い動画ですね」「4年間のドラマを20分弱で見せて頂きありがとうございます」「野菜や果物を作るのって時間と労力がかかるんだなぁ……生産者さんに感謝」といった、たくさんのコメントが寄せられていました。
のりんごさんは同チャンネルの他、X(旧Twitter/@noringo_ringo)でも野菜や果物の再生栽培の様子を公開中。また、書籍『YouTubeでわかる! スーパーで買った野菜・果物で家庭菜園』を販売しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「のりんご」
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