
「考えて」
生徒に、そう問いかけたのは“官僚教師”役を演じた松坂桃李。TBS系のドラマ『御上先生』で、主人公が繰り返し口にしたセリフだ。
「ドラマは、文部科学省のエリート官僚が私立高校に派遣されるところからスタートします。日本の教育システムを変えるために官僚となった主人公が、実際に教壇に立ちながら、腐敗した権力にも立ち向かっていく物語。劇中では、往年の人気ドラマ『金八先生』を痛烈に批判する場面もあり、従来の“熱血学園ドラマ”とは一線を画す作品でした」(テレビ誌ライター、以下同)
3月23日に最終回が放送され、主演の松坂は肩の荷が下りたのではないか。
「松坂さんは座長として、生徒役で出演する若い役者たちの相談に乗るなど、現場では常に気を使っていたそうです。さながら本物の教師のようだったとも聞いています」
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松坂は2008年、大学2年生のときに芸能界入り。2018年公開の映画『孤狼の血』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を、2019年公開の主演映画『新聞記者』では同賞の最優秀主演男優賞を受賞するなど、今や日本を代表する俳優の一人に。その松坂に大きな転機が訪れたのは2020年だった。
子どもが生まれたことが大きい
「戸田恵梨香さんと結婚し、2023年には第1子が誕生しています。そこから仕事への考えも変わってきたようです」(スポーツ紙記者)
過去の雑誌インタビューで松坂は、こう語っている。
《やる意義を自分の中で見いだせる作品に出たいと思うようになったきっかけは、子どもが生まれたことが大きいかもしれません》
“父親”としての自分も意識するようになったようだ。
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そんな松坂の姿は3月上旬、都内のとんかつ店にあった。
「お昼ごはんを食べていたら、松坂さんが入ってきたんです。奥さんの戸田さんとお子さんも一緒に。庶民的なチェーン店に、特にサングラスとかで変装するでもなくフラリとやって来たので驚きました」(居合わせた客、以下同)
妻子のやりとりを見守る父親
松坂らは店内の真ん中の席に座り、堂々とした振る舞いだったという。
「戸田さんが“ハイ、いただきま~す!”と、お子さんに呼びかけるようにして、笑いも絶えず幸せそうでしたよ。松坂さんは微笑みながら、戸田さんとお子さんのやりとりに耳を傾けていました」
ドラマの撮影は、お休みだったのか。
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「そのときは、もうドラマの撮影は終わっていました。連ドラ主演で家族の時間を持つ余裕もなかったでしょうから、今は目いっぱい家族サービスをしていると思いますよ」(ドラマ制作会社関係者)
家族との時間を過ごすことを心の支えに、松坂は“官僚教師”という難役を演じきった─。