写真 女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「結婚」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2019年5月26日 記事は取材時の状況)
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一緒に暮らしている夫婦やカップルでも、平日はお互いの生活がすれ違いだという人も多いのではないでしょうか。
そんな日常の習慣にひたって、“不倫してもバレない”と思い込み、愚かな行動をした夫がいたようです…。
◆平日はすれ違い生活の夫婦
池田梨南子さん(仮名・33歳・派遣社員)の夫・Nさん(41歳)は、イラストレーターです。
「平日は私が出勤のため朝8時に家を出るのですが、夫は昼夜逆転生活で、夜中に仕事をして朝方眠るのでちょうどすれ違いなんですよ。なので部屋も各自別々ですし」
二人は結婚して10年目。土日には一緒にビールを飲みながら料理をして、作り置きをし、一週間、各自のペースで食事をしています。
「すれ違いではありますが、そのおかげでお互いに良い距離感を保てて、それなりに仲良く暮らしていると信じていたのですが…」
いったい二人に何が起こったのでしょう?
◆夫がハイテンションで電話しているのを聞いて驚いた
「その日は、朝起きたらすごい熱で苦しくて…会社に休むと連絡をして、自室で薬を飲んで寝込んでいたんですよ。夫はまだ眠っているみたいだったので、起こしたら悪いと思って声をかけませんでした」
もうろうとしながら梨南子さんが目を覚ますと…隣の夫の部屋から話声が聞こえてきました。
「物静かなNがテンション高く話しているので、何かな? と気になって彼の部屋のドアの前まで行って聞いてみたら…」
夫・Nさんは、女性と電話のスピーカー機能を使ってハンズフリーで仕事をしながら話しているようでした。楽しそうに女性と歌いながらはしゃぐ夫の普段とのギャップに驚く梨南子さん。
「Nはカラオケも大嫌いで、歌なんてまずうたわないし…いつも声が小さくて担当の編集さんに『イルカが超音波で話してるみたい』って言われているのに…」
まるで別人のように大声で歌っていたそう。
「そしたらNが電話口の女性に『○○ちゃん、この間のパンツいやらしくて可愛かったね。今日はどんなのはいてるの?』って言ったんですよ…もう、目の前が真っ暗になりました」
◆夫の「パンツ」発言で頭に来てドアを蹴破った
相手の女性がキャッキャッ笑いながら「今から送るね〜」と言うのを聞き、呆然とする梨南子さん。
「あまりの事にショックで固まってしまったのですが…Nが『わ〜ありがとう! 今日はピンクか〜可愛いね』とデレデレ言ってるのを聞いた瞬間に血が沸騰するほど頭にきて…」
気がついたらドアを蹴破っていた梨南子さん。
「Nはビックリし過ぎて腰が抜けたみたいでした。彼の手から携帯をぶん取ると、ほぼ金髪のギャルみたいな子の下着姿の写真が表示されていて…その女に『もう二度とかけてくるな!』と、とりあえずLINE電話を切りました」
そこから、夫を絞り上げ…その女性は大学生で、飲み会で知り合い、ここ二ヶ月くらい平日は毎日のように電話で話し、週一ペースで会っていたと白状させた梨南子さん。
「やっぱりNは、私が隣の部屋で寝込んでいた事に全く気がついていなかったそうで…本当にバカですよね。不倫相手との素のイチャイチャトークを妻に聞かれるなんて」
夫は「彼女とは別れるから、離婚はしないでくれ」と謝ってきましたが…。
◆生々しいパンツの話で怒りがぶり返す
「いくら謝られても、あの生々しいパンツの話が脳裏をよぎると、どうしても怒りがぶり返して許す気になれなくて」
寝込んでいる時に、さらに熱が上がるような酷い目にあってしまいクラクラしてきた梨南子さんは「ここにいたら余計に具合が悪くなるから」とタクシーを呼び、車で一時間程の実家に戻りました。
「もう風邪は治りましたが、精神的に疲れてしまってとても家に帰る気にはなれませんね…Nからの連絡も無視しています」
「離婚するのも体力がいりそうだし、今は何もする気が起きなくて」と、うなだれる梨南子さんなのでした。
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop