トヨタ、ル・マン24時間向けの特別リバリー発表。TS020オマージュカラーで節目の一戦へ

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2025年05月12日 16:20  AUTOSPORT web

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2025年ル・マン24時間レースにエントリーする7号車トヨタGR010ハイブリッドの特別カラーリング
 WEC世界耐久選手権のハイパーカークラスに参戦するトヨタGAZOO Racing(TGR)は5月12日、6月に行われるシリーズ第4戦ル・マン24時間レースにおけるマシンの特別リバリーを公開した。7号車GR010ハイブリッドは、1998年のル・マン参戦車両『トヨタGT-One(TS020)』へのオマージュ・カラーをまとって、シーズンの大一番に臨む。

 今回の特別リバリーは、1985年に始まったトヨタのル・マン挑戦40周年を記念してのもの。LMGT1規定に準ずるTS020はアンドレ・デ・コルタンツにより設計され、グループCカー時代のV8エンジンを改良して搭載、1998年のル・マンでデビューを飾ったレーシングカーだ。

 2018年に初勝利を挙げるまで、トヨタはル・マンのサルト・サーキットで度重なる悲運に見舞われてきたが、1998年もそのひとつに数えられる。首位を走行していた29号車は、残り1時間強というところでギヤボックストラブルに見舞われ、リタイア。翌1999年も、予選でフロントロウを独占する速さを見せたものの、終盤のタイヤバーストにより総合優勝を逃している。

 マシン開発とレースオペレーションの主体であったTTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ。のちのTMG、現在のTGR-E)がF1参戦の準備へと移ったことで、TS020でのル・マン参戦はこの2年間限りとなった。トヨタはその13年後、2012年にハイブリッド・パワートレーンを携えてル・マン/WECのトップカテゴリーへと復帰し、現在まで参戦を続けている。

 2025年のル・マン24時間レースで、この1998年仕様のTS020における印象的な赤と白を模したカラーリングをまとうのは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリースの7号車GR010ハイブリッドだ。

 7号車が「過去」の挑戦を象徴する一方、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮の8号車は「現行ハイパーカーの戦う精神」を表現する通常のマットブラックベースのカラーで参戦する。2台はともにトヨタのル・マン参戦40周年を記念する新たなロゴをまとい、トヨタにとって6度目のル・マン24時間制覇を目指すことになる。

 TGRはまた、これらのカラーリングで「過去」と「現在」を表現すると同時に、「耐久レースにおける水素技術開発を推進していく活動を通じて、モータースポーツがカーボンニュートラルで持続可能な未来の実現に寄与していることも示していく予定」であるとしている。

 第93回を迎えるル・マン24時間レースは、6月14〜15日、フランスのサルト・サーキットで決勝が行われる。

[オートスポーツweb 2025年05月12日]

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