画像提供:マイナビニュースJR東海は12日、東海道本線の快速用として導入した311系が6月末に引退することを受け、引退企画「ありがとう311系」を実施すると発表した。ヘッドマーク掲出など「感謝を込めた装飾」を行い、車両解体場所までの回送に乗車できる特別なツアーも予定している。
311系は1989年に登場し、JR東海の在来線通勤車両で初めて最高速度120km/hを実現したという車両。現在は名古屋地区の東海道本線で使用されている。
「感謝を込めた装飾」は311系のG1編成・G11編成(ともに4両編成)を対象に実施。JR東海の社員がデザインした特別なヘッドマーク2種類を掲出するほか、登場当時、オレンジ色の帯にあしらわれていたJRマークを復刻(先頭と最後部の号車側面)する。
車内においては、伊吹山の麓、雪や桜など四季折々の景色、いつもの名古屋駅といった走行写真に311系からのメッセージを添えた車内吊りポスターを制作・掲出。5月30日以降、準備でき次第、装飾を実施する。期間は6月30日まで(予定)となっている。
車両解体場所までの回送(通称「廃車回送」)に乗車できる特別なツアーは7月12日に実施予定。最後の運行を体験できる機会となる。当日は名古屋駅から311系8両編成(G1編成+G11編成)の専用団体列車にツアー参加者のみ乗車し、大垣車両区へ入区。車内から車両洗浄装置による車両洗浄を体験できるほか、車両区社員の案内放送による車両基地内添乗も行われる。
通常は走行しない稲沢貨物線なども走行。車内で乗務員によるおもてなしや特別な車内放送を行う。かつて運行していた「カートレイン名古屋」の発着番線で、通常は使用していない熱田駅下り3番線に停車し、イベントを実施予定。廃車車両留置場所で気笛吹鳴とパンタグラフ下げを行う。廃車車両留置場所から浜松駅まで311系以外の回送列車に乗車する。
当日のスケジュールは、10時15分頃に名古屋駅を出発し、11時30分頃に大垣車両区へ入区。12時45分頃に大垣車両区を出発し、17時15分頃に廃車車両留置場所へ。18時40分頃に回送列車が発車し、18時50分頃に浜松駅へ到着予定。ツアー参加者全員に当日限定のノベルティをプレゼントする。「クラブツーリズム鉄道部」のツアーとして実施され、公式X(Twitter)で発表された後、クラブツーリズムのサイト等で旅行商品の詳細を確認できる。(木下健児)