決断を保留するGKシュチェスニー [写真]=Getty Images バルセロナに所属するGKヴォイチェフ・シュチェスニーが、今後数週間以内に去就に関する決断を下すことを明かした。12日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
1990年4月18日生まれのシュチェスニーは現在35歳。ポーランド代表で通算84試合に出場した守護神は、昨シーズン限りでユヴェントスやアーセナルなどでプレーしたプロキャリアに終止符を打ったものの、昨年10月にGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが長期離脱したバルセロナに請われ、電撃復帰を果たした。当初はGKイニャキ・ペーニャの控えに回っていたが、今年に入ってからポジションを奪取。ここまで公式戦29試合でゴールマウスを守り、国内3冠に王手をかけているチームを最後尾で支え続けた。
そんなシュチェスニーは、ラ・リーガ優勝をほぼ手中に収めた11日の“エル・クラシコ”後に自身の去就について言及。バルセロナから2年間の契約延長を受けたことを明かした上で、「2年間の契約延長のオファーを受けたことを隠すつもりはない。家族と話し合い、僕たちにとって何が最善かを見極める必要がある。とくに妻には、これらの決断を一緒に下す義務があると考えているから、まだ何も決めていないよ」と告白。続けて「僕はフットボールに関する決断を下し、家庭に関するほとんどの決断は妻が下している。それを恥じるべきことだとは思わない。ただ今回は、とても異例なケースなんだ。もともとは1年間ここで夢を実現させ、その後はゴルフに戻ることを約束していたからね。今後数週間で決める。今はここで起きていることを楽しみ、残るかどうかはもう少しだけ先で考えるよ」と決断を保留している背景を語った。
また、先のレアル・マドリード戦後には感極まる様子がカメラに捉えられていたが、シュチェスニーは「いつも感情をコントロールし、ポジティブでもネガティブでも表に出さないようにしてきた。ただ、試合終了のホイッスルを聞いた後、それはとても難しかったよ。目から涙が溢れてきたんだ。本当に素晴らしい瞬間だった」と我慢できないほどの喜びだったことを口にした。
最後に、チャンピオンズリーグ敗退については「残念ながら、すべてを勝ち獲ることはできなかった。ミラノの最終盤では、少しの運と経験が足りなかったね」と悔しさを滲ませつつも、「僕にとって、このチームがシーズンを通して体現したフットボールは、人生で見たことのないものだった。他人の意見なんて気にしないさ。バルセロナは今シーズン、世界一のチームだ」と高らかにチームのパフォーマンスを振り返っている。
就任1年目のハンジ・フリック監督が作り上げた「世界一のチーム」で戦えるのも、あと3試合。まずは目前に迫ったリーグ優勝を成し遂げ、充実のシーズンにふさわしいご褒美を獲得したいところだ。