「タイヤマネジメントが大きな課題」WRCポルトガルは荒れやすいグラベルに注意/第5戦 事前コメント

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2025年05月13日 15:40  AUTOSPORT web

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ラリー・ポルトガルへ向けたプレイベントテストを実施したTOYOTA GAZOO Racing WRT
 5月15日(木)から18日(日)にポルトガルで行われる、2025年WRC世界ラリー選手権の第5戦『ラリー・ポルトガル』。1967年に初開催されて以来、長くファンに愛され続けてきた『ラリー・ポルトガル』は、今年9月の第11戦ラリー・チリ・ビオビオまで続くグラベル(未舗装路)ラリー7連戦の1ラウンド目であり、シーズン中盤の戦況を占う重要な一戦となる。

 そんな第5戦ポルトガルを控えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。


■Mスポーツ・フォードWRT


●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)

「テスト中は本当に良いフィーリングがあった。チーム全体がカナリアス戦の後の巻き返しに意欲的であることは明らかなので、ポルトガルでの力強いイベントを楽しみにしている」

「ここには一般的に、2種類のステージがある。『ファフェ』のように路面が柔らかいステージと、ベースが固くて路面が粗いステージだ。ポルトガルではいつも、ふたつのイベントがひとつにまとまっているように感じるね!」

「Mスポーツは過去に、このマシンがここで本当に競争力があることを示してきたので、僕たちも今回はとくに好結果を目指していきたい」


●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)

「ラリー・ポルトガルにまた戻ってこられてうれしいよ。このイベントには僕たちにとって本当に良い思い出がたくさんある」

「これまでは他のマシンに乗っていたが、今度はラリー1のマシンで走り出すのが待ちきれない。グラベルシーズンの始まりだ。スタートするのにこれ以上の場所はない。ファン、雰囲気、道路、ポルトガルのすべてがとにかく素晴らしいんだ」


●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)

「ポルトガルでのグラベルシーズンの始まりを、本当に楽しみにしている。僕は2021年に、ジュニアWRCでポルトガルに一度出場したことがある。いくつかのステージは似ていると思うので、それらについての知識は役立つと思う。また、ポルトガル選手権で2回ラリーを戦っているので、これも助けになるはずだ」

「僕たちはしっかりとした準備をしてきたが、それでも厳しいイベントになるだろう。ここにいる全員が良い成績を収めることに深く集中していることはわかっている。僕たちの目標は、シーズンを通して成長を続け、一貫性を保ち、自分たちのアプローチを貫くことだ。今年、グラベルで何を達成できるか楽しみだ!」


■ヒョンデ・シェル・モービスWRT


●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)

「ラリー・ポルトガルは他のグラベルラリーと同様、出走順の面で走りを最適化し、とくにアマランテ地域での最初の数日間には気温にもうまく対応する必要がある」

「なかでも主な課題となるのは路面状況だろう。路面は荒れやすく、激しくプッシュするとタイヤの摩耗が問題になるからだ。日曜日はステージがよりスムーズなので、最終日は全力でプッシュできると思う。チームとして良い結果を出し、トヨタよりも強くなる必要がある」

「そしてエルフィン(・エバンス)を上回る得点を獲得しなければならない。彼はチャンピオンシップで大きくリードしており、僕たちは期待していたほど反撃できていない。なのでポルトガルでは、彼を倒すことが僕たちの主なターゲットになるだろう」


●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)

「ラリー・ポルトガルはいろいろな意味で大きなイベントだ。ラリーの歴史と雰囲気が心地よく組み合わさっていて、イベントに求められるすべてが揃っていると感じるよ」

「ラリーに参加するたびに、僕たちはつねにトップを目指すが、強さというものは、最後のラリーで決まる。僕たちの場合は、最後の結果は最高ではなかった。僕たちは改めて冷静になり、トップに返り咲くために努力する必要がある」

「これは今年、ハンコックタイヤの新しいタイヤを装着して挑む5回目のラリーであり、最大限の成果を引き出さなければならない。このラリーが厳しいものになることは間違いない。ポルトガルはいつも日が長く、2ループ目はコンディションが厳しいからね」


●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)

「ラリー・ポルトガルは大きなチャレンジだ。暑さが厳しいので、タイヤマネジメントが大きな課題になる。フルアタックできる場所もあるが、同時にタイヤにも注意しなければならない」

「ラリーでは慎重にならなければならない場所もあるが、それでもうまくプッシュできれば大きなギャップを築くことができるので、時にはスプリントになる場面もあるだろう」

「カナリアス戦ではベストな結果を得られなかったので、チーム一丸となってトヨタの支配を止め、3台のマシンすべてで本当に良い結果を出す必要がある。個人的には、表彰台に戻って追い上げに貢献したい。これはシーズンの残りに向けて非常に重要なことだ」


■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「今シーズンの序盤はいいスタートを切ることができたが、このラリーからいよいよグラベル連戦に突入する。路面がドライだった場合、チャンピオンシップのリーダーとして出走順一番手で金曜日のステージに臨むことは、チャレンジになるだろう」

「最近行ったグラベルテストはウエットコンディションだったので、準備としては理想的だったとは言えないが、ケニアでのフィーリングは良かったし、これから挑むグラベル戦がケニアとは異なるものだったとしても、昨年よりも競争力の高いところからスタートできる自信がある」

「ポルトガルには運転を楽しめる素晴らしいステージがいくつかあるので、楽しむことを目指しつつ、たとえ路面のルースグラベルのクリーニングが問題となったとしても、日曜日まで力強い走りを続け、できるだけ多くのポイントを獲得できるように努める」


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「カナリアスでは久々に優勝することができて嬉しかった。次からグラベルのラリーに戻るが、ターマックと同じくらい快適に走れるように調整を続けている」

「グラベルはグリップが少なく非常に滑りやすいうえ、今年のクルマの重量バランスと新しいタイヤの組み合わせもあるので、引き続き最適なセッティングを探っている状況だ。先週のテストではチームとともにこの課題に一生懸命取り組んだので、これからの数戦でポイントを獲得し続けるためにも、コンスタントなペースで走れることを願っている」

「ポルトガルのステージは本当に素晴らしく、これまでつねに運転を楽しむことができていたので、今年も速さを発揮できることを期待している」


●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「ラリー・イスラス・カナリアスはチーム全体にとって良いイベントだったし、自分の結果にも満足している。次戦は、自分にとって昨年10月のラリー・チリ以来となるグラベルラリーだ」

「去年からクルマとタイヤが大きく変わり、事前のテストでは厳しい天候条件にも直面したが、素晴らしいチームとチームメイトに支えられているので、シーズン序盤の良い流れを継続できることを願っている」

「ポルトガルは大好きなラリーで、独特な雰囲気と大勢のファンが集うのが特徴だ。昨年はこのラリーでついに6勝目を挙げることができて本当に嬉しかったので、同じ結果を再現できたら素晴らしい」


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「前戦は自分とチームにとって非常に良いものでしたし、良いリザルトとフィーリングでラリーを終えることができるのは素晴らしいことです。次は、つねに多くのファンと情熱が溢れ、毎年素晴らしい雰囲気を感じることができるポルトガルです」

「ステージを走るのも楽しいですし、自分に合っているように思います。グラベル用タイヤの特性についてはまだ学びの途中なので、ラリーに向けた良いセットアップを見つけるためのテストは重要でしたし、良い準備ができるように努力しました」

「過去数年間、ポルトガルではポディウムに近づいた経験があるので、今回の目標は各ステージで安定して良いタイムを出し、楽しむことです」


■TGR-WRT2


●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「カナリアスではとても順調にラリーを戦っていたが、小さなミスでリタイアを喫してしまった。残念だったが、これも学びの一部であり、次のイベントであるポルトガルを楽しみにしている」

「ポルトガルは走っていて本当に楽しいステージもあるが、過酷なステージもあり、長い一日と高温のため、クルマと選手にとって厳しい条件になり得る」

「これまでのラリーとはまた異なる挑戦だが、自分たちのアプローチを継続するつもりだ。ポルトガルではクリーンに戦い、その後に続くサルディニアとギリシャに向けて改善を重ねていきたいと考えている」

[オートスポーツweb 2025年05月13日]

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