画像提供:マイナビニュース鉄道・運輸機構は14日、北海道新幹線(新函館北斗〜札幌間)の札幌車両基地について。壁面デザインが決定したと発表した。決定したデザインには、有識者の助言や市民から意見が反映されているとのこと。
札幌車両基地は札幌駅の東方に位置し、長さは新幹線札幌駅のホーム東端部からJR苗穂駅まで約1.3km、高さは約22mの構造物に。市街地に位置することから、壁面のデザイン等に関して周囲の景観にも十分配慮する必要があったという。
鉄道・運輸機構は、景観等に関する有識者による「札幌車両基地壁面デザイン検討会」を2024年度に3回開催。壁面デザインの検討の方向性とデザイン(外壁使用材料や色調など)についての助言を求めた。1月31日と2月1日にパブリック・インボルブメントとしてオープンハウスも開催し、デザイン案などに関して市民と意見交換を行った。
今回発表された最終デザインは、「東2丁目線南側道路交差部」「東4丁目線南側道路交差部」「東9丁目南線付近南側外壁」「苗穂駅付近北側外壁(苗穂駅自由通路より)」の4点。「まちとともに築く」をデザインコンセプトとしている。
「東2丁目線南側道路交差部」と「東4丁目線南側道路交差部」は、新幹線札幌駅との連続性を持たせながら、車両基地内部の動きが少しでも外部から見えるように、窓を連続的に設置する。以東の壁面にはグラデーションのデザインが施され、東2丁目線道路交差部から徐々にグラデーションが始まるデザインとしている。
「東9丁目南線付近南側外壁」の配色は、札幌の景観色70色の中から無彩色(モノトーン)の色を使用し、下から上へ明度を上げグラデーションのデザインに。圧迫感の軽減と、周辺の市街地環境との調和を図ったという。
「苗穂駅付近北側外壁(苗穂駅自由通路より)」は、苗穂駅方に配置される保守基地、仕業検査庫に消防設備として必要となる排煙窓を連続させた。上下で異なる透過度となっており、横への連続性を持たせることで、札幌駅まで伸びる線路のラインとともに直線的なデザインとしている。なお、夜間には異なる光の漏れ方をする窓により、昼間とは異なる直線的デザインを形成し、新たなシンボルになるとのこと。(木下健児)