マンガの楽しみ方を拡げる「第4回マガデミー賞」、『正反対な君と僕』ほか全6部門の受賞作品を発表!

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2025年05月15日 12:51  マイナビニュース

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TOPPANホールディングスのグループ会社であるBookLiveは、マンガの楽しみ方を拡げるアワード「第4回マガデミー賞」の受賞作品を5月14日に発表した。


「マガデミー賞」は、「マンガのキャラクターを讃える」をコンセプトに2021年から開催している、BookLive主催のマンガアワードだ。第4回目の開催となる今年度はアワードを大幅にリニューアルし、ただ面白いだけではない、マンガの持つ多様な個性と熱量を発信していきたいという思いから、従来のキャラクターを讃える賞を経て、「マンガの楽しみ方」を拡げる賞を目指しているという。



審査では、マンガに関する知識が豊富なプロ書店員8名が審査員となり、5部門25作品のノミネートを決定。その後、特設サイトにて約1ヶ月間一般のマンガファンによる投票を経たのち、受賞作品を決定した。


「第4回マガデミー賞」では、<作品賞>に『正反対な君と僕』、<設定賞>に『ルリドラゴン』、<感銘賞>に『君と宇宙を歩くために』、<こだわり賞>に『カグラバチ』、<表紙インパクト賞>に『シバつき物件』が受賞。審査員が「この作品こそ推したい」と太鼓判を押す<審査員特別賞>は『8月31日のロングサマー』が受賞し、全6作品の受賞が決定した。

○<作品賞>『正反対な君と僕』


「作品賞」は、『正反対な君と僕』(阿賀沢紅茶/集英社)が受賞。作画・ストーリー・表現・話題性など、多方面において総合的に「讃えたい」と思えるマンガを表彰する。

○作品紹介



元気いっぱいだけど、つい周囲の目を気にしてしまう鈴木 みゆ(すずき みゆ)。そんな彼女が片想いしているのは、自分の意見をはっきり言える物静かな男子・谷 悠介(たに ゆうすけ)。しかし、好きだからこそ素直に接することができず、ついちょっかいをかけてしまう毎日で…。ある日、思い切って「一緒に帰ろう」と誘ってみたら──!?共感必至の等身大ラブコメ作品だ。

○編集部受賞コメント



この度はマガデミー賞作品賞を頂きありがとうございます! このような光栄な賞を頂けたのも、読者の皆さまの応援に支えられたからです。『正反対な君と僕』は2026年1月にTVアニメ化が決定しました。これからも盛り上げてまいりますので、どうぞよろしくお願いします!

○一般投票のコメント


ポップな絵柄に反して、かなりリアルな心理描写が巧妙…。青春を思い出して胸がギュッとなりながらも元気で明るいキャラクターに笑顔になれる素晴らしい作品です。

ただの恋愛漫画ではなく、高校生という多感な時期の繊細な感情や思考、人間関係が見事に描かれています。様々な人物の「正反対」な関係性も非常に見どころ。性別や年齢を問わず楽しめる素敵な作品です!



○<設定賞>『ルリドラゴン』



「設定賞」は、『ルリドラゴン』(眞藤雅興/集英社)。物語設定やテーマがユニークで革新的なマンガを表彰する。


○作品紹介



高校生の青木 ルリ(あおき るり)は、ある朝目覚めると突然、頭にツノが生えていた──!? 驚くルリだが、母から「実はお父さん、龍なのよ」とさらりと告げられ、遺伝のせいかもしれないと言われてますます困惑。とはいえ、学校は休めない…。不思議なツノに興味津々なクラスメイトたち、そして次々と明らかになる“ドラゴン体質”──!? いつもの日常にちょっとした異変。ドラゴンガール・ルリのスクールライフをゆるっと描いた作品だ。

○編集部受賞コメント



マガデミー賞設定賞にご選出いただきありがとうございます。「ルリドラゴン」は、ものすごく凝りに凝った複雑な設定、というわけではなく、ドラゴンの高校生、という比較的シンプルなアイディアの漫画だと思います。その設定を活かし眞藤先生が描く、ルリという主人公の高校生活、その表情豊かな細やかな筆致を含めて今回のご評価いただけたのだと感じました。これからも精進し、彼女たちの日々をしっかりお届けしていけるよう尽力してまいります。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

○一般投票のコメント


1話が始まった途端、今までになかった設定に驚き続きを読みたくなりました。ドラゴンとのハーフという設定でバトルものではなく、日常を描いているところが良いなと思います。

ドラゴンというあまりにも異端すぎる設定にもかかわらず、まるで何事もないかのように普通に高校生活を送っているところが面白い。また、普通の生活をしつつもドラゴンの力、特徴、それにより生じる人間関係への影響等が展開されていて読んでいて楽しい。



○<感銘賞>『君と宇宙を歩くために』



「感銘賞」は『君と宇宙を歩くために』(泥ノ田犬彦/講談社)。心に響いた / 心が揺さぶられたマンガを表彰する。


○作品紹介



勉強もバイトも⾧続きせず、どこか投げやりな日々を送るヤンキー・小林大和(こばやしやまと)。そんな彼のクラスに、変わり者の転校生・宇野啓介(うのけいすけ)がやって来くる。ある日、小林が先輩から怪しいバイトに誘われていたところを、宇野に助けられ、それをきっかけに距離が縮まる二人。次第に小林は宇野の生き方に惹かれ、「自分も変わりたい」と一歩を踏み出すが──。「普通」が苦手な二人。それぞれの壁にぶつかりながらも、自分らしく生きるために奮闘する、不器用だけどまっすぐな友情物語だ。


○作者・泥ノ田犬彦先生 受賞コメント



この度はマガデミー賞2025 感銘賞をいただき、誠にありがとうございます。宇野と小林は、ごくごく平凡な学生として描いています。誰しもがその辺ですれ違っていそうなキャラクターで、だからこそ主人公にしたいと思って登場させた2人でした。10年後には忘れてしまうようなありきたりな日々の中に、それぞれの人生の大きな分岐点や、その瞬間本当に大事だった喜怒哀楽が存在している気がします。こういう、描いておかないと無かったことになるものを、覚えているうちに描いておくべきなのかなと思っております。今後もそんな2人の日常を描き続けられるように拙いながらも頑張っていきたいです。この度は素敵な賞をありがとうございました。

○一般投票のコメント


生きてきた中で感じてきた、他人にはできて自分ができない、逆に自分ができて他人にできないことに対する心理が丁寧に描かれていて他者への思いやりを大切にせねばと考えさせられる作品です。

主人公の考えや人と人とのやりとりが繊細に描かれていて、読む手が止まりません。ときには作中のキャラクターに感情移入しながら心揺さぶられています。



○<こだわり賞>『カグラバチ』



「こだわり賞」は『カグラバチ』 (外薗健/集英社)。作画や作画や書き込み、作品づくりに作者の並々ならぬこだわりを感じるマンガを表彰する。


刀匠を志し、父のもとで修行に励む毎日を送る少年・六平 チヒロ(ろくひら ちひろ)。おちゃらけた父と、寡黙な息子。賑やかで笑いの絶えない日々が、これからも続くと信じていたのに──突如として訪れた悲劇によって、そんな日常を無慈悲に奪われてしまう。血塗られた絆、戻らぬ日々。燃え上がる憎しみを糧に、決意の炎を胸に宿して戦う剣戟バトルアクション作品だ。

○編集部受賞コメント



皆様の応援に支えられ、名誉ある賞をいただくことができました。こだわりのある漫画といえばカグラバチ......面白い漫画といえばカグラバチ! そう思ってもらえるよう、最高の作品をお届けすべく頑張ってまいります!

○一般投票のコメント


映画のワンシーンを切り取ったかのような、アクションの大胆な構図にこだわりを感じました。毎話ごとにカッコいい決めゴマが大きく描かれていて、思わずページをめくる手を止めてしまうほどです。

折々に洋画の雰囲気やその中の日本観を練りこんで笑いを誘いながら、登場人物にはそれぞれの思いをしっかりと抱かせ、至極真剣に描かれる復讐譚。オノマトペをコマの枠として利用したり、かなりアクロバティックな視点を出したりと、作画への拘りが素晴らしいです。



○<表紙インパクト賞>『シバつき物件』



「表紙インパクト賞」は、『シバつき物件』(大森えす/集英社)。表紙から醸し出される独自の世界観に惹きつけられてしまうマンガ(第1巻対象)を表彰する。


○作品紹介



転校を機に部屋探しをしていた高校生・百瀬 氷(ももせ こおり)。そんな彼女が見つけたのは、1LDK・家賃4,800円という破格の物件。だが、その安さにはある理由が。なんとその部屋には柴犬の地縛霊・むうちゃんが住み着いていて──不器用で感情表現が苦手な氷と、幽霊だけど愛嬌たっぷりなむうちゃん。孤独だった1人と1匹の、不思議でにぎやかな共同生活がゆるりと始まる。笑って、癒されて、じんわり心が温まる。尊さ溢れる“わちゃもふ”な共同生活を描いたコメディ作品だ。

○作者・大森えす先生 受賞コメント



このたびは「表紙インパクト賞」にご選出いただき、誠にありがとうございます。投票してくださった皆さま、そして素敵な装丁にしてくださったデザイナーさんをはじめ、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます! “一度目が合ったら、「むうちゃん」が忘れられなくなるようにしたい!”そんな思いを込めて作画したので、この賞をいただけて本当に嬉しいです。むうちゃんだけでなく、この作品には本当にたくさんの個性豊かな柴犬の地縛霊たちが登場します。ぜひ、似ているようで全然違う柴犬たちの中から、皆様の推し柴犬=推シバ(おしば)を見つけてもらえたら嬉しいです!これからより一層、「この犬をお家に連れて帰りたいな」と思ってもらえるような、そんな犬たちを描けるよう、努力を続けていきたいと思います。本当にありがとうございました!

○一般投票のコメント


ありそうでなかった、柴犬(地縛霊)との暮らし。動物ものは読み尽くした、と思っている人にもぜひ読んでもらいたいハートフルシバ漫画!

ほのぼの!なのに時に寂しく、時にあったまるお話です!普段は本を買ったらすぐにブックカバーをするのですが、むうちゃんなどの犬が可愛くてそのままで飾っています!



○<審査員特別賞>『8月31日のロングサマー』



「審査員特別賞」は、『8月31日のロングサマー』(伊藤一角/講談社)。審査員が「この作品こそ推したい」と太鼓判を押すマンガを表彰する。


○作品紹介



何度繰り返しても終わらない8月31日――。その不思議な時間の中で出会った高校生、鈴木 鷹也(すずき たかや)と高木 佳夏(たかぎ かな)。このループの中で、記憶を引き継げるのは二人だけ。原因として考えられるのは、鈴木が夏休みに残した“男子最大の目標”……。果たして彼は、この終わらない夏を抜け出せるのか? 恋と真正面から向き合う、青春タイムループコメディ作品。

○作者・伊藤一角先生 受賞コメント



この度は身に余る賞を頂き、大変光栄に思っております。自分はとにかく鈴木くんと高木さんが好きで、恋愛という機会を通じて二人が人間として成長する姿を見たいと思って描いているので、それを評価していただけたのかなと喜んでいます。

○審査員のコメント


「8月31日」という夏休み最終日の楽しさ・寂しさを繰り返すタイムループもの。より多くの人に読んで欲しい。

「8月31日」が終わらず、登場人物も変わらない。なのにこれほどまでにおもしろいのは、ループを繰り返すたびに主人公たちの成長や変化する関係性を感じられるからだろう。まずは1巻読んでほしい、と強く勧めたくなる作品です。

ループものはシリアスな展開に寄りがちですが、この作品は、笑えてキュンとして、なんだかずっとこのふたりを見ていたくなる不思議な読み心地です。(MN ワーク&ライフ編集部)

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