
QRコード決済でトップシェアの「PayPay」と、利用者500万人の金融アプリ「Olive」が提携を発表しました。私たちの生活には、どんなメリットがあるのでしょうか。
【写真を見る】PayPayとOliveが提携すると、生活にどんなメリットが?
PayPayとOliveが提携 ポイント経済「囲い込み」激化山形純菜キャスター:
ポイント経済圏をめぐって各社の囲い込み競争が激化しています。
15日、三井住友カードの「Olive」とスマホ決済最大手の「PayPay」が提携することが発表されました。
まず、三井住友カードの「Olive」というのは、銀行・決済・資産運用・保険などを一括で管理できるアプリとなっています。そして、現在使える決済方法は、▼クレジットカード、▼デビットカード、▼Vポイント(Oliveを使うことによって貯まる)となっています。
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そして、今回提携したことにより、今後「PayPay」の残高払いが可能になります。
他にも、三井住友カードで貯まるVポイントと、「PayPay」で貯まるPayPayポイントが自由に交換できることになります。
ポイント経済圏をめぐっては、2025年1月、MMD研究所から「活用している共通ポイント」に関するデータも発表されています。
【2025年1月 活用している共通ポイント】
1位:「楽天ポイント」57.2%
2位:「Vポイント」39.1%
3位:「PayPayポイント」38.5%
4位:「d POINT」37.5%
5位:「Ponta」37.4%
6位:「WAON」24.2%
7位:「nanaco」14.6%
今回、上位の二つがタッグを組むことになります。
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井上貴博キャスター:
どの経済圏に足を踏み入れるのかで相当変わってきますが、Vポイントはかなり還元率がいいと言われており、PayPayポイントはそこまで良くないのではないかと言われています。そこがタッグを組むと、利用者のメリットは大きいと思います。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
よくメジャーになってくると大手に吸収されて、2、3個に集約されますが、その走りみたいなところでしょうかね。
山形キャスター:
今回の提携によって、私たちの生活にはどのような影響があるのでしょうか。
毎年100万円相当のポイントを貯める、「ポイ活」に詳しい専門家の菊地崇仁さんによると、「『Olive』と『PayPay』の提携で、利便性が格段に上がる」といいます。
提携の最大のメリットが、VポイントとPayPayポイントの交換が可能になることです。
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「Vポイント」の特徴としては、提携先が全国約16万店舗と非常に多く、ポイント還元率が高いことがあります。今後は、「PayPay」で貯まったポイントをVポイントとして使うことができるようになります。
一方「PayPay」の特徴としては、貯まったポイントを運用することができます。これまでは、PayPay決済やPayPayカードでしかポイントが貯まりませんでしたが、今後はVポイントもPayPayポイントとして運用できるようになり、より貯めやすくなるということです。
今回の提携によって、「Olive」を使って決済をするとダブルでポイントがもらえるのかというと、そうではありません。
「PayPay」で支払った場合には、PayPayポイントのみが付与され、三井住友カードなどで支払った場合には、Vポイントのみが付与されます。
今回の提携のように、他の共通ポイントはどうなっていくのでしょうか。菊地崇仁さんによると、「今後も大手共通ポイントの提携が続く可能性がある」といいます。
例えば、携帯キャリアを軸とした経済圏「ドコモ」・「au」・「楽天」などが、「WAON」・「JRE」・「nanaco」などとタッグを組むのではないかということです。
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〈プロフィール〉
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年