女優大竹しのぶ(67)が今秋、シェークスピア舞台「リア王」に初出演し、主人公のリア王を演じることが15日、分かった。大人の男性を演じるのは、舞台経験豊富な大竹にとっても初という。10月9日〜11月3日は東京・THEATER MILANO−Za、11月中旬は大阪・SkyシアターMBSで上演。
大竹は「大好きなシェークスピア。それも大好きな『リア王』に挑戦できるなんて、私はなんて幸運なのだろうと、身が引き締まる思いです」と話している。同作には中学2年の時に文化祭で挑戦し、ストーリーに魅せられたという。
これまで「にんじん」で少年を演じたことはあるが、成人男性の役は初めて。それでも「心情を表現することに集中して演じれば、人間『リア』を演じることはできるのでは! と思っています」と、1人の人間としてのリアをとらえたいという思いを語った。
嵐の中をさまようリアのイメージビジュアルも解禁された。大竹は特別な男装をしておらず、まさに1人の人間を演じている。
上演台本、演出は、英演出家フィリップ・ブリーンさんが手がける。「欲望という名の電車」などでタッグを組んだこともある大竹は「稽古場でのフィリップの言葉は、私たち役者にとって毎日プレゼントをもらうように楽しく、貴重で有意義な時間になること間違いなしなので、ワクワクしています。1年ぐらいずっとフィリップの稽古場にいたいです」と信頼を寄せる。
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リアの娘ゴネリルは宮沢りえが演じる。舞台「桜の園」(20年)がコロナ禍で中止になったこともあり、実質11年ぶりの舞台共演となる。宮沢は「しのぶさんがリア王! 演出するのはフィリップ! 自分が演じる長女ゴネリルのハードルの高さへの怖さそっちのけで、おふたりの試みに私の心は好奇心と探究心で満たされています。演劇人の1人としてこの作品にたずさわれることがうれしいです」と話している。
ほか、成田凌、生田絵梨花、初舞台の鈴鹿央士、横田栄司、安藤玉恵、勝村政信、山崎一といった豪華俳優陣がコメントを寄せた。
以下、出演者コメント
▼成田凌 知性的で魅力的なエドマンドを精いっぱい演じたいと思っています。2年ぶり、3度目の舞台です。新人です。自分が一番できません。死に物狂いで頑張ります。まだ先の話ですが、もう緊張しています。あっという間に本番だと思います。ぜひ応援しにきてください。
▼生田絵梨花 以前大竹しのぶさんとご一緒した際に、演出家のフィリップさんのお話をうかがって、いつかご一緒したいと願っていました。フィリップさんがどんな世界を描かれるのか、どんな風に飛び込んでゆけるのか、今から楽しみで緊張しています。
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▼鈴鹿央士 いつかはやりたいと思っていた舞台の世界に、シェークスピアの作品から踏み入れることになるとは思ってもいませんでした。舞台の世界にはどんなものが広がっているのかわからないことも多く、少し不安になるところもあります。でもいつかお会いしたかった先輩方との共演や、初めての舞台を心の底から楽しんで、最終日まで駆け抜けたいと思います。
▼横田栄司 「しのぶさんがリアを演じるなら、ぜひ近くで毎日見ていたい」。今回のお話しをいただいた時の第一感です。大竹さんが演じられた「ピアフ」、ぼくは出番ではない時も隙を見つけては舞台袖に行き、全身全霊で演じられ歌われる大竹さんを夢心地で見つめ、毎日人生への勇気をいただいていました。あの時の夢よもう1度。大竹さんの「リア王」の“旅”にしっかりお供をさせていただきます。
▼安藤玉恵 大竹しのぶさんのリア王を、稽古中から見ることができるという興奮がまずありました。フィリップさんの演出で、きっとすてきな公演になることと思います。その場の1人になれることをうれしく思っています。
▼勝村政信 普段から連絡を取りあっているフィリップと再会できることが、本当にうれしいです。今回のアンサンブルでどんなリア王になるのか、フィリップがどんなプランを持ってきてくれるのか、とても楽しみですし、僕らもわくわくしています。
▼山崎一 今からワクワクドキドキしています。役者人生のすべてを注ぎ込みたいと思っています。なんてちょっと大げさですが、でもそれくらいグロスター伯という役は難しくて魅力的な役だと思っています。役者人生の集大成になればこんなに幸せなことはありません!
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