琵琶湖疏水を国宝に=太陽の塔など重文8件―文化審
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2025年05月16日 17:31 時事通信社

琵琶湖疏水施設の南禅寺水路閣(文化庁提供) 文化審議会(島谷弘幸会長)は16日、琵琶湖の水を京都市内に運ぶ「琵琶湖疏水施設」(大津市、京都市)の一部を国宝に、1970年大阪万博のシンボルとして親しまれている「太陽の塔」(大阪府吹田市)など8件を重要文化財に新たに指定するよう、文部科学相に答申した。近く答申通り告示され、重文の建造物は2597件(うち国宝233件)となる。
琵琶湖疏水施設のうち、国宝指定を答申したのは南禅寺水路閣など5カ所。蹴上発電所旧本館など19カ所についても併せて重文指定を答申した。明治中期の土木技術の粋を集めて建設され、舟運やかんがい、発電、水道といった多岐にわたる機能を持つ。近代の土木構造物として初の国宝となる。
太陽の塔は、大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」を表現するパビリオン。芸術家岡本太郎のデザインを忠実に具現化するため、当時最先端の技術を結集して建設された。高度経済成長期の日本を象徴した大阪万博の貴重なレガシー(遺産)とされる。

太陽の塔(大阪府提供)
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