
山頂から見下ろす一面の「雲海」。それは、登山者だけが味わえる特別な絶景です。夜明け前に歩き始め、朝日とともに広がる雲の海に出会えた瞬間の感動は、何度登っても色あせることがありません。
そこで今回は、「雲海に出会いやすい日本の山」を3つ厳選。あわせて、雲海ハイクを快適に楽しむためのおすすめギアもご紹介します。
●「雲海が見られる日本の山」おすすめ:富士山(静岡県・山梨県)
標高約3776m、日本の象徴ともいえる「富士山」は、雲海の名所としても知られています。太平洋から湿った空気が流れ込む気象条件が整うと、山の斜面からは一面の雲の海を見下ろせ、その壮大さに息をのみます。
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周囲に山がないため視界がひらけ、高度感も抜群。雲と空との境がまるで地平線のように浮かび上がり、非日常の世界に包まれます。
山頂でご来光と雲海を同時に望む登山はもちろん、登頂に不安がある人には、富士山スカイラインを利用して標高約2400mの5合目までドライブするルートもおすすめ。展望台からでも美しい雲海を見られる可能性があり、特に早朝は高確率です。
山登りの達成感を味わいたい人にも、雲海だけを楽しみたい人にも応えてくれる、懐深い一座です。
●「雲海が見られる日本の山」おすすめ:宝登山(埼玉県)
埼玉県長瀞町に位置する「宝登山」は、標高約497mと手ごろながら、条件が整えば山頂から美しい雲海が望めるスポットです。朝方に霧が出る日は、眼下に広がる雲の海に出会えることも。山麓駅から宝登山ロープウェイで約5分とアクセスも簡単で、季節によっては雲海観賞のために早朝運行が実施されることもあります。
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自分の足で登りたい人は、長瀞駅からの登山ルートがおすすめ。約1時間10分で山頂に到達でき、さらに余力があれば長瀞アルプスを経て野上駅まで歩く周回コースも楽しめます。春の梅や桜、秋の紅葉、冬のロウバイなど、四季の彩りも魅力です。
下山後にはラインくだりやキャンプといったアクティビティも充実しており、自然とふれあい、他のアウトドアも楽しみながら、気軽に雲海を鑑賞したい人にぴったりの山です。
●「雲海が見られる日本の山」おすすめ:蓼科山(長野県)
八ヶ岳連峰の北端に位置する「蓼科山」は、丸みを帯びた美しい山容から「諏訪富士」とも呼ばれる、比較的登りやすい日本百名山です。標高は約2531mあり、山頂では360度の大パノラマが広がります。条件が合えば、見渡す限り雲海が広がる圧巻の光景に出会えるでしょう。
特に、晴天率の高い白樺高原に前泊し、夜明け前から登り始めるのがおすすめ。7合目からの登山ルートなら、約2時間で山頂を目指せるため、日の出とともに雲海を楽しめるチャンスもあります。
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将軍平に建つ蓼科山荘や、その名の通り山頂に建つ蓼科山頂ヒュッテに泊まるのも良いでしょう。頂上直下からは急な岩場が続き、見た目とは裏腹に登りごたえのあるコースですが、その分、登頂後の達成感は格別です。
●雲海が見られる山を訪れるのにおすすめのギア
ザ・ノース・フェイス「ベンチャージャケット」
急な雨や朝露で体がぬれるのを防げるよう、防水性の高いレインウェアは必ず常備しましょう。
ペツル「アリア 1 RGB」
夜明け前から行動を始める場合には、ヘッドライトを必ず使い、足元や前方を照らしましょう。
カリマー「UV ネックゲイター」
冷え込みが厳しい早朝から、日差しの強い昼間まで、一日中使えるネックゲイターがあると便利です。