取材後、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とレーシングブルズのローラン・メキース代表らが角田に駆け寄った
2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPの予選Q1で、オラクル・レッドブル・レーシングの角田裕毅は大きなクラッシュを喫した。幸いにも大きな怪我などはなかったとのことだが、予選後にインタビューに応じた角田は「ただただ不必要なクラッシュだった」とミスを悔やんだ。
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──大きなクラッシュでした。体のほうは大丈夫ですか?
角田裕毅(以下、)角田:「僕は大丈夫です」
──宙を舞っていたときは、どんな気持ちでしたか?
角田:「宙に浮いていたときは何も考えていなかったですが、とにかくいまはフラストレーションしかないです」
──事故直後に最初に考えたことはなんですか?
角田:「自分のクルマをこんな風に無理に走ったという自分自身の愚かさに対して、恥ずかしく、失望しています。クルマを十分に理解せずに、無理にプッシュしすぎました。恥ずかしく、がっかりしています」
──チームと話をしましたか?
角田:「まだチームとは話していません。チームには謝罪するしかありません。クルマは大きく損傷しているので、メカニックたちは今夜多くの作業をしなければなりません。彼らには必要ないことでした。明日までにクルマが準備できることを願っていますが、メカニックたちをこのような状況に追い込んだことに対して、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」
──クラッシュの原因は?
角田:「セットアップを大きく変更したのですが、そういうときはしっかりとビルドアップ(徐々にペースアップ)していかなければならないんです。でも、それをしなかった。それは僕の責任です。チームに申し訳ないとしか、今は言えません」
──今回の予選では、今までできなかったQ3に新品タイヤを2セット残すことを優先したために、Q1は1セットだけで突破しようとして、最初からプッシュしていたのですか?
角田:「そうですね。でも、セットアップを変えたとはいえ、まったくわからない状態ではなかったので、ただただ不必要(なクラッシュ)だったな、と」
──いつもより早くターンインしたのですか?
角田:「そういう感覚はないです。縁石に乗らないドライバーもいますが、乗るドライバーもいて、僕はたまに乗っていました。別に縁石に乗ったからといって遅かったわけじゃない。ただ、クルマの変更に対する反応が予想外だった。コーナーでバランスが崩れた原因はわかっています」
──セットアップ変更をギリギリまでやっていましたが、かなり悩んだのでしょうか?
角田:「悩みました。でも、予選では2、3コーナーを過ぎたあたりまでは悪くなかったので、もったいなかったです」
──フリー走行3回目ではグリップ不足に悩んでいましたが、どういうふうにセットアップを変更したのですか?
角田:「いろんなセットアップを試していって、最終的に戻したという感じです」
──プレッシャーを感じていますか?
角田:「いえ、チームが僕を支えてくれているので、プレッシャーから解放されています。だからこそ、F1で5年目のシーズンを戦うドライバーとして、Q1でクラッシュすることは許されないと思っています」
──チームメイトのマックス・フェルスタッペンは予選2番手でした。レッドブルは明日勝てるでしょうか?
角田:「それは、ちょっと……。神様に聞いてください。僕にはわかりません。ただ、レッドブルが勝つことを願っています。つまり、マックスが勝つことを願っています」
[オートスポーツweb 2025年05月18日]