2025年FIA F2第4戦イモラ スプリントレース暫定表彰式
5月17日、2025年FIA F2第4戦イモラのスプリントレース(決勝レース1)がイタリアのアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ(イモラ・サーキット)で開催され、ジャック・クロフォード(ダムス・ルーカスオイル/アストンマーティン育成)が今季初優勝を飾った。
アービッド・リンドブラッド(カンポス・レーシング/レッドブル育成)が2位、ルーク・ブラウニング(ハイテックTGR/ウイリアムズ育成)が3位を獲得している。
レース後の会見でクロフォードは「スタートはあまり自信がなかった」とスタート直前の心境を吐露し、レースを振り返る。
「幸運なことに素晴らしいスタートが切れて、ターン1に入ったとき、勢いに乗ってトップに立てると思ったよ。序盤の位置取りは重要なポイントだと分かっていたし、よいスタートが切れればレースのマネジメントがより簡単になる。まさにそのとおりで、完璧な結果になった」
終盤、リンドブラッドが追い上げてきたことについて触れられると「エンジニアが毎周ギャップを教えてくれた」とコメント。
「最後の3周は(リンドブラッドとのギャップが)少し縮まったけれど、DRS圏内には入らないようにうまくコントロールしていた。目標はミスをせず、タイヤを痛めないようにすることだった」
「イモラでソフトタイヤを履いたのは初めてだったけれど、今日はソフトタイヤのデグラデーションが予想以上にひどかった。だから(フィーチャーレースは)面白い展開になりそうだね。明日は9番手スタートからポジションを上げられたらいいな」
オーバーテイクが難しいイモラで3つポジションをあげたリンドブラッドは「今日は本当によいレースだった」と開口一番に語る。
「5番手から良いスタートを切って、1周目には既に3番手につけていたから、その後はペースを管理するだけだった。(宮田)莉朋が少し苦戦し、ジャック(クロフォード)が逃げているのが見えたから、ここが攻めるタイミングだと思って(宮田に)仕掛けたんだ」
「その後はジャックの後ろで状況をコントロールしようとしたけれど、彼の言うとおり今日はタイヤが厳しかった。イモラでは初めてのソフトタイヤで展開は未知数だったけれど、デグラデーションが多くなるのはわかっていたから、タイヤをすべて使い切るように心掛けたよ。少しは追い上げることができたけれど、DRSを使って仕掛けるには十分ではなかったね」
「序盤はルーク(ブラウニング)がかなり速かった。彼にプレッシャーをかけられていたから、最初の数周は思った以上にミラーに気を取られたんだ。でもリズムに乗ってとにかく走り続けたら、すべてがうまくいき始めた」
「スプリントで表彰台を獲得できたのは嬉しいけれど、フィーチャーレースこそが本当のポイント獲得の場で、正真正銘のレースなんだ。進歩には満足しているし、マシンに乗るたびに良くなっていると感じているから、日曜日のレースではさらに良い結果を残したいね」
3位を獲得し、今季3度目の表彰台登壇となったブラウニングは、今日のレースについて「とてもよかった」と語る。
「アービッド(リンドブラッド)が言うように、序盤はファステストラップを狙っていたから、タイヤを少し消耗させてしまったかもしれない。でもそれは計画どおりで、レース後半は流れに任せてタイヤを温存した。後方からプレッシャーをかけられないように気をつけたんだ」
「最後はプッシュすることもできたけど、後ろの選手たちもよい仕事をしてくれたからトレインを組んで走ることができた。最終ラップで大きな争いがなかったのはよかったよ」
「ここ2戦のフィーチャーレースはトップ5圏外の選手が勝利しているから、(7番手スタートで)よい位置につけていると思う。戦略がかなり重要で、天候は安定すると思うから、明日はマネジメントとデグラデーションに取り組む必要がある。オプションタイヤの戦略が大きな違いを生むかもしれないね」
[オートスポーツweb 2025年05月18日]