リリー=ローズ・デップ「衣装がキャラクターの内部に入る助けに」『ノスフェラトゥ』

0

2025年05月18日 13:30  cinemacafe.net

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

cinemacafe.net

『ノスフェラトゥ』© 2024 Focus Features LLC. All rights reserved.
『ライトハウス』『ノースマン 導かれし復讐者』などのロバート・エガース監督最新作『ノスフェラトゥ』から、闇に憑りつかれる主人公・エレンを演じたリリー=ローズ・デップのインタビューコメントが到着した。

第97回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の4部門にノミネートされ世界各国で高い評価を受けている本作。

夫の不動産業者トーマス・ハッターの不在中、彼の新妻エレンは夫の友人宅で過ごすが、ある時から夜になると夢の中に現れる得体のしれない<彼>の幻覚と恐怖感に悩まされるように。正体の見えない<彼>がじわじわと忍び寄る恐ろしさと、リアルを追求した美しさが織りなす至極のゴシック・ロマンスホラーだ。

――今回、役を射止めたオーディションでは監督もキャスティングディレクターも涙を流したとか。この役に抜擢されたときの気持ちは?

吸血鬼のテーマにはすごく興味があったので、この映画のこの役を逃したくないと必死になった。監督の映画に出演するのは、私の人生の夢だったから。オーディションでも最高の演技をしなければならないと覚悟した。

そしてこの役をもらえて本当にラッキーだったと思っている。映画によってオーディションが必要なこともあれば、そのまま役をもらえることもあって、その時々の状況によって違う。

今回はオーディションがあってよかったと思う。そのせいで、この役を自力で手に入れたという気持ちを感じられるから。監督にしてもキャストがどんな演技を披露してくれるかを垣間見る機会になるし。いろんな点で満足感を感じることができた。

――今回、ロバート・エガース監督とは初めてのタッグ。現場での演出は?

撮影前に非常に面白い資料を数多く提供してくれた。彼には映画のヴィジョン、キャラクター像が明確に固まっていたので、それを基盤に役を作り上げていった。

多くの映画をいろいろ見て、それが大きな助けになった。特に吸血鬼映画というのではなくて、病気というかヒステリアがテーマの映画も見た。他に悪魔にとりつかれた若い女子についての資料とか。

――本作の舞台でもある1830年代を再現したセット美術や衣装はゴシックの世界観がとても素敵でした。実際に衣装を着用しセットに入ったときの感情は?

衣装が役づくりに役立った。まず美しく素敵な衣装をまとえたことは光栄だっただけでなく、着ることで体の動かし方や気持ちも変わった。歩き方から息の仕方、ふるまい方など、エレンというキャラクターの内部に入る助けになった。

例えば1日中コルセットをつけるという行為とヒステリアの関連性についても、想像できた。歴史上正確な衣装というのは、役づくりに本当に役立つと感じた。

――ビル・スカルスガルドが演じるオルロック伯爵はとても恐ろしく、見る者に恐怖を与えるキャラクター。現場で共演したときの気持ちは?

本当に彼の容貌は怖くて(笑)。初めて見たときは、自分の想像を越えていてびっくりした。ビルは才能ある素晴らしい俳優で、その彼をオルロック伯爵として作り上げたスタッフの腕も素晴らしく、完成度は高かった。

だから演技の上で怖さを表現するのは、とても簡単だった。彼の姿を見ただけで恐怖がわいてきたから。

『ノスフェラトゥ』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。





(シネマカフェ編集部)

    ニュース設定