《忘れられない朝ドラ子役ランキング》2位のマナカナに圧倒的な差をつけた1位は伝説的ヒロイン

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2025年05月19日 11:00  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

写真左から毎田暖乃、美山加恋、澤井梨丘

 NHK連続テレビ小説『あんぱん』は、3作ぶりとなる子役からのスタート。主人公・朝田のぶの幼少期を演じた永瀬ゆずなちゃんが《可愛くて演技がうまい!》とSNS上でも話題となり、“子役ロス”になる視聴者も。そこで、歴代の朝ドラヒロイン子役でいちばん演技がうまかったと思うのは誰? 1位は圧倒的票数を集め、世界で社会現象を巻き起こしたあの超有名子役!

30代〜60代の男女500人の「忘れられない朝ドラ子役」は

 3月31日の放送開始から早くも「名作の予感」と好評のNHK連続テレビ小説『あんぱん』。'23年後期の『ブギウギ』以来、3作ぶりとなる子役スタートで、主人公・朝田のぶの幼少期を演じた永瀬ゆずな(9)の熱演が大きな話題を呼んだ。

永瀬さんは、上野樹里さん主演のドラマ『監察医 朝顔』での“つぐみちゃん”役で、名子役として有名になった方。今回の『あんぱん』でも素晴らしい演技を見せてくれました

 と語るのは、漫画家&テレビウォッチャーのカトリーヌあやこさん。

嵩役の木村優来くん(9)も、可愛くて品があってすごくいい。ふたりを見ていると、物語にどんどん引き込まれました」(カトリーヌさん、以下同)

 これまでに多くの名子役を生んできた朝ドラ。そこで今回は、30代〜60代の男女500人に忘れられない「朝ドラヒロイン子役」をテーマにアンケートを実施。熱演少女たちが勢ぞろいの結果に!

 第5位は17票で、『ブギウギ』から澤井梨丘(14)。趣里(34)演じる主人公・花田鈴子(のちの福来スズ子)の少女時代を演じた。

 “ブギの女王”と呼ばれた笠置シヅ子をモデルにした本作。澤井も歌を披露するシーンがあり、「演技も歌も上手だった」(東京都・47歳・女性)と歌唱力を評価する声のほか、「感動する場面が多くよかった」(福岡県・53歳・男性)などの意見が寄せられた。

 カトリーヌさんも、澤井の歌唱シーンが印象深いという。

受験日を間違えちゃったんだけど、梅丸少女歌劇団の事務所に行って『恋はやさし野辺の花よ』を歌うシーンがすごくよくて。まさに始まりの瞬間でした。朝ドラではヒロインが夢をかなえていきますが、子役時代にその第一歩が描かれると応援したくなりますよね

 第4位は'20年後期の『おちょやん』で上方女優・竹井千代(成年期は杉咲花・27)の少女時代を演じた毎田暖乃(13)。18票を獲得した。'19年後期の『スカーレット』で初出演。本作で注目を集め、ドラマ終盤では千代の姪で養子となる春子役で再登場した。

 彼女には、「心に刺さる演技が素晴らしい」(愛知県・65歳・男性)、「しんどい生活をたくましく熱演していた」(大阪府・58歳・男性)などの声が。

トータス松本さん演じる父親が、朝ドラ史上トップの部類に入るダメ親父で(笑)。“おしん再び!?”というくらい貧しい環境の中、弟を支えて父を叱咤するしっかり者でした。でも“ほんまに生きるってしんどいなあ”ともらす切なさもあり。強さもありつつ健気な部分も見えて名演でしたね

 毎田はその後、'22年に『妻、小学生になる。』(TBS系)で、石田ゆり子演じる人物の魂が入った小学生という難役を演じ、再び大絶賛を受ける。

小学生、妻、母、3つの顔を演じ分けて、『ガラスの仮面』じゃないけど“暖乃、恐ろしい子!”と(笑)。'24年前期の『虎に翼』では主人公の娘役で再び朝ドラに出演しました

第3くらいは「天才子役現る」

 第3位は'06年前期『純情きらり』で有森桜子(成年期は宮崎あおい・39)の少女時代を演じた美山加恋(28)で21票獲得。昭和初期〜戦中戦後の激動の時代に、ジャズピアニストを目指して苦難に立ち向かうヒロインが感動を呼んだ。

 彼女には「泣く演技が素晴らしかった」(北海道・45歳・男性)、「感情表現が豊か」(東京都・59歳・男性)などの声が寄せられた。

 美山は本作以前の'04年、草なぎ剛主演ドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』(フジテレビ系)に草なぎの娘・凛役で出演しブレイク。

“天才子役現る!”みたいな(笑)。いつも敬語でしゃべる、いたいけな感じがよかった。そこから『純情きらり』では全然違う、おかっぱでやんちゃな女の子を演じていて。幅の広さに驚きました

 また、『ブギウギ』と同様、夢につながる第一歩も描かれた。

納屋でオルガンを弾くシーンが印象的でした。朝ドラで子役が出演する期間は、初めの1〜2週間くらい。短い間でも記憶に残るのは、夢のきっかけが描かれるからなのかと思います

 第2位は、'96年後期『ふたりっ子』の双子姉妹、マナカナこと三倉茉奈・三倉佳奈(共に39)。茉奈が妹の野田香子役(成年期は岩崎ひろみ・48)、佳奈が姉の麗子役(成年期は菊池麻衣子・50)を演じた。

「ふたりのやりとりが自然で、演技に見えなかったほど」(茨城県・57歳・男性)、「子どもとは思えないほどふたりの息がぴったりと合っていた」(広島県・47歳・男性)などの声が寄せられ、59票を獲得。

子役時代は8話しかなかったんですけど、ずっと出ていたんじゃないかと勘違いするくらい印象的。大石静さんの脚本で、昼ドラのようなドロドロワールドだったんですが(笑)。マナカナは可愛らしくて、一服の清涼剤のようでした

 放送時はマナカナブームが。

紅白歌合戦で河合美智子さんがドラマ内の『オーロラ輝子』として出場した際にはふたりがオーロラ輝子を紹介したり。また、大人になった麗子の双子の娘として、終盤に再登場しました。少女期が人気になるともう一回登場するのも、朝ドラあるあるですね

 そしてブームといえば、これを超えるものなし。'83年『おしん』の小林綾子(52)が、249票(約半数!)で第1位に。

NHKに視聴者からたくさんのお米が届く

「つらく苦しい役。涙を誘う演技が素晴らしかった」(高知県・64歳・女性)、「迫真の演技が今でも忘れられません」(神奈川県・62歳・男性)、「快演! 朝ドラに残る金字塔」(兵庫県・69歳・男性)、「彼女を超える方はいまだにいないように感じます」(北海道・57歳・男性)、「社会現象まで巻き起こした迫真の演技」(東京都・64歳・男性)と、コメントは称賛の嵐。

 平均視聴率52.6%、最高視聴率62.9%はテレビドラマ史上、現在でも1位。「二度と破られることはない記録でしょう」とカトリーヌさんも舌を巻く。

世界68の国・地域で放送されイランでは最高視聴率90%。流行語になった“オシンドローム”は、もともとはアメリカの記者がつけた言葉だったり、世界で社会現象になりました

 本作は1年間の放送で、成年期を田中裕子(70)、中・老年期を故・乙羽信子さんが演じた。

米1俵と引き換えに売られてしまうシーンは、特に印象深いですね。冬の最上川、雪の中で6時間かけて撮影したそう。小林さんのほっぺが真っ赤なんですけど、メイクじゃなくて、寒くてリアルに真っ赤だったんですよね

 また、このシーンの放送後には、NHKに視聴者からたくさんのお米が届いたという。

“おしんに食べさせてあげてください”って。今ならありえないけれど、ブラウン管の中のことをわがことのようにみんなが考えていた時代。テレビにとって、すごく幸せな時代だったんじゃないかと思います

 貧しさの中、明治、大正、昭和を生き抜いたおしん。最後は穏やかな微笑みで終わる。

朝ドラは、ほぼハッピーエンド。『おしん』は特に“あの子が幸せになってよかった”と思える物語だったのかなと

 ベスト5以外でカトリーヌさんの印象に残っているのは、『舞いあがれ!』('22年後期)の浅田芭路(11)と、『ちむどんどん』('22年前期)の稲垣来泉(14)。

『舞いあがれ!』は五島列島、『ちむどんどん』は沖縄が舞台で、とても美しかったんです。朝ドラは話が進むにつれてセットでの撮影が多くなりがちですが、子ども時代はロケがふんだん。愛らしい子役ときれいな風景に心をつかまれるんですよね。序盤に印象的なシーンが多いのは、それが一因かも

 '25年後期『ばけばけ』で主人公の少女期を演じる子役は、福地美晴(10)と発表。どんな熱演を見せてくれるのか、今から楽しみだ。

カトリーヌあやこ 漫画家&テレビウォッチャー。著書にフィギュアスケートルポ漫画『フィギュアおばかさん』(新書館)など

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