Q. 「いびきが原因で死ぬことがある」って本当?【医師が回答】

1

2025年05月19日 20:50  All About

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

All About

【耳鼻科医が解説】いびきには、問題のないただのいびきと、命に関わる病気が潜む危険ないびきがあります。放置すべきではないいびきについて、解説します。

Q. 「いびきが原因で死ぬことがある」って本当ですか?

Q. 「昔から家族に『いびきがうるさい』と言われます。自分では分からないので放っていましたが、『いびきで死ぬこともある』と聞いて不安です。本当にそこまで危険なものなのでしょうか?」

A. 命にかかわる病気が原因のいびきもあるため、注意が必要です

「いびき」はよくある自然なものだと思われがちですが、場合によっては命にかかわる病気のサインのこともあります。特に、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の症状でいびきが起こっている場合は、決して軽く考えてはいけません。

SASでは、眠っている間に、一時的に呼吸が止まってしまう病気です。呼吸が停止するたびに脳が目覚めてしまうため、眠りが浅くなり、朝の頭痛や日中の強い眠気、集中力の低下などが起こります。放っておくと、高血圧や心臓病などの重い病気を引き起こす危険があります。

SASの原因は、肥満による首回りの脂肪の増加、気道への舌の落ち込み、鼻閉などさまざまです。治療には「CPAP(シーパップ)」という機械を使います。CPAPによって適切に空気を送り、無呼吸を防ぐ方法という方法です。健康保険内で治療を受けられます。

いびきは自分では気付かないため、異常があっても放置されがちな症状の1つです。もし家族など身近な人に指摘された場合は放置せず、耳鼻科などを受診することが大切です。

坂田 英明プロフィール

日本耳鼻咽喉科学会専門医。東京大学医学部客員研究員、埼玉県立小児医療センター副部長、目白大学保健医療学部教授を経て、現在川越耳科学研究所クリニック院長。患者さん自らが医療に受け身になるのではなく、能動的に判断、行動して生活できるよう、日々の健康に関する情報発信を行っている。
(文:坂田 英明(耳鼻科医))

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定