
2024年6月、東京都動物愛護センターにボロボロの体で収容されたオスのポメラニアンがいました。その名は「カポ」。推定年齢15歳ほどのシニアにして、爪が丸く伸び切っていて、さらに下半身は汚れて炎症を起こしていました。
動物愛護センターの職員さんが日々洗浄と治療をしてくれましたが、当初は痛みから唸りまくっていました。しかし、次第に体調が良くなっていくと、カポ自身も職員さんが「自分の体が良くなるようにしてくれていたのだ」と理解したのか、心を開くようになり、ときに笑顔を浮かべるようになりました。
カポみたいなワンコこそ幸せに繋ぎたい
カポが動物愛護センターに収容された経緯は明らかになっていませんが、推定年齢15歳ということは、引き取りの名乗りもそう期待できず、また保護しても現実的に考えれば、人間と一緒に過ごせる時間はそう長くないでしょう。
しかし、だからと言って見捨てるわけにもいきません。「カポみたいなワンコこそ、幸せに繋いであげたい」と、東京の愛護団体、アイドッグ・レスキュー隊が引き取ることにし、諦めることなく「本当の家族」とのマッチングを目指すことにしました。
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用心深く賢い性格ながらも、一度心を開けば甘えてくれる
幸い、カポは健康面で悪いところはなく元気そのもの。他のワンコとの協調性もあり、馴れた環境ではいつも明るく元気に過ごしています。
ただし、意外と人見知りな面もあり、特に知らない人から体を触れると唸ったり、ときに噛みつこうとする素振りも。でも、それもプチガウ程度で、一度心を許した人の前ではいつも通りの笑顔を浮かべ、愛嬌たっぷりに甘えてくるような性格でした。
逆に言えば、用心深く賢い性格の持ち主でもあり、預かりボランティアさんの家に複数いるワンコの中でも、最も手のかからないのがカポでした。
エイジレスなイケおじワンコの犬生はまだまだこれから
健康体とはいえ推定年齢15歳の超シニアのカポ。その元には今なお「うちにおいで」の声がかからぬままです。しかし、ここまでの間、ずっとカポのお世話をしてきた預かりボランティアさんによれば「カポの晩年はまだまだこれからです」とも。まだ若い他のワンコとも日々元気にワンプロするカポの姿は確かにエイジレス。まだまだ続くカポの犬生に寄り添ってくれる里親さんが見つかると良いなと思いました。
アイドッグ・レスキュー隊
http://aidog.jpn.com/
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(まいどなニュース特約・松田 義人)