8カ月前に自作した木製のコンポストを分解し、コンポスト本体や腐葉土の状態などを検証していく動画がYouTubeに投稿されました。動画は、記事執筆時点で2万2000回以上再生されています。
動画を投稿したのは、YouTubeチャンネル「田舎カフェの、じっくり庭づくり。」。宮崎県で自然薯(じねんじょ)専門店「ハートリーフ」を営む「よしお」さんが、カフェの庭作りに関する情報を発信しています。
よしおさんは「雑草も我が庭が生んだ資産です」というフレーズを掲げ、木製のコンポストを製作しました。それから8カ月後、そのコンポストを空っぽにして分解し、新たに雑草を入れる前にさまざまな検証をしていこうと考えているようです。
こちらのコンポストは上から雑草を入れ、中身を熟成させる仕組みになっています。下には開口部があり、堆肥を取り出せるようになっているのだとか。また、カフェの庭に設置しているため生ゴミは入れず、極力臭いが出ないように運用してきたのだそうです。
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まず箱の状態チェックと分解を行います。外見上の最も大きな変化は、フタと本体をつなげる蝶番が3カ月目くらいで取れてしまったこと。現在フタはのせるだけの状態になっていますが、特に問題はないといいます。
製作してから8カ月間、庭で雨ざらし日ざらしの状態でしたが、外側には大きな痛みはなさそうです。これからチェックする内側は常に植物に触れてぬれている状態ですが、痛みは発生しているのでしょうか……?
側面の上から3番目の板を外してみると、内側がしっとりと湿っていました。続いて4段目の板を外してみましたが、どちらも大きな痛みはなさそうです。また、外した部分から見える中の植物は茶色くなり、堆肥化が進んでいるように思えます。
しかし、コンポストの中身をチェックしたよしおさんは「腐葉土としてはちょっと失敗」だと感じた様子。というのも、下の方に植物の繊維や茎、枝などが大量に残っていました。どうやら、コンポストに入れる植物は細かく刻んでおくことが大切なようです。
よしおさんが初めて作ったこちらのコンポストは、もともと雑草を入れただけでした。実は途中から、コンポスト内の植物に「カルス NC-R」という微生物資材と米ぬかを混ぜ込むようにしたのだとか。混ぜ込んだエリアは土のような質感になっていて、雑草だけのエリアより発酵・分解が進んでいることが分かります。
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そんな話をしながらコンポストを分解してみると、中から栄養豊富な土がたっぷりと出てきました。土には植物の種が芽吹いていましたが、うまく発酵できれば温度が50〜60度にまで上がるため、その熱で種を死滅させることができるそうです。
続いてコンポストの内側をチェックしてみましたが、うれしいことに傷んでいる木材はない様子。今後も洗浄して年に1回くらい塗り直しをすれば、長く使い続けることができそうだと感じたのだとか。
コンポストの板を洗浄して乾燥を待つ間、堆肥化している土と、茎や枝などが残っている土に仕分けることにしました。板が乾燥した後は防腐防虫塗料を塗り直し、組み直してから再度庭にコンポストを設置していきます。
今回は防草シートを敷き、その上にコンポストを設置。コンポストの一番下には、分解が進んでいる腐葉土を10センチほど入れ、そこに微生物資材と米ぬかを混ぜ込み、「コンポストスターター」としてみるそうです。
その上には窒素分となる細かく切った青い草を入れ、微生物資材と米ぬかを入れ、半分分解されていた土を炭素分として入れ……という流れで、それぞれの材料をミルフィーユ状にしていきました。
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途中で足りなくなった青い草は、庭の草取りをして確保することにします。よしおさんは、コンポストのおかげで草取りをするモチベーションが爆上がりしているそうですよ。なお、初めて完成させた腐葉土はその後、小躍りしながら庭のあちこちにまきました。
翌朝。コンポストの内容物に刺した温度計をチェックしてみると、40度近くまで上がっていました。このときの外気温は19度程度だったそうなので、これは発酵の熱だと考えてよさそうです。さらに夕方には、温度は50度ほどに上がっていました。
丸2日後には52度にまで上がりましたが、事前に聞いていた「50〜60度まで温度が上がる」という情報を考えると、さらに発酵が進むともう少し温度が上がるのかもしれません。できればもう少し温度が上がってくれたらいいな……と願いつつ、今回の作業で多くの発見があったことを喜ぶよしおさんなのでした。
雑草コンポストを分解した結果に、コメント欄では「経過を楽しみにしてました!!」「同じ箱の中で分解の差がこうも出てくるの地層みたいで面白いですね」「参考になります」「いつかマネできたらなと思いました」といった声が寄せられています。
よしおさんは、ガーデニングやDIYに関する動画をYouTubeチャンネル「田舎カフェの、じっくり庭づくり。」で公開中です。
動画提供:YouTubeチャンネル「田舎カフェの、じっくり庭づくり。」
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「ドコモ絵文字」提供終了へ(写真:ITmedia NEWS)153
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