【写真】池津祥子、猫背椿、宍戸美和公らも出演
『クワイエットルームにようこそ』は、「大人計画」の主宰であり、作家・演出家・俳優とマルチに活躍する松尾スズキが書き上げた小説で、2005年に単行本として刊行。精神病院の閉鎖病棟を舞台に、精神的な問題を抱える人々の絶望から再生の日々をリアルに描き、第134回芥川賞にノミネートされた。そして2007年には松尾が自ら脚本・監督を手掛け、内田有紀主演で映画化された。
主人公・明日香とさまざまな背景を抱える精神病院の患者たちとの交流、そしてパートナーとの独特な関係を描いた本作は、シビアなテーマを扱いながらも喜劇とファンタジーの要素を持ち合わせており、「いつかミュージカルに！」と松尾が長い時間をかけて構想を温めてきた。
2020年上演の『フリムンシスターズ』や、2025年に書き下ろした『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』でも精力的にミュージカル創作に取り組み、いよいよ2026年、松尾渾身（こんしん）の新作ミュージカルとして、『クワイエットルームにようこそ』が生まれ変わる。
音楽は宮川彬良が担当。松尾が主人公・近松門左衛門役を演じ話題となったNHK木曜時代劇『ちかえもん』以来、舞台では初タッグを組む。振り付けはCHAiroiPLIN主宰のスズキ拓朗が松尾との初顔合わせで作品を躍動させる。
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明日香のパートナーを演じるのは松下優也。気が弱く優柔不断だけどどこかお気楽な、これまで松下が演じてきた役とは一線を画す役に挑む。
共演は、昆夏美、桜井玲香、笠松はる、りょう、秋山菜津子。そして「大人計画」からは、池津祥子、宍戸美和公、近藤公園、皆川猿時と、松尾が信頼を寄せるキャストが集結した。
作・演出の松尾スズキは「『笑うしかない悲惨』。そんな気持ちで小説を書きました。歳月が経ち、『ショーアップするしかない悲惨』もありえると、ミュージカル化を思いつきました。『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』（2025・作）で弾みがついたミュージカル魂。いよいよ松尾は、宮川彬良先生、そしてミュージカル界の雄（ゆう）たちとタッグを組み、いっそ本格派になってやろうとも思いましたが、やはり馴染みの俳優たちの手を借りて、なかなか他では見られないエンタメ作品を作り上げる所存であります」とコメントした。
COCOON PRODUCTION 2026『クワイエットルームにようこそ The Musical』は、東京・THEATER MILANO-Zaにて2026年1月〜2月上旬、京都・ロームシアター京都 メインホールにて2026年2月中・下旬、岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場にて2026年2月中・下旬上演。
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