「70代」のおひとりさまの終活。まず押さえておきたい優先事項3つ

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2025年05月24日 19:30  All About

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70代になると、終活を始める人が増えてくる時期ですが、体力的に衰えてくる時期でもあり、アレもコレもとなると疲れてしまうかもしれません。今回は、これから終活を始めるという70代のおひとりさまが、押さえておきたい優先事項について解説します。
終活とは、人生の終末に向けて、自分の延命治療、介護、葬儀、相続などの希望をまとめたり、今までの人生をふり返ったりしながら、準備を整えていくことをいいます。

70代になると、終活を始める人が増えてくる時期ですが、体力的に衰えてくる時期でもあり、アレもコレもとなると疲れてしまうかもしれません。

今回は、これから終活を始めるという70代のおひとりさまが、押さえておきたい優先事項について解説します。

終活の範囲は広い。終活に含まれる事柄には何があるの?

終活は人生の総括に向けた営みです。そこに含まれるものには、手間暇を要することも多くあります。主なものにはどんなことがあるのかみてみましょう。

・財産整理(資産を現金に変える・使わない口座やカード類を解約する)
・資産の目的別管理(介護費用など確実に必要なお金を別口座で管理する)
・荷物整理(持ち物を整理する)
・エンディングノートを作る(自分年表作成・介護の希望をまとめる・財産の情報をまとめる)
・葬儀やお墓について考える(埋葬方法を決める・墓じまいをする)

おひとりさまであれば、どの項目もキチンと完了させる必要がありますが、70代から始める終活であれば、優先順位が大切です。まずは、自分の体、認知機能にもしものことがあった場合を想定した終活がよいでしょう。

1:財産や資産の状況確認・整理

自分の持っている資産を把握しましょう。

エンディングノートに、保険証券、銀行の通帳・キャッシュカード、有価証券、不動産の権利証など自分の財産といえるものをすべて書き出しましょう。

その際、もう使わないと思った銀行口座や証券会社の口座などについては、解約して、使う口座だけを残すなど、整理も併せてしておくことがポイントです。

また、印鑑、マイナンバーカード、年金手帳、健康保険証・介護保険証など、イザというときの手続きに必要なものの保管場所も明記しておくと安心です。

2:任意後見契約を結ぶ

任意後見契約とは、自分が認知症などになる前に、あらかじめ自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。任意後見契約は、公証人の作成する公正証書によって結ぶものとされています。

任意後見契約では、認知症などによって判断能力が低下した際の銀行、年金、保険の手続きの代行、施設や病院に入る際の身元引受人になってもらうなど、生活を円滑に行うために必要なことを決めておけます。任意後見契約の利用を検討する場合は、最寄りの権利擁護支援相談窓口へ相談しましょう。

3:自分の死後のさまざまな事務手続きなどをどうするか決める

おひとりさまであれば、自分の死後、さまざまな事務手続きが気になるものです。たとえば、通夜や葬儀、埋葬のこと、病院に入院していたり介護施設に入所したりしていれば、その費用の支払い、公共料金やカード会社でのサービス利用の解約など。

事務手続き以外にも、、自宅の片付け、飼っているペットのお世話なども必要です。

これらのことは、家族がいれば遺された家族が行います。しかし、おひとりさまで家族がいない場合は、親しい親戚、友人などにこれらのことえをお願いしておく必要があります。もし、身近に頼める人がいないのであれば、司法書士や行政書士などの専門家を探しましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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