2025年F1第8戦モナコGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ) F1モナコGP予選で、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のアタックを妨害したとして、スチュワードはハミルトンに3グリッド降格のペナルティを科した。予選4番手のハミルトンは7番グリッドからスタートすることになる。
Q1でスローラップ中だったハミルトンに、チームが誤った情報を与えたことで、妨害行為が起きた。フェラーリは、ハミルトンに対して、後ろを走るフェルスタッペンはフライングラップ中ではないと伝えた。しかし実際はアタック中であり、ハミルトンはフェルスタッペンにスペースを与えなかったことで、彼の妨害をすることになった。
「カーナンバー44(ハミルトン)はスローラップ中であり、ターン2に接近する際にはレーシングラインを外れて走行していた。一方、カーナンバー1(フェルスタッペン)はプッシュラップ中であり、カーナンバー44に接近していた」とスチュワードはペナルティについて説明した。
「チームは最初に、カーナンバー44のドライバーに対し、カーナンバー1がファストラップ中であると通知した。その後、別のメッセージを送信し、『カーナンバー1は減速中だ』と伝えたが、実際にはカーナンバー1は一貫してプッシュラップを行っており、チームの示したように減速していた事実はなかった」
「しかし、この誤情報により、カーナンバー44は加速し、ターン3進入時にカーナンバー1のレーシングライン上に移動した。カーナンバー1は、カーナンバー44がレーシングラインに移動してきたことに反応しなければならず、そのため通常のレーシングラインを外れ、プッシュラップを中止せざるを得なかった」
「我々は、過去のラップにおいて同地点でカーナンバー1が取っていたレーシングラインを慎重に検証した結果、カーナンバー44が実際にカーナンバー1の過去のプッシュラップで使用していたレーシングライン上に入っていたことを確認した。これにより、カーナンバー1の走行が妨害されたことに疑いの余地はない」
「カーナンバー44のドライバーは、インシデント発生直後にチームからの誤ったメッセージに対して不満を示していた」
「ヒアリングの過程において、当該インシデントがチームの誤ったメッセージに起因するものであったという事実は、カーナンバー44のドライバーによって認められた」
「過去の同様の事例を考慮した結果、ドライバーが不正確または不完全な情報を受け取ったことにより他車の走行を妨害した場合、その無線メッセージが妨害の原因であったとしても、それが情状酌量の理由になることはない」
「したがって、我々は標準的なペナルティとして、グリッド順位を3つ降格するという裁定を下す」
予選では、ランス・ストロール(アストンマーティン)がピエール・ガスリー(アルピーヌ)の走行を妨害したと判断され、こちらも3グリッド降格ペナルティを受けた。
ストロールは後ろからガスリーが接近しつつあることをチームから通知されていたが、ちょうどハミルトンを前に出したところで、太陽の光によってマシンの色が分かりづらく、自分はすでにアルピーヌを前に出したと思い込み、ガスリーの前でレーシングラインに戻った。そのためガスリーへの妨害が起き、ストロールには3グリッド降格ペナルティが科された。
ストロールは金曜プラクティスでシャルル・ルクレール(フェラーリ)との接触を引き起こしたとして1グリッド降格ペナルティを受けており、合計4グリッド降格となった。しかし、ストロールの予選結果が19番手であり、オリバー・ベアマン(ハース)が金曜日の赤旗無視で10グリッド降格ペナルティを受けたため、ストロールのグリッドは19番手のままとなる。
ベアマンは予選17番手だったが、最後尾20番グリッドからスタートする見込みだ。
https://twitter.com/F1/status/1926280838125146302
[オートスポーツweb 2025年05月25日]