
今月7日、サンデーモーニングでご意見番を務める上原浩治さん(50)が、3000m障害の日本記録保持者(8分9秒91)で日本人初となる2大会連続のオリンピック™入賞を果たした三浦龍司(23)を取材した。
【写真を見る】上原浩治さんが3000m障害日本記録保持者・三浦龍司の強さの秘密に迫る 明らかになった驚きの練習方法
三浦が練習をしている順天堂大学さくらキャンパスに上原さんが到着すると、まず向かったのは「水濠」と呼ばれる水たまりのような障害物。選手はハードルのような障害物から踏み切り、水たまりを一気に越える。一番深いところで約70センチあるという。「着地したらひざがカクンッとなりそう」「走るリズムが狂っておかしくなりそう」と、次々と疑問が湧いた上原さん。三浦へのインタビューで盛り上がったのも、水濠についての話だった。
上原浩治さん:水濠ってやっぱり邪魔ですか?
三浦龍司選手:(笑)邪魔では無いですけど・・・、ダメージが一番蓄積されるので3000m障害にとってはキーになる場所です。
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3000m障害において、勝負の行方を左右するといっても過言ではない水濠。それを得意としている三浦には何か特殊な練習方法があると思われたが、練習方法について聞くと驚きの答えが返ってきた。
上原:どういう練習をしていますか?
三浦:それが意外と練習はしないんです。水濠の練習はしない。
上原:・・・。ハードルの練習はします?
三浦:します!
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上原:(笑)
三浦:ハードルなどを使って水濠に特化した跳び方の練習をします。
ハードルなどの障害物を使った練習でも水濠に必要な跳ぶ動作の強化はできるので、それで十分というのが三浦の考え。そして、競技トラックの中にある水濠の位置についても話が及んだ。
上原:順天堂大学のトラックでは外側に水濠がありますけど、国際大会だと内側が多い。
三浦:僕は内側にある水濠が好きです。感覚的に速くラップが刻めます。内側は比較的よいタイムが出やすいと言われています。
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国際大会に多い内側の水濠が好きだというのも、三浦が海外で好成績を残している理由の一つのようだ。トラックの内側に水濠がある国立競技場で18日に行われた国際大会、セイコーゴールデングランプリ陸上では、水濠でひざをカクンッとさせることなく、武器であるラストスパートも決まり見事優勝。7日の取材時には、上原さんに世界トップ3に入ることを約束していた三浦。目指すは、9月の東京世界陸上でのメダル獲得だ。