
スクラロース摂取と男性不妊
5月16日、台北医学大学(台湾)の研究チームは、「EHP Publishing」にて、人工甘味料「スクラロース」は男性の生殖機能に悪影響を及ぼすと示唆した。
スクラロース摂取によって精子生存率の低下、生殖ホルモン産生の抑制、精巣形態の変化が引き起こり、男性不妊リスクが増すという。
スクラロースが男性のリプロダクティブ・ヘルスに対して与える影響
スクラロースは人工甘味料として広く使用されているが、熱や水に対して非常に強い耐性を持つ。しかしながら、その高い安定性より下水処理で除去・分解されず、長期的な環境および健康への影響が懸念されている。
そこで今回、研究チームは、雄マウス精巣由来のライディッヒ細胞株TM3およびマウス精巣由来のセルトリ細胞株TM4を用いてイン・ビトロ実験(試験管内実験)を行い、スクラロース摂取と男性のリプロダクティブ・ヘルスにおける関係性について調査した。
スクラロース曝露による細胞損傷を評価したところ、細胞生存率は有意に低下し、酸化ストレスが誘発されてオートファジー(生物の細胞が細胞内タンパク質を分解してエネルギーとして活用する機能)は阻害された。
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あわせて、雄SDラットに2ヶ月間、許容一日摂取量(ADI)のスクラロースを経口投与し、精子生存率とリプロダクティブ・ヘルスへの影響を検証した。スクラロース摂取によって精子生存率の低下、生殖機能の調節不全、精巣形態の変化、ステロイド産生の抑制が引き起こると示された。
(画像はEHP Publishingのホームページより)
EHP Publishing
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