
【写真】人に興味なしな偏屈科学者に扮する藤木直人
本作は、かつて科捜研のエースとして活躍し“最後の鑑定人”と呼ばれていた主人公が、科学的アプローチを駆使して難事件を解決に導いていくサイエンス×ミステリー。『永遠についての証明』で2018年に第9回野性時代フロンティア文学賞(現「小説 野性時代 新人賞」)を受賞した小説家・岩井圭也の同名小説が原作となる。
かつて科捜研のエースだった土門誠(藤木)は、その鑑定技術の高さから「彼に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない」と言わしめ、科学捜査最後の砦として“最後の鑑定人”との異名を持つ凄腕鑑定人。しかし、ある事件をきっかけに科捜研をやめ、現在は自ら開設した土門鑑定所を営んでいる。有能ではあるものの、人に興味が全くなく合理的、時には依頼人にも心ない言動で不快にさせてしまうことがたまにキズだった。
一方、クセ強な奇人・土門を研究員として支える高倉柊子(たかくら・しゅうこ/白石)は、心理学の専門家で嘘を見抜くことが得意。鑑定所に訪れる依頼人の嘘を見抜こうとする“変人”で、物怖じしない性格から土門とも言い合いになることも。
そんな奇人鑑定人ד変人”研究員のクセ強バディの元には、捜査に行き詰まった警察関係者や司法関係者から科学捜査の依頼が舞い込んでくる。土門と高倉は科学的アプローチを武器に、事件現場に残された小さな痕跡から事件の証拠を暴き出すと共に犯人の嘘を見破り、真実に光を当てていく。事件の意外な真相にぼうぜんとしてしまう関係者たち。しかし誰よりも科学と向き合い科学の力を信じる土門は、「嘘をつくのは、いつだって人間です」と言い放つのだった…。
|
|
さらに、藤木とはドラマ初共演となる白石麻衣の出演も決定した。藤木演じる主人公の鑑定所で働き、人のウソを見抜くのが得意な“変人”研究員として、共に難事件に挑む。
俳優デビュー30周年を迎えメモリアルイヤーとなる藤木は、大学在学中の1995年に映画『花より男子』の花沢類役に抜擢され俳優デビュー。連続テレビ小説『あすか』や『GTO』などで着実に知名度を上げ、『ナースのお仕事3』では高杉健太郎役を好演し注目を集めた。その後も『高校教師』『ギャルサー』『プロポーズ大作戦』などに出演。2008年には初舞台も踏み、役者活動と並行して行っていた音楽活動でも精力的に活動。武道館での単独ライブも成功させている。近年は『パパとなっちゃんのお弁当』『D&D〜医者と刑事の捜査線〜』などに出演している。
本作は岩井圭也の同名小説を映像化。著者自身が農学部出身でカビやバクテリアなど微生物の研究をしていた“科学者”であり、そんな岩井だからこそ描ける科学捜査の醍醐味やリアリティーが細部にまで散りばめられている。さらに、不可解な事件を解明することによって人間の暗部や悲しき真実があらわになるなど、ヒューマンドラマの側面も持ち併せるストーリーが特徴だ。
重厚な世界観を紡ぐ岩井は、このたびのドラマ化にあたり「鑑定の現場で日々奮闘している方々を心から尊敬しています。そのリスペクトを託したのが、“最後の鑑定人”こと土門誠という人物です。このドラマをきっかけに、一人でも多くの方が科学鑑定への興味を持ってくださったら、原作者としてうれしく思います」とコメントを寄せた。
|
|
※藤木直人、白石麻衣ほかのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■藤木直人
――オファーを受けた際の率直な思いを教えてください。
素直に“マジか”でした。顔見知りのプロデューサーさんから“お話があるんですと”お会いしたら、今作のお話だったのでビックリしました。鑑定人という役どころは初めてなのですが、自分自身は理系人間。理系の役もこれまでたくさんやらせていただきましたので、今回も専門用語や説明せりふがたくさんあるんだろうなと思っています(笑)。
俳優デビュー作はフジテレビ制作の映画だったのですが、それからちょうど30年という節目の年に、主演を任せていただけることはとても感慨深いです。
|
|
理系人間としては、科学を使って事件を解決していくというストーリーはとても興味深い。原作を読ませていただくと第1話から中々ヘビーな展開だったので、“ドラマはどうなっていくのだろう”と思ったり…。一方で原作の主人公は感情を面に出さないキャラクターでしたが、ドラマでは喜怒哀楽のある人物に仕上がっているので、エンターテインメントとして良い作品になるのではないかと思っています。
――ドラマ初共演でバディとなる白石さんの印象はいかがでしょうか?
アイドルやモデルも経験されていて、バラエティー番組ではモノマネも披露されていたりとすごく芸達者な方だなという印象です。演技も確かで頼もし過ぎるので、全部お任せしたいくらいです(笑)。白石さんとは親子のような歳の差にはなりますが、表面上はあまりかみ合わないバディを演じていくことになるので、いろいろお話しながら撮影させていただきたいです。
――視聴者の皆様にメッセージをお願いします。
ささいな科学的事実から謎をひもといていく爽快さを味わっていただきたい。そして、かみ合わない土門×高倉のコンビがどのように活躍していくのか是非注目してください!
■白石麻衣
――オファーを受けた際の率直な思いを教えてください。
サイエンス×ミステリー作品ということで、謎を解決していくミステリーが大好きな私としては、台本を読みながらワクワクしてしまいました。今回は嘘を見抜く研究員という役どころですが、私自身も人の仕草やクセを見てしまうことが多いので、他人を観察する部分は高倉に似ているところがあるかもしれません。
――台本や原作を読まれていかがですか?
毎話事件を解決する土門先生の推理はもちろん、先生と高倉の軽快なせりふの掛け合いも見どころになると思います。先生との掛け合いは自分自身も楽しみながら撮影していきたいです。
――ドラマ初共演でバディとなる藤木さんの印象はいかがでしょうか?
私にとっては初めての役柄なのですが、そのお相手が藤木さんですごく心強いです。これから1クール一緒に撮影させていただくのが楽しみでもありますし、一生懸命藤木さんの背中を追いかけていきたいです。若干人見知りしてしまうかもしれないのですが、撮影を通じて藤木さんの素の部分を知っていけたらうれしいですし、良い部分をどんどん吸収させていただきたいです!
――視聴者の皆様にメッセージをお願いします。
作品のキャッチコピーに“科学は嘘をつかない”とあるように、ドラマの中でもその言葉はとても大切になっていくと思います。そして人間の“嘘”を暴いていく部分も見どころになっていくので、ご期待ください!
■プロデューサー・石原未菜(フジテレビ ドラマ制作部)
初めて『最後の鑑定人』の原作を読ませていただいた時、“科学鑑定”という未知の世界にあっという間に惹き込まれました。さらに、嘘をつく人間に興味はなく、信じられるのは科学のみ、という土門誠のキャラクターの魅力、そして物語一つ一つの事件と科学捜査が導く真実に驚きの連続で、ぜひこの小説をドラマ化したい!と思いました。原作者の岩井圭也さんともお会いさせていただき、岩井さんご自身が“科学者”だからこそ描ける科学の面白さを改めて感じました。
主人公・土門誠は、人に興味がなくてとっつきにくい、誰もが認める凄腕鑑定人ですが、過去に十字架を背負っている、というミステリアスさがあります。土門役で真っ先に思い浮かんだのが藤木直人さんで、豊かな表情の中に魅せる奥深い表情と確かな演技力が、過去に影をまといつつも目の前の科学鑑定に向き合う土門にまさにピッタリで、すぐにオファーさせていただきました。実際に撮影が始まってからは土門誠を演じる藤木さんを見て、目の前にあの土門がいる!とビビッと感じましたし、これからどんな土門が見られるのか、今後の撮影がさらに楽しみになりました。
土門のバディである研究員の高倉柊子は、ドラマにおける視聴者の皆様の目線になります。クセ強の土門に振り回されながらも、自分の道を探していく高倉役は、強さと優しさ、両面の表現力がとても魅力的な白石麻衣さんにオファーさせていただきました。高倉は自分でブレンドした特製ハーブ水を依頼客に飲ませるという面白い一面もあり、白石さん×科学というこれまでにない一面が見られると思いますので、ぜひご期待ください。
土門と高倉コンビがどんどんクセになってくる、この2人の“科学”反応をぜひ楽しみに見ていただきたいと思っています。今年の夏はサイエンスミステリー『最後の鑑定人』をぜひご覧ください!
■原作・岩井圭也
みなさんは、“科学鑑定”と聞いて何を思うでしょうか?
“よくわからない”“難しそう”“自分とは縁のない話”…そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし科学鑑定で扱うのは、誰にとっても身近なものばかりです。ドアノブに触れれば、指紋や掌紋が残ります。雨でぬかるんだ道を歩けば、足跡が刻まれます。普通に生活しているだけで、毛髪は抜け落ちます。人がこの世に残すあらゆる痕跡が、鑑定の対象となるのです。
私自身はただの小説家であり、科学鑑定について偉そうに語る資格はありません。しかしながら、鑑定の現場で日々奮闘している方々を心から尊敬しています。そのリスペクトを託したのが、“最後の鑑定人”こと土門誠という人物です。
このドラマをきっかけに、一人でも多くの方が科学鑑定への興味を持ってくださったら、原作者としてうれしく思います。