齊藤なぎさ、岐洲匠、八嶋智人、伊野尾慧、松倉海斗「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」(C)カンテレ【モデルプレス=2025/06/10】Hey! Say! JUMPの伊野尾慧と女優の伊原六花がW主演を務める火ドラ★イレブン「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」(毎週火曜よる11時〜/カンテレ・フジテレビ系)のプロデューサー・田中耕司氏にモデルプレスがインタビュー。キャストの起用理由や現場の雰囲気に迫った前編に続き、後編ではセットのこだわりや考察を掻き立てるための仕掛けについて語ってもらった。
【写真】伊野尾慧「パラレル夫婦」会見で“結婚指輪”アピール◆伊野尾慧&伊原六花「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」
本作は、事故で死別したはずの夫婦が「1日3分、部屋の中でだけ再会できる」という“制約だらけの奇跡”に振り回されながらも、「お互いの死の真相」と「不倫の真相」を追う夫婦再生ラブ&ミステリー。伊野尾が夫・並川幹太、伊原が妻・並川なつめを演じ、2人のほかTravis Japanの松倉海斗、野村康太、齊藤なぎさ、岐洲匠、八嶋智人らが出演する。
◆2つの世界を意識させるためのこだわり
― 劇中ではトースターがきっかけとなって2つの世界がミックスされますが、セットや演出で特にこだわった部分を教えてください。
田中:家の配置で世界が分かれているというのを表現しています。例えばテーブルのちょうど真ん中の線上にトースターが置いてあったり、キッチンカウンターに柱を設置したりしています。柱に関しては普通ならないようなところにあって、事あるごとに幹太となつめの間に柱があるような構図で撮っています。そうすることで今3分間だけ一緒にいるけど、本当は別の世界で暮らしているということを感じさせるような作りにしていて、もしかしたら気づいてくれている視聴者の方もいるかもしれないですね。あとはCM制作会社のプロデューサーとディレクターという設定なので、センスの良さを感じさせるような家にしました。壁を一面だけエメラルドグリーンにしてみたり、家具、食器、家財などもレトロな雰囲気のものを選んだりしました。
― パラレルワールドを題材にしているため、伊野尾さんと伊原さん以外は2つの世界を演じ分けることになりますが、演じる上でキャストの方に何かアドバイスしたことはありますか?
田中:ディレクターやプロデューサーが亡くなっていることが会社で影響しない訳がないし、もちろん影響するのですが、それをこのドラマの短いシーンで演じ分けて上手くやろうとしすぎなくていいと伝えました。結局視聴者に伝わらなかったら意味がないし、一生懸命見てくれている方でも繊細な違いはなかなか分からないものだと思います。だから考えすぎて変わったことをするくらいだったら、シンプルに頭を空っぽにして演じて、違ったら少し変えるくらいで大丈夫ですと最初に話しました。でも野村さん演じる丸山耕介は「なつめのことが好きだった幼馴染」という立場なので、唯一2つの世界で確実に変えなければならない部分もありました。丸山はなつめがいない世界では常に悲しくて髪の色も違うということもあるように、人によって伝えることを変えましたね。
◆考察のための仕掛けとは?
― 田村大和、辻莉子、丸山の恋の行方が気になっている方もいますが、今後3人の恋に進展はあるのでしょうか?
田中:もちろん動きはあって、最終話で1つの結論みたいなものも出るので楽しみにしてくれたらなと思います。
― 犯人は誰なのか、水沢花子は幹太とどういう関係なのか、なぜ2つの世界がミックスされて死んだはずの人に会えているのかなど、視聴者の考察が盛り上がっていましたね!考察を掻き立てるためにあえて仕掛けた伏線や演出を教えてください。
田中:八嶋さん演じる守谷誠の存在ですね。すごく良い人そうな上司なのですが、奥さんを亡くしているという話があったり、なつめには優しいけど幹太には男同士ということもあって少し雑だったり、闇や怪しさを感じるシーンもありました。よく見てもらえると、どちらの世界でも守谷は同じ中庭で同じ缶コーヒーを飲んでいるにもかかわらず、なつめの世界では親身になって前のめりに話を聞いているのに、幹太の世界では椅子にもたれかかっています。これも実は守谷が2人に関わるのではないかという伏線になっていました。なつめが襲われかけたときに守谷が来て警護していたのもそうですね。そういった伏線が第10話で回収されて、守谷がどういう思いだったかが分かったかなと思います。
◆「パラレル夫婦」最終話に向けて視聴者に伝えたいこと
― トースターに異変が生じてミックスの終わりが示唆されていますね。「切ない結末なのではないか」と心配する視聴者に何かメッセージをお願いします。
田中:切ないだけの終わりにはならないです。楽しんで見てくれていた方にとっては、すごく意味のあるハッピーエンドなのではないかな。笑って終われるラストになっています!
― 最終話に向けて注目してほしいポイントを教えてください。
田中:松倉さん演じる田村です。今までからは考えられない意外な行動をする幹太を見て、同期でずっと応援してきた田村がどう行動するかが見どころです。とにかく2人想いの田村の行動をお楽しみに!
― 貴重なお話ありがとうございました!
(modelpress編集部)
◆「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」第11話あらすじ
幹太(伊野尾慧)の世界の田村(松倉海斗)や莉子(齊藤なぎさ)と再会したなつめ(伊原六花)は、久しぶりに会う仲間たちの温かさに触れ、「いっそ、そっちに行けたらなぁ」と、幹太と2人で子育てする未来に思いをはせる。幹太もまた、なつめに頼まれ、生まれてくる子どもの名前を考えることに。
そんな中、田村が、なつめを部屋の外に連れ出し、こちらの世界に連れてこようと言い出す。うまくいけば親子3人で暮らせるかもしれない——。幹太も一縷(いちる)の望みを抱くが、ミックスはマンションの部屋限定で、一歩でも外に出ればそれぞれの世界に戻ってしまうことを思い出す。すると田村は「トースターを中心に半径数メートルでミックスが起きているのではないか」と推理。つまり、トースターを部屋の外に持ち出せば、なつめも外に出られると考えたのだ。
その日の晩、定刻になってなつめが現れると、トースターを持った幹太は事情を知らないなつめの手を引いて外へ。手をつないだまま外へ出た2人は、事故以来失っていた、心からの笑顔を取り戻す。しかし、時間になるとやはりなつめの姿は消えてしまい…。それから、幹太たちはトースターを使ってさまざまな方法を試みるが、一方で莉子は、ミックスの時間が日に日に短くなっていることに気づく。このままミックスの時間が減り続けたら——。幹太は、ある思いを胸に、なつめの母・楓(南野陽子)を訪ねて…。
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