
【写真】凛々しい表情からキュートな笑顔まで! 岡宮来夢、撮りおろしショット
世界中で「HAIKU」として知られている日本の文学の文化の一つ「俳句」。小林一茶は有名な俳人の一人だが、小林一茶と名乗るまでに「空白の10年」があった。本作は現代と過去を交錯させながら、小林一茶の知られざるの10年を大胆かつファンタジックに描くオリジナルミュージカルだ。
現代の東京に住む、シンガーソングライター・ISSAこと海人。海人は突然の母親の死にから立ち直れず、呆然自失になっていた。そんな中、命の儚さをうたった小林一茶の「露の世は露の世ながらさりながら」の句が脳裏に浮かぶ。また、海人の母は、一茶には消息不明とされる「空白の10年」があり、その期間、鎖国の日本をひそかに抜け出してパリへ行っていたという仮説をたてていた。
海人は天才俳人が日本で小林一茶と名乗るまでの「空白の10年」に一体何があったのかを突き止めるため、そして自分自身が前に進むためにパリへ旅立つことを決める。海人はパリに行き、何を得るのか。そして、小林一茶の10年には何があったのか。2人の青年が時空を超え、パリで出会う、ファンタジー・ミュージカルが繰り広げられる。
本作を手掛けるのは『ナイン』『タイタニック』でトニー賞の最優秀作詞作曲賞を2度も受賞した、ミュージカル界の巨匠モーリー・イェストン。日本文学にも造詣が深く、学生時代には日本文学のハイレベルな翻訳を学んだ。特に興味を持ち、彼の感性に響いたのは小林一茶の「露の世は露の世ながらさりながら」という俳句。愛しいわが子を失った一切の深い悲しみ、諦めきれぬ思いを、最小限の言葉で最も深く表現しており、その俳句に感銘を受けてモーリー・イェストンの『ISSA in Paris』創作は始まった。
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主人公のシンガーソングライター・ISSAこと海人を演じるのはミュージカル『イリュージョニスト』など数多の舞台で主演を務め、長年のキャリアで培われた確かな演技力と圧倒的歌唱力で高い評価を得ている海宝直人。そして、若き日の小林一茶を演じるのは、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』『1789 ‐バスティーユの恋人たち‐』にて主演を務め、次世代を担うミュージカル界の新星として呼び声も高い岡宮来夢。
今回の上演決定にあたり、演出の藤田俊太郎は「ミュージカル『ISSA in Paris』。日本語による世界初演のミュージカル誕生の瞬間を演出家として担えることを誇りに、幸せに思っています」とコメント。
「敬愛するモーリー・イェストンさんが俳人小林一茶の素晴らしい俳句を元に紡いだ楽曲を初めて聴いた時、こころがふるえました。その美しさと静謐さ、格好良さ、豊かさに感動し涙しました。そして日本の美学と、西洋の音楽が見事に重なり合って俳句の世界が劇場に広がる様を想像することができました。心から信頼する脚本・訳詞の高橋知伽江さんを始め、素敵なカンパニー、クリエイティブスタッフとの仕事。海宝直人さんが海人役に込める魂の言葉、歌を想うと今から稽古することがとても楽しみです。新しい感性が煌めく岡宮来夢さん。尊敬する役者の皆さんと丁寧な創作をしていきたいと考えております」と期待を込める。
そして「この作品は現代に生きるわたしたちの喜怒哀楽に寄り添い、海人やISSA、一茶の存在を通して優しさや、温かさを与えてくれます。多様な音楽の中、ファンタジーという枠組みを超えて、物語で描く真実。親愛なるお客様を劇場でお待ちしております」とメッセージを寄せた。
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