金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』の場面カット(C)TBS 俳優の間宮祥太朗が主演を務める、TBS系金曜ドラマ『イグナイト -法の無法者-』(毎週金曜 後10:00)。第8話では、5年前に起こったバス事故に関与すると見られるシステム開発会社の調査を巡り、とある病院がターゲットに。そこには、思いがけない人物が入院していて…。第9話の放送を前に、企画・プロデュース・脚本を手掛ける畑中翔太氏が第8話撮影の裏側とともに、注目ポイントを語ってくれた。
【写真多数】間宮祥太朗、上白石萌歌、仲村トオルら豪華キャストを一挙紹介!■仲間の願いと真相追求のはざまで揺れて...
轟謙二郎(仲村トオル)は、5年前に事故が起きたバスに、自動運転システムが搭載されていたことを突き止める。開発を行ったのは、GIテクノロジーズという会社だった。ピース法律事務所で轟の報告を受けた伊野尾麻里(上白石萌歌)は、GIテクノロジーズと関連がある東亜病院を訴えたいという依頼が偶然入っていることに気付く。間接的にバス事故の真相に近づけるかもしれないという宇崎凌(間宮)の意見もあり、轟は依頼を受けることを決める。
依頼人の住菜々子(堀田茜)は、父・高司が東亜病院で脳動脈瘤の手術を受けた2日後にくも膜下出血で亡くなったことに疑問を抱いていた。さらに病院側の説明に違和感を覚えた菜々子は、母・さゆり(三浦純子)に内緒でピース法律事務所に調査を依頼する。さっそく宇崎、伊野尾、高井戸斗真(三山凌輝)は病院の看板ドクターで当時の執刀医・河野遼平(坪倉由幸)を探ることに。
調査を進める中、3人は病院内で桐石拓磨(及川光博)と遭遇。妻の綾(映美くらら)が脳動脈瘤の手術を控えており、さらにその執刀医は調査対象の河野であることを知る。綾の命がかかった状況を前に、宇崎らはためらいつつも、調査を続行。
宇崎は、手がかりを得るために学会に足を運んで河野の講演を聴くことに。そこで宇崎は、謎の男・船木研二(伊原剛志)と知り合う。一方、院内で聞き込みを続けていた高井戸は重要な証言を得ていた。手術後、担当の放射線技師らが手術中の医療過誤を示唆する会話をしていたことが判明したのだ。
そこでさゆりに医療過誤の可能性を伝えると、高司が手術翌日に頭痛を訴えていたことを打ち明け、訴訟の覚悟を決める。しかし、手術動画はおろかカルテへの記載も見つからない。実は、意外な人物が裏で阻止を図っていた…。
突破口を探る宇崎に、船木はある助言をする。話の流れで船木の正体を知った宇崎は、船木からさらなる手助けを得ることに。一方、轟は綾の見舞いに訪れ、綾を必ず助けるという条件で桐石に協力を要請する。裁判当日、高司の死が手術とは無関係だと主張する河野に、宇崎はある音声データを再生してみせた――。
裁判を終え、轟らは改めてバス事故の要点をまとめる。そこでいよいよ黒幕の思惑にたどり着き...。
■桐石のギャップと高井戸の成長が垣間見えた第8話
第8話は脳外科手術をテーマにした医療裁判でした。「脳動脈瘤手術」「カテーテルを通す過程」など、これまでの弁護士としての法律用語に加えて、専門的な医療用語が加わり、俳優部の皆さんにとってはいつも以上に難しい裁判シーンでしたが、さすがの集中力で緊張感のある攻防を作り上げてもらいました。
またカテーテル手術シーンの撮影は、ロケ地である病院の多大な協力を得て、現在も使用されている実際のカテーテル室をお借りして行い、緊迫感のあるカットを撮影することができました。
ちなみに轟が綾の病室に尋ねてくる前、桐石がたどたどしく花瓶にお花を生けている綾とのやりとりはお2人のアドリブ。桐石の普段は見せないかわいらしさが垣間見えたほっこりシーンでした。
これは余談ですが、高井戸が自ら宇崎に協力していく行動に「高井戸、キャラ変わったよね」と言われるシーンがありましたが、演じる三山さん自身も、徐々に仲間らしくなっていく高井戸の姿を少し照れながら演じていたのが印象的でした。
■点と点をつなぐ大切な前日譚
予告でも明かされているように、第9話は轟率いるピース法律事務所の設立までのストーリーを描く「エピソード0」となります。
5年前の事故の日、轟の娘・佳奈(藤崎ゆみあ)と宇崎の父・裕生(宮川一朗太)の身に一体何が起こり、バス事故はどのように隠蔽されたのか? 轟はなぜ大手弁護士事務所を辞め、ピース法律事務所を作ったのか? なぜ伊野尾や高井戸、そして宇崎を仲間に引き入れたのか? これまで散りばめられてきた点と点がつながり、1つの「線」となります。
ここまで『イグナイト』を見ていただいてきた視聴者の皆さまには、絶対に見ていただきたい回であり、この第9話を見ると、第1話からのメンバーそれぞれの物語の見え方が変わるような、そんな大切な前日譚となります。最終章前に、イグナイトメンバーの壮絶な過去を体感する第9話をぜひ見逃さないでいただきたいと思います。