巨大な幼虫を卵から約10カ月飼育したら…… 驚きの姿に「マジでカッコよくて好き」「参考になった」の声

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2025年06月13日 19:30  ねとらぼ

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ねとらぼ

幼虫を育てると……

 驚くほど巨大な幼虫を卵から約10カ月かけて、じっくり飼育した結果がYouTubeに投稿されました。幼虫の成長記録とともに飼育のポイントも教えてくれる動画は記事執筆時点で8万回以上再生され、1100件を超える高評価を獲得しています。


【画像】10カ月後の姿


 動画を投稿したのは、昆虫採集YouTuberのむし岡だいきさん。昆虫が嫌いな人・興味がない人にこそ興味を持ってほしいという思いから、昆虫採取や飼育を楽しむ様子を自身のYouTubeチャンネル「むし岡だいき」に投稿しています。


 今回は卵からふ化させた巨大な幼虫を、約10カ月かけてじっくりと飼育した様子を見せてくれるようで……?


今回の主役は「アルキデスヒラタクワガタ」

※虫の写真が多く登場しますのでご注意ください


 今回その飼育記録を見せてくれるのは、むし岡さんが特に好きなクワガタだという「アルキデスヒラタクワガタ」。インドネシアのスマトラ島原産のクワガタで、大きなものでは体長が10センチを超えることもあるようです。


 むし岡さんは2024年5月に投稿した動画で、野外採取されたペアを購入。メスを産卵セットに入れたところ、1カ月程度で幼虫がふ化してきたところを公開しました。


 それから飼育を続けて約10カ月。2025年3月にようやく飼育がある程度完了したため、今回ここまでの飼育記録とともに、現在の姿をお披露目することにしたそうです。それでは早速、これまでの飼育記録を見せてもらいましょう。


幼虫の成長記録

 2024年7月。4月の中旬に産卵セットを作り、5月24日にケースの底に幼虫が観察できたそうですが、卵からふ化したばかりの幼虫(初齢幼虫)を掘り出すタイミングは人それぞれなのだとか。小さい幼虫や卵の状態で取り出す人もいれば、ある程度幼虫が成長してから取り出す人もいるそうです。


 早く取り出せば個体数は多いけれどリスクが大きく、遅く取り出せばリスクは少ないけれど、共食いで数が減っている可能性があるとのこと。どちらにもメリット、デメリットがあるのですね。


巨大な幼虫が姿を現す

 むし岡さんは今回、ふ化から2カ月ほど経過してから幼虫を掘り出すことに。20匹くらい取れればいいと話しつつ産卵セットを掘り出してみると、とっても大きな1匹の幼虫が姿を現しました。


 あまりの大きさに驚き、これは大誤算だと話しながらマットを掘っていきますが……幼虫の姿が見当たりません。続いて朽ち木をチェックしてみると、中から次々と幼虫が出てきて、全部で10匹の幼虫を取り出すことができました。


 思ったより数が少なかったこと、一番大きな幼虫は共食いをした可能性があることから、もう少し早く取り出せばよかったと話すむし岡さん。とはいえ取り出した幼虫はみんな元気そうなので、この10匹を育てていくことに。


 幼虫を掘り出した後は、エサ&住みかとなる菌糸瓶(ボトル)を用意します。上部の硬い部分を取りのぞいてから幼虫が潜りやすいような穴を開け、これまで幼虫が入っていたマットを少し入れたら、準備完了。菌糸瓶1本に対し、1匹の幼虫を入れていきます。次この幼虫たちに会うのは、3カ月くらい後になるそうですよ。


3カ月後、幼虫の様子は……?

 同年10月、ふ化して約5カ月が経過しました。菌糸瓶をチェックすると、すでに幼虫がサナギになるために作る部屋「蛹室」(ようしつ)を作っている個体や、サナギになっている個体がいました。むし岡さんは成長が早い個体はメスで、オスはもう少し成長に時間がかかるのではないかと推測しているそうです。


 オスだと思われる幼虫の菌糸瓶を交換するため、慎重に掘り出してみると……驚くほど大きな幼虫が姿を現しました。体の大きさからオスだと判断した2匹の幼虫は、これまでより大きな菌糸瓶に入れることに。無事に羽化してくれるといいですね。


5カ月後、メスの様子が……

 同年12月、ふ化してから約半年。メスは蛹室も消失していて、羽化している可能性が高そうとのこと。早速掘り出してみると、4匹のメスが無事に羽化していました。メスは半年くらいで羽化するようですが、オスはまだサナギになる気配すらない様子。性別によってこれだけ成長速度に差があるのは、なんとも面白いですね。


ふ化から9カ月

 2025年2月。ふ化してから約9カ月が経過したところで、オス1号が蛹化していました。3月上旬に再度チェックすると羽化はしているものの、羽化不全を起こしている可能性がありそうです。


 羽化した幼虫は本来1カ月程度かけて蛹室から自力で脱出しますが、事情があって早めに掘り出す場合でも、10日〜2週間ほど待った方がいいのだとか。


 そこで2週間待ち、羽化不全疑惑のあるオスを掘り出してみることに。慎重に掘り出していくと、そこには大きなオスの姿がありました。上翅(じょうし)が閉まり切っていないけれど、このくらいであればブリードや寿命に影響はないそうです。


 なお今回羽化した個体はアゴが短い「短歯型」でしたが、アルキデスヒラタクワガタにはアゴが長い「長歯型」もいるそうです。羽化した際にどちらの型になるのかについては、今のところ要因や原因がわかっていないのだとか。


 その後もう1本の菌糸瓶を掘り出してみると、少し体は小さいけれど、こちらもオスが無事に羽化していました。アルキデスヒラタクワガタはメスで半年以内、オスで1年以内に羽化させられること、温度管理さえすれば幼虫の飼育も簡単であることから、ぜひ挑戦してほしいと話すむし岡さんなのでした。


「とても参考になりました」「マジでカッコよくて好き」の声

 動画には「アルキデスを飼育しようと思っていたからとても参考になりました」「こんな風に飼育するんですね。ものすごく為になりました」「このぶっとくてゴッツいのがマジでカッコよくて好きだわアルキデスの短歯」といった、たくさんのコメントが寄せられていました。


 むし岡さんが昆虫の採取や飼育に挑戦する様子は、YouTubeチャンネル「むし岡だいき」やX(@mushioka_daiki)に投稿されていますよ。


画像提供:YouTubeチャンネル「むし岡だいき」




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