ボカロPとしての楽曲制作のみならず、さまざまなVOCALOIDクラブイベントなどでDJとしての活動も盛んに行っているappy。
直近でもボカコレ2025冬にて開催された「超会議2025テーマソングコンテスト」ではPOP ACTが受賞したほか、あるいはDJとしての活躍で彼の存在を知ったというボカロリスナーも、もしかしたらいるのではないだろうか。
そんなappyによって今年4月に投稿された楽曲「いる人」が、投稿から約1ヶ月を経て今じわじわと注目を集めつつある。
楽曲自体の魅力のみならず、その世界観をより拡張させる独創的な映像も、大勢の人々の間で話題となっている理由のひとつなのだろう。
文/曽我美なつめ
ポップで軽快な曲調から、ややダークさの漂う重厚感ある雰囲気の曲まで。
幅広い作風を持ちながらも、一貫してキャッチーなメロディやオケ作り、そしてくっきりとしたビート感がappy楽曲の大きな特徴である。
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今作「いる人」でも、その耳馴染み良いサウンドは存分に発揮されている。
しかしその分「社会派VOCALOID」のタグに象徴される、現代のさまざまな人々を時に皮肉も交えて描いた歌詞とのギャップが印象的な点も、大勢にこの曲が聴かれている一因に違い。
ゆえにおそらく今曲の歌詞は、人の声で歌うとそのシニカルな側面がより強調され、ともすれば湾曲的なメッセージ性を孕む可能性もあるだろう。
だがそんな言葉を音声合成ソフトらしい機械感のある可不の声が紡ぐことで、必要以上の嫌味を感じさせないフラットな社会派楽曲として、絶妙なバランス感で成立させているようにも思える。
重ねて今曲が大勢の興味を引きつけているポイントとして、おそらく10年代にVOCALOIDカルチャーへ親しんでいた人にとっては非常に懐かしい「うごメモ」テイストな映像の存在も欠かすことはできない。
appy楽曲はこれまでもたびたび、自曲の映像に今回のようなうごメモを彷彿とさせる動画が用いられている。
「演出家」や「デジャ・ヴュー」といった作品もその一例だろう。
今回の映像を担当したクリエイターはみの。過去に可不&花隈千冬のデュエット曲「出直しといで!」でも動画制作を担当している。
そんなうごメモ風映像の中に、お馴染みの音声合成ソフトキャラクターたちのほか、どこかで見た事のある実在人物をオマージュしたキャラクターが複数登場している点も見どころのひとつ。
インターネットが好きな人にとっては、おそらくよく既視感のある人物たち。
彼らが一体どのように描かれているかは、ぜひ自身の目で確かめてみよう。
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楽曲としての聴き所のみならず、映像面でも多くの視聴者を楽しませる仕掛けが満載となっている今作。
きっと今後も、まだまだじわじわとボカロリスナーの間でその名が広がっていく。
そんな楽曲でもあるに違いない。
「The VOCALOID Collection」 公式サイト
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