コメ農家の窮状を訴える「新潟百姓一揆」でデモ行進するトラクター=14日午後、新潟県長岡市 備蓄米放出など政府が米価高騰対策を進める中、生産者を取り巻く厳しい経営環境の改善を求め、新潟県長岡市で14日、県内の農家がデモ行進を行った。雨が降る中、トラクターや軽トラックなど計44台がショッピングモールを周回し、「日本のお米を守ろう」などと訴えた。
デモは「新潟百姓一揆」と題し、県内の農家らでつくる実行委員会が主催した。200人を超える参加者は長岡市内の公園に集まった後、トラクターを先頭に出発。買い物客でにぎわう商業施設の周囲約1.3キロを、「未来の子どもに国産を残そう」などとシュプレヒコールを上げながら行進した。
デモ後の集会で、あいさつした上越市の農家天明伸浩さん(56)は「備蓄米の放出に加え、輸入米を入れて農村を破壊しようとしている」と政府の対策を批判。集会では「備蓄米の放出は本来の目的を全く無視した政策で、秋の米価下落に続けば大変」などとする決議文が採択された。

コメ農家の窮状を訴える「新潟百姓一揆」でデモ行進するトラクターなど=14日午後、新潟県長岡市