
おかずとご飯を保存容器に詰めたら、丸ごと冷凍庫へ。そんな「冷凍弁当」を作り続けているのが、インスタグラマーの「はこ」さんです。
心と時間、お金に余裕ができる冷凍弁当
「手が空いたときにまとめて作っています。朝、家族に持たせるお弁当にはもちろん、平日のひとりランチや小腹がすいた際のおやつがわり、家で留守番をしている子どもへの置き弁にも。離れて暮らす家族に冷凍便で送ることもできますよ」
自家製だから、好きなだけ栄養を詰め込め、朝の忙しい時間にあわてることもなくなり、体力や心の余裕にも。
「白米の上におかずをのせる際は、クッキングシートを挟むのがおすすめ。水っぽくならず、おいしく解凍できて、食べるときは端を引っ張るだけでスルンと抜き取れます」
※電子レンジは600Wを使用しています。加熱時間は機種によっても異なるため、様子をみて加減してください。冷凍したものは1か月を目安になるべく早く食べ切りましょう。
|
|
丸ごと冷凍弁当の作り方
はこさんは、ジップロックRの長方形コンテナー(480ml)を使用。フタをずらしてレンチンできるので使いやすいとのこと。もちろん、電子レンジ加熱ができるものならどれでもOK。サイズは食べる人によって調整して。
(1)中央を凹ませる
汁もれ予防のためにもご飯は真ん中を少しくぼませると、上に置くおかずの収まりがよくなり、おかずの汁けもこぼれにくい。炊きたてならこのまま粗熱をとる。
(2)クッキングシートをのせる
保存容器よりやや大きめにカットしたクッキングシートをご飯の上へ。このシートは水や油をはじいて適度に蒸気を通すので、ご飯が水っぽくなるのを防げる。
|
|
(3)フタをして冷凍
汁もれ予防のためにもおかずは内側に寄せて盛りつけ、フタをしっかり閉めて冷凍庫へ。少し余裕をもって詰めると、レンチン時、加熱ムラが起きにくい。
解凍法と食べ方
食べる直前にフタを外してずらし、電子レンジで4〜6分加熱(480mlコンテナーの場合)。クッキングシートの角を持ち、箸などで具材を押さえて抜く。解凍時間は保存容器の大きさやご飯の量により調整を。
【注意すること】これからの季節は食中毒が気になるので、作りたてを冷凍しましょう。水分が多いと菌が増えやすいため、調理後は粗熱をとり、詰めるときはおかずの汁けをカットして。
塩さばの蒲焼き弁当
蒲焼きメインでも野菜おかずで彩りよく♪
|
|
塩さばの蒲焼き
ご飯にマッチする甘辛風味
材料(2人分)
・塩さば(薄味フィレ)……1枚
・薄力粉(または米粉)……小さじ1
A〔しょうゆ…大さじ1/2、みりん…大さじ1/2〕
・サラダ油……大さじ1
【作り方】
(1)さばはペーパータオルで余分な水分を拭き取り、骨を取って4等分に切って薄力粉を両面にまぶす。
(2)フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、(1)を入れて火が通るまで両面を焼く。ペーパータオルで余分な油を拭き取り、Aを加え、両面にタレを絡める。
冷凍してもおいしい卵焼き
マヨと片栗粉でふんわり食感キープ
材料(2人分)
・卵(Mサイズ)……2個
A〔砂糖…小さじ2、塩…少々、マヨネーズ…小さじ1、水溶き片栗粉…小さじ2(水・片栗粉、各小さじ1)〕
・サラダ油……適量
【作り方】
(1)ボウルに卵を割りほぐし、Aを加えて混ぜ合わせる。マヨネーズは溶けにくいのでダマになっていてもOK。
(2)卵焼き器にサラダ油を入れて弱めの中火で熱し、卵液の1/2量を流し入れて全体に広げ、卵が固まってきたら巻く。空いた部分にペーパータオルで油を引き、残りの卵液を流し入れ、固まってきたら巻く。
オクラとパプリカのバタコン炒め
夏野菜で華やかに
材料(2人分)
・オクラ……1袋(7本)
・赤パプリカ……1/2個
・バター……10g
・顆粒コンソメ……小さじ1/2
【作り方】
(1)オクラは1cm幅の斜め切り、パプリカは乱切りにする。
(2)フライパンを中火で熱し、バターを入れて溶かしたら(1)を加えて炒める。火が通ったらコンソメを加えて炒め合わせる。
おかずだけの「小分け冷凍」もおすすめ
おかず単品の冷凍も、その日の気分で使いたい種類や量を決められて便利。いわば“自家製の冷凍惣菜”です。冷凍食品よりも食費を抑えられるし、添加物も最小限。お弁当の隙間にもう1品詰めたいときや、晩ごはんの副菜が足りないときにも重宝します。
「冷凍の際はリッチェルや100均のフリージングトレーに、6号、8号、小判型のおかずカップに入ったおかずを入れています。トレーにフタがついていると保存しやすいというメリットが」(はこさん)
チキンカツ弁当
鶏むね肉をジューシー&ボリューミーに
チキンカツ
カレー風味の隠し味で夏にぴったり
材料(3人分)
・鶏むね肉……1枚(300g)
A〔塩・こしょう…各少々、カレー粉…小さじ1/4〕
・薄力粉(または米粉)……大さじ1/2
・卵……1/2個
・パン粉……適量
・サラダ油……適量
【作り方】
(1)鶏肉をそぎ切りにして6〜7切れにしたらAを振り、なじませる。茶こしなどで薄力粉を振って、鶏肉の両面につける。
(2)溶き卵、パン粉をそれぞれ容器に入れる。(1)を卵液に浸したあと、パン粉をまぶす。
(3)鍋にサラダ油を入れて中火で熱したら、(2)を5〜7分ほど揚げる。
さっぱり梅卵炒め
梅の酸味がたまらない! 弁当の傷み予防にも◎
材料(3人分)
・卵……3個
・小梅……3個
A〔砂糖…大さじ1、塩…ひとつまみ、マヨネーズ…小さじ1、水溶き片栗粉…小さじ2(水・片栗粉、各小さじ1)〕
・サラダ油……適量
・青のり……適量
【作り方】
(1)卵を割りほぐしてAを加え、混ぜ合わせる。マヨネーズはダマになっていてもOK。小梅は種を取り除き、軽く刻む。
(2)フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、卵液を流し入れて全体を広げて炒め、卵が半熟になったら梅を加え火が通るまで炒める。器に盛りつけたら、青のりを振る。
じゃこピーマン
栄養満点な作り置きにもなるおかず
材料(3人分)
・ピーマン……5個
・ちりめんじゃこ……10g(大さじ2)
・ごま油……大さじ1
・しょうゆ……小さじ2
【作り方】
ピーマンは細切りにしておく。フライパンにごま油を入れて中火で熱し、ピーマンを炒める。しんなりしてきたらちりめんじゃこ、しょうゆを加えて炒め合わせる。
時間がないときササッと作れる“丼”弁当
鶏肉と野菜の甘酢炒め丼
甘酢が食欲をそそる! 夏バテ予防にも
材料(2〜3人分)
・鶏もも肉……1枚(300g)
・れんこん……50g
・にんじん……50g
・ピーマン……2個
A〔砂糖…小さじ1、塩…ひとつまみ、料理酒…大さじ1〕
・片栗粉……大さじ1
・サラダ油……小さじ2
B〔ケチャップ…大さじ2、しょうゆ…小さじ1、酢…大さじ1〕
【作り方】
(1)ボウルにひと口大に切った鶏肉と、Aを入れてよくもみ込み、10分以上置く。れんこんは薄い半月切りにし、酢水(分量外)につける。にんじんは薄くイチョウ切り、ピーマンは乱切りにする。
(2)鶏肉に片栗粉をまぶしたら、すぐにフライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、鶏肉の皮目を下にして並べ、焼き色がついたら裏返す。弱火〜弱中火でフタをして4分蒸し焼きする。一度器に取り出す。
(3)(2)のフライパンに水切りしたれんこん、にんじん、ピーマンを入れ炒める。野菜がやわらかくなったら、鶏肉と、混ぜ合わせたBを加えて炒め合わせる。丸ごと冷凍弁当の場合はご飯(分量外)をよそった容器の上にクッキングシートを敷き、上によそり、お好みで糸唐辛子をのせる。
豚すき煮丼
安いお肉がごちそうに!夏野菜をプラスして
材料(2人分)
・豚こま切れ肉……200g
・玉ねぎ……中1/2個(100g)
・ピーマン……1個
A〔しょうゆ…大さじ1と1/2、砂糖…大さじ1/2、料理酒…大さじ1〕
【作り方】
(1)豚肉は2〜3cm幅に切る。玉ねぎは薄切り、ピーマンは千切りにする。
(2)フライパンを中火で熱し、(1)とAを入れ時々混ぜ、火が通るまで炒め煮する。丸ごと冷凍弁当の場合はご飯(分量外)をよそった容器の上にクッキングシートを敷き、上によそり、お好みで紅しょうがをのせる。
調理も解凍も楽チン♪ご飯がないときに便利“麺”弁当
豆苗とかにかまの塩焼きそば
あっさり塩焼きそばに豆苗のアクセント
材料(2人分)
・焼きそば麺……2袋
・豆苗……1/2袋
・かに風味かまぼこ……8本
・料理酒……大さじ1
A〔塩…小さじ1/4、こしょう…少々〕
・ごま油(炒め用・コーティング用)……各大さじ1
【作り方】
(1)豆苗を2〜3cm幅に切り、かに風味かまぼこは裂いておく。
(2)フライパンにごま油を引いて中火で熱し、焼きそば麺、豆苗、かにかまの順で入れフタをし、中火で3分蒸し焼きする。フタを取り、料理酒を加えて麺をほぐしながら炒める。
(3)麺がほぐれ、豆苗がしんなりしたらAを入れて混ぜる。最後にごま油を加え麺に絡める。
夏野菜のミートパスタ
野菜のうまみが麺にしっかり染み込み、絶品に!
材料(2人分)
・なす……1/2本
・トマト……中1個
・スパゲティ……200g
・合いびき肉……100g
・サラダ油……小さじ2
A〔ケチャップ…大さじ3、ウスターソース…大さじ2、塩・こしょう…各少々、にんにくチューブ…2cm〕
・サラダ油……大さじ2(コーティング用)
【作り方】
(1)なすは1cm幅のいちょう切りにし、水につけてアク抜きする。トマトは湯むきして1cm角に切る。鍋に湯を沸かし、スパゲティは表示時間より1分ほど短くゆでる。
(2)フライパンにサラダ油を引いて中火で熱し、合いびき肉を入れて炒める。肉の色が変わったら、なすとトマトを加え、なすがやわらかくなるまで炒める。
(3)(2)にスパゲティとAを加えて混ぜ合わせ、最後にサラダ油をかけて麺に絡める。容器によそり、お好みで乾燥パセリを振る。
教えてくれたのは……はこさん●フードスタイリスト。4児のワーママ・インフルエンサー。著書に『毎日悩まない! はこの冷凍作りおきで朝ラク5分弁当』と、近著『小分け冷凍派も! コンテナ派も! はこの5分で朝ラク冷凍弁当』(共に宝島社)がある。[Instagram:@hako_seikatu]
レシピ制作・スタイリング・撮影/はこ