Travis Japan 7人の奇跡再び!『VIIsual』が作り上げた最高の一夜

0

2025年06月17日 09:10  日刊SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊SPA!

写真
‘25年6月8日、千葉・ららアリーナ東京ベイで「Travis Japan Concert Tour 2025 VIIsual」の千秋楽公演が開催された。1月から全国8都市・28公演を巡り、約31万人を動員した今回のツアー。’24年12月に体調不良で活動休止を発表していた最年長メンバーの川島如恵留が、6月7、8日のららアリーナ 東京ベイ公演より復帰。約半年ぶりに7人が揃い、まさに2ndアルバム『VIIsual』を提げたツアータイトルに込められた、“強い個性を持つ7人が、Travis Japanとしてグループになっている奇跡“を体現する集大成のひとときになった。
開演を間近に控え、客席からは大きな「トラジャコール」が響き渡る。オープニングは、メンバー紹介とともにステージセットに飾られたメンバー名のネオンが輝く。復帰したばかりの川島の名前が呼ばれると、ひときわ大きな歓声が上がり、この日を待ち望んだトラジャ担たちの喜びが伝わってくる。

1曲目は、「99 PERCENT」。シルバーの大人っぽいスーツとサングラスを纏った7人が、1曲目からファンキーに盛り上げる。「Love Tag」「Happy Groovy」へと続き、グループの洗練されたグルーヴ感と一体感を印象付ける。会場が4階建てと縦に長いことから、演出面では、LEDの床演出や花道を活かした空間づかいが光った。特に「Crazy Crazy」ではメインステージからセンターステージに向かう花道にメンバーカラーのラインが伸び、 7人のTravis Japanを視覚的にも強調。「Sweetest Tune」「Candy Kiss」では、ポップな愛らしさと緻密なフォーメーションが際立ち、彼らの真骨頂ともいえるダンス力が存分に発揮された。

幕間映像では、川島を除く6人がバーベキューを楽しむなか、別な場所でメンバーからの手紙を手にした川島の姿が。そして、カレンダーの6月8日に丸印が付けられている。そのまま「Whiskey and Tonic」のパフォーマンスへと移り、BAR空間を模したステージにやってきた川島とがメンバーたちの再会がストーリー仕立てに展開された。七五三掛龍也の「おかえり」、川島の「ただいま」というやりとりに、会場中から温かい拍手と声援が湧き上がる。メンバー同士が肩を組んだり、グータッチして喜ぶ姿は、演出を超えた暖かさがあり、ファンの心を優しく包み込んだ。

宮近海斗、松倉海斗、七五三掛の3人が、海外の大工姿に扮した「Trick! Trick!」では、映像とリンクしたゲーム風の演出がユニークで、エンターテインメント性を前面に押し出す。一方の「Warm it Up」は、松田元太と中村海人がセクシーなデュオを展開。ノースリーブのシャツを着た松田の男らしい二の腕や、はだけるシャツからのぞく中村の胸元。絡み合うふたりの世界から眼が離せなかった。

本ツアーのリードタイトルとなるアルバム「VIIsual」には、メンバー監修の楽曲が収録されており、「Underdogs」は川島のプロデュース。本ツアーでは川島のメンバーカラーにちなんだ、ホワイトタイガーをモチーフにした「トラッコ」が採用されてきたが、この日は7人でトラッコに乗って会場を巡り、会場の隅々までファンサービスを届けていた。

メインステージに戻った7人は、松田が主演声優を務めた映画『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』の主題歌「Would You Like One?」を披露。宮近が「コールおぼえてきてくれた?」と呼びかけると、会場がひとつになって大盛り上がり。そのままMCコーナーに移り、メンバーの絆やツアーへの想いが語られた。七五三掛が「如恵留がいつ戻ってきてもいいように、床のLEDも7本にしていた」と、本ツアーの演出を担当した中村のこだわりを明かすと、川島は「プロデューサーありがとう」と感慨深く応え、川島も「(ツアーの合流に向けて)1人で踊るのは初めてだったから、めっちゃ寂しかった」と語った。

そして、宮近が「やっぱ7人は家族、オハナだ」と語ると、そのまま中村が日本語版声優を務めるディズニー映画『リロ&スティッチ』の日本版エンドソング「Burning Love」を初披露。スティッチのぬいぐるみをつけたスタンドマイクでのフォーマンスで、メンバーもスティッチのカチューシャを着用。スティッチのアイマスクをつけた宮近が「実写版(スティッチ)」といじられ、笑いを誘う一幕もあった。

曲の披露後には、本ツアーのブルーレイ&DVDの発売が告知され、特典映像として7人が揃ったこの日のバージョンがダイジェストで収録されるという。さらに、本ツアーでやり残したこととして、吉澤閑也が「如恵留にエアービリビリ椅子」を提案すると、なぜかじゃんけんに負けた吉澤がエアービリビリ椅子を披露する。微妙な雰囲気になった会場の空気を察してか、川島如恵留が自主的にエアービリビリ椅子に挑み、見事な前転アクロバットリアクションを披露すると、吉澤はメンバーたちから「如恵留のおかげで助かったな」とツッコミを入れられていた。パフォーマンスの素晴らしさはもちろんだが、この7人の仲が良さもまた、Travis Japanの魅力だ。

その後、吉澤と川島がふたりのハーモニーで聴かせた「Lonely Stars」や、センターステージ薄幕を張り、透ける演出で幻想的な世界観を構築した「Rush」、シンクロ性の高いダンスと爆発的な照明・火花演出で迫力のパフォーマンスを披露した「BO$$Y」にメンバーカラーに彩られた花道のLEDとリンクしたダンスで魅せた「Moving Pieces」など、実力者集団Travis Japanの真骨頂を次々と見せつけていく。

メインステージに戻った宮近が「キレイに順当に行く俺らじゃないけど。そんな俺たちを、どんな場面だって、どんなシチュエーションだって、可愛いって、カッコいいって応援してくれるみんな。ここにも来られてないトラジャ担。ホントにありがとう。無事、半年間走り切ることができました」と熱く語り、最後に「Staying with you」をしっとり歌い上げた。本編終了後には、自主練をする川島如恵留の元に、メンバーが合流する感動的なエンドロールが流れ、この日を迎えられた7人の喜びが伝わってくるようだった。

鳴り止まぬアンコールの声に応え、ツアーのパーカーやTシャツに着替えた7人が再登場。金ピカ&虎のド派手な映像をバックにした撮影OKタイムの「Golden Girl」から始まり、全世界デビュー曲の「JUST DANCE!」、宮近の主演ドラマの主題歌「Say I do」でボルテージは再度上昇。ラストナンバーの「Fly Higher」では7人がメインステージに集結し、肩を組み合いながら感情を爆発させた、エモーショナルなパフォーマンスを魅せてくれた。

Travis Japan は本ツアーを終ると、7月25日のニューヨーク公演を皮切りにアナハイム、台北、香港、バンコクで海外ツアーを開催する。「最後に7人で走ることができました。アリーナを駆け抜けた『Vllsual』ですが、これを背負って、また国を超えた先で僕たちパフォーマンス届けてきます」「みんなのその思いを背負って僕ら飛び立って、もらった自信をぶつけていきます。待ってて下さい。行って参ります!」と宮近が堂々と宣言すると、ファンからは「いってらっしゃい」の声が飛び交い、最後には恒例となった賛成円陣を組んで、7人はステージを後にした。

しかし、この日はツアー千秋楽。鳴り止まないアンコールの声で再び7人が登場し「1曲やっとく?」と楽しげに相談。口々に挙がるレア曲タイトルにファンがざわつくなか、披露されたのは「Unique Tigers」。まさに“俺らがTravis Japanだ”と宣言するような自己紹介ソングで会場のテンションは最高潮に。「やっぱり7人揃ったから歌えた曲だね。最後に皆と一緒に歌えて良かったです」と宮近が語り、メンバーからは「ありがとう!」そして、ファンからは「どういたしまして」のコール&レスポンスで、半年間にわたったツアーは終了した。

川島如恵留の不在、いや、メンバーがひとりでも欠けたはこの半年間は、想像以上にTravis Japanにとって大きな事件だったのかもしれない。6人でのパフォーマンスも見事なものだったが、この期間を乗り越えた7人は間違いなくグループとして強くなった。会場のららアリーナには、これまで以上にたくさんの花輪が送られていたが、これはグループとしてだけでなく、それぞれのメンバーがそれぞれの場所で頑張ってきた証でもある。きっとここからまた、Travis Japanの快進撃が始まっていくに違いない。

取材・文/森野広明 撮影/後藤 巧

    ニュース設定