「クレヨン」と「クレパス」と「クーピー」…どう違う? サクラクレパスに聞いた

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2025年06月18日 11:30  まいどなニュース

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「クーピー」「クレヨン」「クレパス」の違いとは?(提供:サクラクレパス)

 サクラクレパス【公式】(@1921_SAKURA)が、「クーピー」「クレヨン」「クレパス」の3枚の写真を「これだけでも覚えて帰ってください!」と投稿したところ、「どう違うの?」と疑問の声が寄せられています。

【写真3枚】「クレヨン」と「クレパス」の違いは?比較しました

 実はクレパスは今年発売100周年なんだそう。投稿の前日(5月29日)は、企業であるサクラクレパスの104周年記念日で、あらためてそれぞれが違うものだということを伝えたいとポストしたとのこと。

クレパスは発売100周年

 クレパスは、クレヨンの使いやすさとパステルの美しい発色のいいとこ取りを目指して開発されました。

「当時に輸入されはじめたクレヨンは線描が主体で、滑りやすく色着きも悪かったため、表現にも限界がありました。一方でクレヨンと同じ棒状絵具であるパステルは軟らかく、画用紙の上で混色して色をつくることができるという長所がありました。しかし、クレヨンのように色が紙の上に定着しないため、定着液を吹き付けるという後処理が必要となり、子どもたちにとって扱いやすいものではありませんでした」

 その頃、手本を真似させる図画教育ではなく、自由にのびのびと写生させる「自由画運動」を推進した版画家・洋画家・教育運動家の山本鼎(かなえ)氏の思想に心を打たれた同社が、山本氏に助言と指導を仰いで「クレパス」が誕生しました。

クレヨンとクレパスの違いとは?

 クレヨンとクレパスには、線や面を描くときに異なった特徴があります。

「簡単に申し上げますと、クレヨンはクレパス®︎に比べて硬く手が汚れにくいのが特長で、細い線を描くことが中心になりますが、クレパス®は線描だけでなく、面をむらなく塗ることができます」

「クレヨンは、力の加減がまだ調整しにくい低年齢のお子さまに適していると言えます。また、輪郭線を描くに加え、面塗りができるようになれば、クレパス®︎が使いやすい画材と言えます。年齢の目安としては、小学校入学前のお子様は線や点で描くことが中心になり、保護者や先生も汚れを気にする場合が多いので、クレヨンを推奨。

小学校入学後は面塗り、混色・重色ができるようになるため、幅広い表現ができるクレパス®︎を推奨しています。ただし、クレパス®︎は柔らかく、着色量が多いため、まだ力の弱い低年齢のお子さまでも紙に色が着きやすく、色が着く楽しみや紙を塗りつぶせる達成感があることから小学校入学前でもクレパス®︎を使われる方も多いです。クレパスは画面上での混色や厚塗りができるなど、表現の幅が広く大人が楽しめる描画材料でもあります」

 実際に、小学校入学時に用意する持ち物は、クレヨンではなくクレパスが指定されることが多いようです。

クーピーは色鉛筆とクレヨンのいいとこどり

「クーピー®︎は、“色鉛筆”の描きやすさと、“クレヨン”の持つ発色の美しさを生かした『全芯タイプの色鉛筆』です。軸全体が芯になっているため、芯の容量は、従来の色鉛筆の約4倍となり経済的です。軸全体を芯にすることによって、太く、折れにくく、クレヨンのように面塗りがしやすいのも特長です。

色を何色塗り重ねても色が濁らず、重ねてつくる色合いは美しく鮮やかです。消しゴムで消せるため、何度でも修正が可能です。大人の塗り絵にも広くお使いいただける画材ですので、シーンによって使い分けいただけるかと思います」

 印象的なクーピーのパッケージデザインは、発売当時から変わっていないそう。現在は単色以外に12色から60色などのセット販売もされているほか、幼い子も持ちやすい「さんかくクーピー®︎」も展開しています。ちなみにコメントにあった90色は創業90周年記念限定で販売、100色は創業100周年記念限定で販売され、どちらもすでに終売しています。

 同社は「発売100周年を迎えたクレパスは、発売当時と変わらず、いつまでもみなさまの心に残るアイテムとして居続けるため、品質にこだわり、今後も長くお客さまに選ばれる商品であり続けたいと考えています」と話しています。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)

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