多幸感に必須な透明感・ツヤ感・血色感を作り出せる『ナンバークロゼット レイヤリングフェイスパレット』 最近、SNSで話題になっている“多幸感メイク”。内側からあふれ出るような幸福感や健康的な印象を与えるメイクで、パール感のあるハイライト、肌色を補正するフェイスカラー、明るめのコンシーラーなどをポイントで乗せていくことで、「元から透明感ある素肌を持っていましたよ」感のある肌を演出できるという。多幸感メイクがなぜ求められ、どのような印象や効果をもたらすのか。透明感・ツヤ感を打ち出すパレットやハイライトを商品開発している、BCLカンパニー・板倉未摘さんに話を聞いた。
【写真】半顔メイクの結果がエグイ…「目の大きさ2倍」「加工かと思った」■厚塗り感ではなく、素肌のような”ツヤ感”と”血色感”が求められている
――――マット肌やツヤ肌、ノーファンデなど、肌の質感やトレンドは変化してきました。現在のメイクのトレンドはどのような感じでしょうか?
「コロナ禍は日々マスク生活だったので、ファンデーション離れや、マスクにつかない崩れにくいファンデーションが重視されました。マスクを外す生活に戻ってからは、美容液ファンデなどの肌に負担が少ないアイテムが増えていますね。単にカバーするのではなく、素肌そのものが美しく見える透明感のある仕上がりになるというのが、今のベースメイクのトレンドとして求められています」
――――厚塗りする肌ではなくて、美しい素肌感を求めるようになったのは、やはりコロナからのノーファンデブームが大きいですか?
「その変化が一番大きいと感じます。あと、粗も綺麗に見せて、それをネガティブに捉えない風潮も出てきているので、そういったニーズの変化やSNSへの露出増加など、いろいろな要因が混ざって今のトレンドが作り出されている気がします」
――――確かに撮影で、あえてソバカスを見せるという俳優さんも。素肌のツヤや透明感がカギになる“多幸感メイク”とは、どんなメイクなのでしょうか?
「特徴的なのは、内側からにじみ出るツヤ感。ギラついたツヤ感ではなく、肌の内側から出るツヤ感と血色感を大切にしているメイクスタイルです。そのバランスを取ることで健康的で幸せそうなオーラをまとった仕上がりになるというのが、多幸感メイクの大きなポイントですね」
■「色味を整えて必要な血色やツヤ感を足していくことで肌の透明感を引き出すことができる」
――――メイクに“多幸感”が求められるのには、どのような背景があると感じますか?
「SNSの影響が大きいです。日常的な自己表現の場で、若い方を中心に浸透しているという背景が、多幸感メイクが広がっている大きな影響にもなっていますね。自分のポジティブな感情や体験を共有したい気持ちはみんな持っているので、その延長線上にある、幸せに見えるメイクもトレンドとして定着してきていると感じます。見た目の可愛らしさや華やかさもありますが、メイクすることで自分自身も前向きな気持ちになれるというポジティブ心理が働くのも、トレンドになってきている要因の1つだと思います」
――――多幸感メイクを行う際には、メイクパレットを用いてチークをハイライトとしたり、ハイライトをアイシャドウとしてラメを重ねづけする方もいらっしゃいます。1つでさまざまな役割を満たすパレットが続々登場していますが、ナンバークロゼットの4色パレットのニーズはどのような部分にあったのでしょうか?
「これまでのパレットはパウダー4色でセットされているものが多かったのですが、ベースメイクにコンシーラーを使われている方も今は多いんです。なので、色を乗せるもの、光を与えるもの、カバーするものが1つのパレットになっていたらより便利になるかもというのが最初の大きな発想でした」
――――この4色になった理由は?
「カバーすることをネガティブに捉える方もいる中で、色味をしっかり整えて必要な血色やツヤ感を足していくことで肌の透明感を引き出すことができるポジティブなパレットにしたいという気持ちもありました。なので、今までにはなかった組み合わせの4色でできた商品になります。
肌の粗を隠すものは別のアイテムで使われている方が多かったので、それらを1つのパレットに組み込むことで、カバーもできるし、重ねていけば透明感をコントロールできるし、ツヤ感も足していけるので、自由にカスタマイズしやすい方向性に持っていけると考えました」
――――幸福感や透明感をメイクで出すときに、一番重要となるのは何ですか?
「例えば血色感だけが足されていても、多幸感メイクとしては完成しない部分があります。肌のベースの質感、血色感、ハイライトでの立体感が合わさり多幸感メイクが完成するので、全体のバランスを見て整えていくことが重要だと思います」
――――ツヤの加減などもできるのですね。
「朝はちょっとだけ足して、夜はもう少し華やかにするために別の場所にハイライトを足すということもできます。チークに関しても、淡めの柔らかい色ではありますが、重ねていくことで発色を強められるので、シーンやなりたい印象に合わせて自分でカスタマイズできます」
■年齢を重ねると選びにくいピンクやラメ、シアーな質感のコスメを選ぶのが◎
――――ビビット、シアー、くすみ系など、ピンクの色の幅もさまざまある中で、ユーザーが最も使いやすいピンクはどのようなものだと分析されますか?
「あまりビビットな色は使っていなくて、どんな肌色の方にもなじみやすい色設計にしています。ブルーベース向け、イエローベース向けと2種類あり、肌のベースの色に合わせて使いやすいカラーリングを選ぶことが大切です。
チークに関しては、ピンク色を強く乗せすぎてしまうと、大人の女性の肌からは浮いてしまいがちですし、逆にツヤが強いチークも質感が肌から浮きやすくなってしまいます。柔らかい色にすることで、肌から浮かずに馴染みやすくなり、重ねたら程よく色も出てくるので、そこは最も注意したところですね」
――――年齢を重ねていくと、メイク自体にピンクを使うことが憚られる感覚もあると思います。そういった点についてはどう感じますか?
「ピンクにも色のトーンがたくさんありますし、質感も肌に馴染むかどうかがポイントになるので、自分の肌色に合ったピンクの色と発色感を選ぶことと、あとは質感ですね。ツヤが強すぎたり、マットすぎたりすると、特に年齢を重ねた肌からは浮きがちになってしまうので、シアーな質感が馴染みやすく、幅広い年代の方に使っていただきやすいものになります」
――――どんな選び方をすればいいですか?
「イエローベースの方は、温かみのあるピンクやオレンジを含んだピンク、黄味がかったピーチピンクなどを選んでいただくといいと思います。ブルーベースの方は、青みを帯びたローズピンクやラベンダー寄りのパステルピンクなど、クールトーンのピンクのほうが透明感を引き出してくれると思います。自分の肌色と質感に合わせてしっかり選んでいただければ、大人の女性でもピンクは使っていただける色だと思います」
■どんなシーンであっても、印象をメイクで変えることができる
――――メイクのトレンド、どのように変化していると感じますか?
「メイク自体がシーンにふさわしい印象を演出する大きな手段の1つになっていると思います。ナンバークロゼットは、シーンによって洋服を着替えるように、メイクも着替えるというコンセプトがあるのですが、着替える=ふさわしい印象を演出する、その印象をメイクで変えることができるという思いが、ブランドコンセプトを考えたときに根底にありました。
仕事やプライベート、特別なイベントなど、シーンによって求められる印象も変わりますし、服装や自分の気分によって“なりたい像”も変わってくる。シーンに合わせてメイクを自由にカスタマイズすることで、自分らしさを表現したり、新しい自分を発見したりすることができると考えています」
――――いかにメイクを時短できるかと考える人や肌悩みをしっかり隠せればいいという方もまだまだ多い中で、“レイヤードする”という考え方にハードルの高さを感じる側面も。その部分をどうとらえていますか?
「この商品を作っているときに、社内でも「レイヤードはハードルが高い」という声はありました。難しそうとか手間がかかりそうなどと思われる方はたくさんいらっしゃると思いますが、この商品は主張の強すぎる色は一切使っていなくて、全て肌馴染みがいい色で設計しています」
――――誰でも使いやすいですよね。
「必要なところに必要なものを重ねていくだけで透明感メイクが完成するという設計にしているので失敗しにくいですし、メイク初心者の方でも使っていただきやすい色になっています。1回使っていただければ、「レイヤードメイクってこんなに簡単に楽しめるんだ」と実感していただけると思います」
――――ナンバークロゼットの今後の展開としてはどのような展望がありますか?
「質感を大事にしたり、自分らしくメイクを楽しんでもらえたりするアイテムというのを軸として考えてきているので、今は割とベーシックな商品展開ではありますが、誰もが自分にぴったりのメイクが見つかるようなアイテムを出していきたいです」
PROFILE/板倉未摘
株式会社スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー 企画本部企画2部所属。ナンバークロゼットを24年に立ち上げ、コンシーラー・フェイスカラー・チークカラーが一体となった新しいフェイスパレット『ナンバークロゼット レイヤリングフェイスパレット』を開発。透明感・ツヤ感メイクに精通している。