与野党党首会談に臨む立憲民主党の野田佳彦代表=19日午後、国会内 立憲民主党の野田佳彦代表は19日、記者会見し、石破内閣不信任決議案の今国会提出を見送ると表明した。これにより一時取り沙汰された衆参同日選の可能性はなくなり、参院選は単独で実施される。「7月3日公示、20日投開票」の日程となる見通しだ。
野田氏は会見で、日米関税交渉を議題に開かれた19日の与野党党首会談を踏まえ「トランプ米大統領と交渉を行っている当事者が石破茂首相だ」と指摘。イスラエルとイランの戦闘激化で緊迫する中東情勢も挙げ、「首相経験者として、危機管理の問題もある時に政治空白はつくるべきではない」と強調した。
これに先立つ19日昼、首相は国会内で与野党6党首と会談。カナダでの日米首脳会談で関税交渉が合意に至らなかったと説明し、「国益を懸けた交渉となり、ご協力をお願いする」と呼び掛けた。
党首会談後、立民は臨時執行役員会で対応を協議。野田氏は日本維新の会の前原誠司共同代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、共産党の田村智子委員長と国会内で相次いで会談し、提出見送りを伝えた。

党首会談に臨む石破茂首相(右列奥)、立憲民主党の野田佳彦代表(左列奥)ら=19日午後、国会内