61歳のパート主婦です。妻にパート収入があると、夫の加給年金額は支給停止になりますか?

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2025年06月19日 18:31  All About

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老後の収入の柱になる「老齢年金」ですが、年金制度に関することは難しい用語も多く、不安になってしまう人もいるのでは? そんな年金初心者の疑問に専門家が回答します。今回は、妻にパート収入がある場合の夫の加給年金について。※サムネイル画像出典:PIXTA(ピクスタ)
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、妻にパート収入がある場合の夫の加給年金についての質問です。

Q:61歳のパート主婦です。妻にパート収入があると、夫の加給年金は支給停止になりますか?

「61歳のパート主婦です。今年の1月から夫は加給年金が加算されています。妻のパート収入があると、夫の加給年金額は支給停止になりますか? 夫の年金が減額されないのであれば年収130万円まで働きたいです。よろしくお願いします」(N・Mさん)

A:年収130万円で働いても、夫に生計維持(同居しているなど)されているのであれば、夫は加給年金をもらえます

加給年金とは、厚生年金の被保険者期間(厚生年金の加入期間)が20年以上ある人が65歳に到達した時点で、生計を維持しているなどの要件を満たした65歳未満の配偶者がいる場合に、老齢厚生年金に上乗せされる年金です。

生計維持とは、生計を同じくしているこということです。主に同居していることになりますが、別居している場合でも、生活費などの仕送りをしていたり、健康保険の扶養親族であったりするなどであれば生計維持と見なされます。

また、加給年金は、家族手当とも呼ばれることもあり、配偶者の収入が多い場合は加給年金は支給されません。具体的には、配偶者の前年の収入が、850万円(所得655万5000円)以上になると、扶養(生計維持)とは見なされなくなります。

したがって、相談者が年収130万円のパートとして働いても、夫に生計維持(同居しているなど)されているのであれば、夫の加給年金はもらえます。

令和7年度の加給年金額は、41万5900円(加給年金額23万9300円+昭和18年4月2日以後生まれの特別加算17万6600円)です。

注意点としては、配偶者が、厚生年金の被保険者期間が20年以上の老齢厚生年金を受け取る権利がある、または障害年金を受けられる間は、加給年金は支給停止となります。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)

都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
(文:All About 編集部)

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