
6月15日(日)の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。
江原啓之
<リスナーからの相談>
自閉症について質問があります。私は2人子どもがおり、1人は知的障がいを持つ重度の自閉症の子です。親になってから初めて、自閉症の方に分かりやすい物事の伝え方を勉強して、新しい世界を見せてもらっています。
そこで感じることなのですが、定型発達の人よりも自閉症の方々の物事の捉え方のほうが、より自然界に近いように思います。私の子もテレビを観るよりも、川の流れを見たり、風に揺れる木の葉を眺めたりするのが好きです。
重度の自閉症に限らず、特別支援学校には言葉で相手に気持ちを伝えられない子どもたちがたくさんいます。さまざまな支援の方法を習得しようとやってみてはいますが、その場で何に怒っているのか分からなかったり、自分の痛いところが伝えられなかったりするので、やり取りができたらどんなに良いだろうと思います。
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<江原からの回答>
江原:ということですが、協子さんはいかがですか?
奥迫:自閉症とか知的障がいって、人の付けた名称ですよね? 私は、それは個性だと思うんです。そういう子は、本人も親も徳が高いと聞いたことがあります。現に、相談者さんのお子さんも、自然がお好きということで、人の本来の姿を見せてくれているんじゃないかな? という思いました。気持ちを汲むのは難しいかもしれませんが、「大好きだよ」と笑顔で抱きしめれば、伝わるのでは……と、私は思うのですが。江原さん、いかがでしょうか?
江原:メールに「定型発達の人よりも自閉症の方々の物事の捉え方のほうが、より自然界に近いように思います」と書いてありますが、知的障がいとか自閉症とか、そういったことに囚われる必要はないんじゃないかな、と思います。そうしたことに特化してこういう書き方をされている、それ自体が「視野が狭いな」と思います。
端的に言えば、心と愛だけのことだと思うんです。定型発達の方も、自閉症も何も関係ない。人として、愛がどれだけ育まれているかどうかというのが、全てのものさしです。世の中の人たちを見ていると、(人が誰かの)心を汲むことが難しくなっていると思いますよ。
例えば、赤ちゃんだって生まれれば、誰もが最初は親が世話を焼きますよね。赤ちゃんが泣いていれば、うんちなのか、お腹が空いているのか、暑いからグズッているのか……「何が言いたいのかな?」と思って、それを汲んであげるのは、愛でしょう? 飼っている動物だって言葉が通じないですよね。「何が言いたいのかな?」と思うこともたくさんあるじゃないですか。そうやって、思いを汲んであげることで心を通わせるわけじゃない。心が通うか・通わないかのもとは、すべて「愛」だと思います。
だから相談者さんが、何か形とか方法論にこだわってしまっているのなら、それは違うなと思うんですよ。専門職の方は「こうしてあげると喜びます」「こういうことをすると良いです」と、テクニックに走りがちじゃないですか。メソッドや方法論は必要です。でも、みんながみんな同じ人格なのではないのだから、結局はその人の人間性だと思うんです。やっぱり、心でしょう。
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奥迫協子、江原啓之
●江原啓之 今夜の格言
「悩み事は、学びと成長のチャンスです」
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<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00〜22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30〜12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/
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