
酸いも甘いも噛み分けた孤高のお笑い芸人・東ブクロ(さらば青春の光)のお悩み相談連載「東ブクロの『こわいもんなし』」。
恋のお悩み、仕事のお悩み、日常のふとしたお悩み、そして性のお悩み......まで、東西南北森羅万象、どんな悩みも東ブクロがズバッと解決!!
■「お前は俺を食べようとしてんのか」
【お悩みNo.93】セックスの時、やってみたい行為が山ほどあるのですが、恥ずかしくてなかなか言い出せず、いつも淡白に終わってしまいます。(たとえばワキを舐めたいとか、ホテルの洗面台で立ちバックしたいとかアナルを舐めてほしいとか)。やんわりそういうのを頼むいい方法知りたいです。【PN:弱肉弱食・28歳・男性・会社員】
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――これまでだいたいのことはしてきた?
みんなそうやと思うけど、興味があることは一通りしたと思います。そらワキの下も舐めましたし、鏡の前で立ちバックもしたことあります。コスプレもありましたね。
ただ、どれもそんな楽しいと思わんかったな。したいんなら、相手にはっきり伝えたらいいと思います。そもそも、女性の方もそこまで嫌がるんかな。
――アナル舐めやワキ舐めを嫌がる子はいると思います。
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心の底からワキを舐めたいわけなやないんですけどね。ちょっと恥ずかしがるところが見たいだけ。逆に頼んでないのにアナルを舐めてくる子もいましたね。どんな調教されてきたんやと思いましたね。
――そういう子に限って舌を差し込んできたり。
そうそう。そもそもアナルを舐められてもなんとも思わない人間なんで、舌を穴の中に差し込まれた時は「お前は俺を食べようとしてんのか」と焦りましたからね。まあその子がしたかったんやから仕方ない。
――相手がしたいことをまずは受け止める。
だからこの人も相手にきちんと頼むべきです。頼んで嫌がられて、「じゃあいいわ」ってなるか、「余計やりたい」となるか。この人はまた1歩目にも到達してない。
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――まずは聞いてみる。
嫌がってたらやめた方がいいけど、「本当に嫌がってるんか」「それとももう少し粘ったら渋々受け入れてくれるか」を見極めることも大事です。
――鏡の前の立ちバックはOKしてくれそうな気がしますが。
AVの影響ですよね。男性はしたいやろうけど、女性がしたいかは別でしょう。
――セックスにおいて、女性から積極的に求められることって少ない。
前にも言いましたけど「首を絞めてくれ」「眼球をなめてくれ」はありました。まあ正直引きました。そもそも僕は性的好奇心が旺盛ではないから、普通で十分なんです。
ただ、いつも同じ子とをしてたら、マンネリもあるでしょう。せやからいろんなことしたいんやろな。それでも、結局ワキをなめたところで、「こんなもんか」と思うだけですよ。
――試してよかったなと思うかも。
それはそれでいいと思います。
――これまで試してよかったなって思うことはありますか。セックス以外でもいいです。
スキンケアですかね。これまで全然してこなかったけど、女の子に「絶対にした方がいい」と言われて、お風呂を出た後にシートマスクして、化粧水や乳液、美容液を塗るようになったら人生が変わりましたね。今までの自分が信じられないです。
――美の目覚めですね。
スキンケアを始めるのが10年遅かったなって後悔しています。やったほうがいいことはたくさんある。人から勧められたら、とりあえず一度は試して欲しいですし、この男性も一度は勇気を出してお願いして欲しいと思いますね。渋々応じた相手の子が、違う世界に目覚めるかもしれないですから。
■理屈じゃない面白さはすごい
【お悩みNo.94】ブクロさんがこれから注目した方がいいと思う若手芸人がいたら教えてほしいです。【PN:サムライ風ドリア・37歳・男性・会社員】
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――ブクロ注目の若手芸人について。
この連載ってこんなテイストでしたっけ。
――なんでもありなのが週プレですから。
それでいうたら、先日テレビで見たコンビが気になりましたね。大阪吉本の若手で「ぺ」というコント師です。
――「ぺ」?
「ぺ」。深夜のネタ番組をいつも見てるんですけど、なんか気になりました。彼らがコントで演じるキャラが、まあ腹が立つんです。太ったほうは女装もするんですけど、お腹が出ているのに、足がきれいで、それがまた腹が立つ。でもクセになる感じがした。
――本能的に売れそうだと思ったと。
いきなり売れはしないと思いますけど、テレビに出てたらつい見てしまう感じでしたね。自分らとは全然違う方向性なので気になったんだと思います。
――さらばと違う芸風で、リスペクトする芸人さんはいますか?
昔で言えばそのリットン調査団さんとか、THE SECONDのザ・ぼんち師匠とか、理屈じゃない面白さはすごいですよね。「人間」がおもろいから笑ってしまう、そういう芸人さんには惹かれます。
――そうなりたい。
そうは思わないです。なりたくないというより、なれないからね。さっきの「ぺ」だって、彼らのコントを文字にしても、何がおもろいのかなって思うかもしれない。けど、見ると笑ってまう。
――さらばのコントは台本を見た瞬間に面白いなと思うんでしょうか。
僕の場合は、台本を見たら「こういうことかな」って何を求められているかは分かります。ある意味でわかりやすいのかな。
――お笑いの中でも違うスタイルに惹かれる。
僕個人としては、賞レース的な感じがあまりないコンビが好きなんです。僕にはできないという諦めがあるから、素直におもしろいと認められるんだと思います。
――本能的に争いを避ける傾向がありますもんね。
そらそうです。合コンで女性を取り合ったことも一度もありません。誰かと争ってまで一番を目指さなくてもいい。セックスできたらどんな子でもいいです。お笑いも同じで、みんなが賞レースで上を目指さなくていいと思うんです。
●東ブクロ
1985年10月6日生まれ 大阪府茨木市出身
〇2008年に現在の相方である森田哲矢とお笑いコンビ『さらば青春の光』を結成。2017年に本名の東口宜隆から現在の芸名である東ブクロに改名した。芸能界を代表するプレイボーイとしても知られており、スキャンダルも含め多くの浮き名を流してきた。
公式YouTubeチャンネル『さらば青春の光Official Youtube Channel』
取材・文・撮影/キンマサタカ