<日本ハム8−6楽天>◇6日◇エスコンフィールド
日本ハムが「清宮劇場」で単独首位を死守した。清宮幸太郎内野手(26)が楽天戦(エスコンフィールド)の7回に決勝の6号2ランを放った。2回は3失点につながる今季10個目の失策を犯したが、ようやく飛び出した値千金の今季本拠地1号で打ち合いを制して「オールOK」。チームも前カードでソフトバンクに喫した3連敗を取り返す、今季9度目の3連勝で貯金も今季最多タイの「14」に戻した。
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清宮幸はチームメートに感謝した。「あんだけ取られた後に6点も取ってくれてゲームを戻してくれた。みんなに『ありがとう』って感じっす」。ハッピーエンドの試合は、まさに「清宮劇場」だった。
守備でのミスが乱戦の起点だった。2回の三塁守備で一塁へ暴投。「達に本当に申し訳ないプレーをしてしまって…」。5月31日ロッテ戦以来となる今季10度目の失策から、先発達が3失点。2回表で0−4となったが、その裏レイエスのグランドスラムなどで、一時逆転。ミスは仲間が帳消しにしてくれた。
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それでも、ずっと「絶対に取り返そうと思ってプレーしてました」。再び同点とされた後の7回2死一塁。強い気持ちが通じて、決勝の6号2ラン。「本当に、やっと出たなと」。本拠地で出場37試合、151打席目での今季初アーチで乱戦にけりをつけた。9回最後のアウトも自らつかみ、ドキドキハラハラの「清宮劇場」は大団円だ。
新庄監督も「サードの子、(一塁手が)ゴールデングラブ賞を50回取っていても高い(送球の)ボールは捕れんでしょう。でも、エラーしたら、打ちよるからね、彼は」と久しぶりに“愛あるイジり”で、ヒーローをたたえた。
決勝アーチが飛び出す直前には、四球で出塁したレイエスに代走五十幡を送って、相手バッテリーを揺さぶり「サードの子」をアシストした。「そこ、ポイントです」と語った指揮官だが、清宮幸も「勝負に出てるのを感じていた」。以心伝心の劇的な1発でチームも3連敗後に3連勝。「勝ったんでオールOKって感じです」と笑顔を見せた。
7日の七夕を前に、先日都内の実家に帰省した清宮幸が短冊に書いた願いは「リーグ優勝、日本一」と「30本」。大きな願いがかなうまで「もっともっと打ちまくります」。「清宮劇場」は、ここからが本番だ。【木下大輔】
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